小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記 SOMMELIER DIALY

たまごの名シーン【映画・漫画編】 記事一覧

こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

本日は夜に空いた時間があったことと
いただきもの含め
新鮮野菜が冷蔵庫いっぱい!
になりましたので、

ず~~っと料理をしていました。

仕事の実験も兼ねてますので、
たまごを茹でては調理し、
仕込んではまた茹でる

といった感じで
煮玉子にゆでたまご
温泉玉子と、
冷蔵庫が調理した
たまごだらけ…

あとