小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記 SOMMELIER DIALY

ソムリエ日記 記事一覧

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こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

中四国8県のラジオ放送局8局が交代で2時間企画を行う生放送番組「中四国ライブネット」というものがあるのですが、

なんと今回は徳島発で「たまご特集」なんです!

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しかも!

私こばやしがコメンテーターとして出演させていただきます^^

生放送で2時間…、めちゃくちゃ緊張しそうですが、

何よりたまごの魅力をたっっぷりとお伝えできる大チャンスです。

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写真は先日当社に打ち合わせでお越しくださった、

四国放送の名物ディレクターと名物アナウンサー、左から

大谷初美ディレクター、保岡栄二アナウンサー、中山千桂子アナウンサー(&僕)

当日は美味しい食べ方から素朴な疑問、夏休みの宿題につかえるウンチクまで、余すところなくワクワク楽しい内容になりますよう、全力で臨みます!

料理の専門家の先生に、その場で調理いただいて絶品たまご料理をご披露する場もありますよ♪(もっともラジオなので音だけですが)

ぜひ!日曜日は楽しみにお聴きくださいねー!

【番組名】中四国ライブネット
『たまごを考える時間 たまごって新しい』

【日時】8月6日(日)

【放送時間】 18:00 - 20:00

【放送局】
広島 RCC中国放送
岡山 RSK山陽放送
山口 KRY山口放送
鳥取・島根 BSS山陰放送
愛媛 RNB南海放送
香川 RNC西日本放送
徳島 JRT四国放送
高知 RKC高知放送

【番組リンク】 http://radio.rcc.jp/livenet/

カテゴリー | ソムリエ日記 , 取材・掲載・ご紹介 2017年08月2日

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こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

たまご鶏のことわざ第54弾、今回はフランスから。

<キツネを捕まえたければニワトリと共に起きよ>

日本で言うならば、「早起きは三文の得」ですね。

キツネは夜行性ですから、夜目がとても効きます。

夜の間に捕まえるのはかなり難しい。

対してニワトリさんは、

夜明け前には決して卵を産みませんし

雄鶏は夜明けと同時に起き、鳴き声を上げます。

ニワトリさんを指標にすると、

ちょうど「寝入りばな」のキツネさんをうまく捕まえられる・・・

・・・のかもしれませんね。

なんにせよ、早起きは大切です。

僕はどちらかというと夜更かし好き派なのですが、

ある方から、

「夜更かしする人は“明日が来てほしくない人”。早起きする人は“明日が楽しみな人”だ。」

と聞いて、なるほど前向きに生きるなら!と、

なるべく早く起きる習慣を持つことにしたんです。

凛とした清んだ空気の中で、

朝を迎えられるのはなかなか良いものですね。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご・鶏のことわざ 2017年07月29日

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こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

今日は土用丑の日ですね。

丑の日といえば鰻!

でも、もともとは

『「う」の付く食べ物を食べると夏バテしない』

という風習が元です。

そういえば、卵にも「う」のつくヤツがありますよね!?

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そう、うずら卵です。

小さいけれど疲労回復に効くビタミンB12がとっても豊富、

エジプトの壁画にも描かれギリシャ神話にも登場する

スゴイ鳥のたまごですよ?♪

丑の日の「う」のつく卵、ひとついかがでしょうか^^

ちなみに、うなぎと卵は目に良いコンビです。「う巻き」や「うなぎ玉子とじ」は、老化から来る黄班性網膜症などには最適の栄養取り合わせです。

こちらもぜひお試しあれー♪

カテゴリー | ソムリエ日記 , ワクワクすること 2017年07月25日

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こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

たまごの出る名シーン映画編、今回は「ファニーゲーム」

年のオリジナル版と、後にリメイクされたハリウッド版(2008年)があります。

『史上最も後味の悪い映画』と評される“名作”です。

有名レビューサイト“超映画批評”の前田氏は、

「100点満点にふさわしい大傑作だが、人に勧めるなら1点。」と評しています。

“名作だけど人には全く勧められない映画” …私もコレ全く同意見です^^;

そんなものを当コラムで取り上げるのもどーかとは思いますが、

この映画、

物語のはじまりが「たまご」なんですね。

『休暇を別荘ですごす主人公家族

そこにお隣の家から突如訪れた2人の好青年。

「卵を分けてほしいんです。」

と礼儀正しい振る舞いに

主人公は快諾するのですが

彼らがだんだんと…。』

…という、理不尽な暴力に巻き込まれる家族のサスペンスです。

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超一流の役者の演技

緻密に練られた脚本

そして優秀なスタッフ

実力派監督がバッチリ意図したとおり、

身も凍るサスペンスの中、悪い方へ悪い方へと感情が揺さぶられていきます。

グロいシーンなんか一つもありません。

なのに、

映画公開時には映画館で途中退席する人が続出、

英国では「ビデオ化の中止」を訴える騒動まで起きたほど。

ある意味スゴイ映画です。

「ほんのささいな日常の中にも、これだけの悪意が潜んでいるかもしれないですよ・・・。」

というのがテーマ。

その“日常”の象徴が、

どこの冷蔵庫にでもある

「たまご」

に表されているんですね。

その卵=日常が割れちゃったことで、

とんでもないことが起こる。

映画を配給する側も、

そのテーマをちゃんとわかっていますので、

リメイク版「ファニーゲームU.S.A」(2008年)が日本公開された当時は、

来場おまけとして「落としても割れない『ぷにぷに卵』」を配っていました。

ストーリーからすると、

これすごいブラックジョークなんですよ。

決して、

けっして万人におすすめできない映画ですが、

暑い夏です、

身も凍るような恐怖を感じたい方、

勇気のある方は一度ご覧になってみてはいかがでしょうか。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

たまごのソムリエコラム: たまごの名シーン【映画・漫画編】一覧

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こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

金曜ロードSHOW!で今月2週連続でジュラシック祭り、「ジュラシックパーク」とTV初公開となる「ジュラシックワールド」が放送されるようです。

息子は二人とも恐竜が大・大好きなので、今からとても楽しみです^^

ジュラシックワールド(2015年公開)にはシリーズ第一作目の「ジュラシックパーク」(1992年)のオマージュが沢山ありますので、続けてみることでより楽しめそうです^^

さて、

われらが卵の親、ニワトリさん。

「ニワトリは竜の末裔である。」

ある方から言われてすごく印象に残っている言葉です。

そう、そのとおり

最新の研究によると、

恐竜の正当な進化の先端にあるのは鳥類、それもニワトリさんなのだそうです。

「鶏はティラノサウルスと最もDNAが近い」

という研究結果も出ており、

特に骨格や羽・ティラノサウルスの爪と成り立ちが非常に似通っているとの研究報告がなされています。

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米国の最も著名な古生物学者ジャック・ホーナー氏は、

「ジュラシックパークのように古代の恐竜DNAを取り出して復活させることはまず現代の科学では不可能だが、現代に生きる恐竜“ニワトリ”からさかのぼり、恐竜『チキノザウルス』を生み出すことは理論上可能です。」

と述べています。(http://bit.ly/2utGiUg)

じっさい、隔世遺伝を研究するウィスコンシン大学では、ニワトリさんに眠る遺伝子を起こし歯のあるニワトリさんが生まれることに成功しています。

また、胎児のニワトリさんには「しっぽ」があるのですが生まれる前に消えてしまいます。これも同様に隔世遺伝研究により、恐竜のようにしっぽのあるニワトリさんが世に生まれているんですね。

事の是非はもちろんあろうかとは思いますが、

ようするにニワトリさんから、ジュラシックパークとは別のアプローチで「竜」が復活されつつある!?ということのようです。

子供のころからワクワクしていた恐竜の世界が、

数億年経った進化の最先端まで現代に脈々とその系譜を残しており、そして、僕自身がその数万羽の「竜の末裔」の身近で暮らし生計を立てている…。

なんだかとってもロマンあふれるお話ですねー。

ぜひ生きているうちに、

われらがニワトリさんの後輩(大先輩?)、

恐竜「チキノザウルス」をこの目で見たいものです^^

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , 鶏さん・鳥さんのコト 2017年07月17日

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こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

卵と偉人のエピソード第15弾です。

今回は古代ローマの詩人ウェルギリウスさん。

 

◆港町ナポリの「卵城」
下の写真は、イタリア・ナポリにある「卵城(Castel dell’Ovo)」と呼ばれるお城。

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けっこう大きな城塞です。

 

サンタルチアの港に築かれたもので、

もともとはローマ帝国軍人ルキウスが建築した建屋を11世紀に改修し、

今の城塞になったのだそうです。

なぜ「卵城」かというと、

古代ローマ時代から中世にいたる、ある伝説がきっかけなのです…。

◆「このたまごが割れるときは…」
古代ローマの詩人、ウェルギリウスさん。

この方はラテン文学の第一人者でして、

ヨーロッパ文学史上、最も重要な人物」と言われるスゴイ人。

ギリシャ神話について書いた叙事詩「アエネーイス」が特に有名です。

例えるのもヘンですが、

全ヨーロッパ規模の紫式部

みたいなカンジでしょうか。

さて、このウェルギリウスさん。

どういうわけか、死後千年経った中世時代になって、地元ナポリを中心に

「詩人ウェルギリウスは偉大な魔術師だった。」

という伝説ができたんですね。

書物のかぎりでは12世紀ごろに語られ始めたようですが、

『彼は魔術師だった父母の教えを受け継いだ大魔術師で、

彼が作った青銅像は弓を引きヴェズビオ火山の噴火を鎮め、

彼の魔力で

ナポリと隣市をつなぐ「ピエディグロッタの洞窟」を掘り、

城壁を築き

温泉を掘り当て

町から害虫を追い払い

毒蛇を捕まえる「鉄の檻」を作り

腐らない肉を開発し

果物を豊作にする東風を呼び

あらゆる病気を治す薬草の栽培を手掛けた』

こんな風に語られていたそうで、

とにかく超スンゴイ、スーパーマンだ!ということになったんですね。

さて、その“大魔術師”さんが

ナポリのお城づくりにかかわったときのことです。

城塞のどこか、

城の基礎深くに「秘密の小部屋」を作り

鉄のカゴに納められた「卵」を隠し、

「この卵が割れるとき、城だけでなくナポリ全土に壊滅的な危機が訪れるであろう」という呪いをかけた……

これが卵城の伝説です。

(ちなみにその「卵」は、鶏が初めて産んだ「初産みたまご」だとか。)

このことから、「たまご城」の名前がついたわけですね。

いやー、こんなスゴイ人がこんな事言っちゃったら、

そりゃ怖いですよね。

まぁ、城の基礎に埋められている卵が割れるほどの事態なら、地震だろうが戦争だろうが町中とんでもないことになるのは当たりまえ、「そりゃそうじゃないかなぁ…。」という気がしないでもないですが…^^;

この卵城伝説、

かなりの人によって長い間信じられていまして、

14世紀には城のアーチの一部が崩れたことから住民達が

「たまごが割れたんじゃないか!!?」

…と大パニックを起こしたため、

当時の城主・ジョヴァンナ1世女王が

「“卵”を確認したけど大丈夫だったわよ。(汗)」

と宣言する事態になっています。

伝説はいろいろな書物によってヨーロッパ中に広まり、

更に700年後の19世紀になってもしっかり残っていたようで、

19世紀後半の有名女流作家セラーオさんが、

「魔術師ウェルギリウス」

について当時広まっていた伝説を、著書に細かく書き記しています。

 

◆じつは卵の呪いをかけたのはノルマン人?
実際は、その地を征服したノルマン人が城を改築した際にそのおまじないをかけたとも言われており、現在のガイドブックには「ノルマン人が…」と書かれていることも多いようです。

どうしてウェルギリウスさんになったのかを考えると、

「ノルマン人が“町の模型”を作って地下封印した。それが壊れた時に災害が…」

という伝承が、ノルマン人の古い伝説としてありました。

その一方、古代ローマでは、卵が「物事のはじまり」を意味しました(参照)。

何かを始める際に縁起をかつぎ「卵をささげる」という風習があったのです。

日本の「地鎮祭」のように、

「築城の開始にゲン担ぎとして卵を奉納した。」というウェルギリウスさんのエピソードと、征服者ノルマン人の伝説が、混ざっちゃったのかもしれません。

彼の著作『アエネーイス』は、

ギリシャ神話の神様・英雄が戦う「トロヤ戦争」の後日譚であり、ローマの建国神話として、神さまの勇気や悩み、恋をイマジネーション豊かに生き生きと描いています。

「ラテン文学の最高傑作。その影響を受けていないラテン文学は存在しない。」と言われるほどの作品で、後世の戯曲や絵画・彫刻、さらにはファンタジーやSF小説、映画や宗教観に占いなど、あらゆる文化に大きな影響を与えています。

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ただ…、まさか死後千年以上も経って、まったく違うイマジネーション、

「魔法使い伝説」の主人公として自分が語られるとは、

夢にも思わなかったでしょうねェ…

ウェルギリウスさんからすると、

「エッ!?オレそんなことしたっけ!?」

なんて言いたいところかもしれませんね。

なんにせよ、

今でも卵城がちゃんと崩れずにありますから、

千年の間、城と町を守った卵が

人知れず城のどこかに眠っているかもしれません……。

ロマンですねェ。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

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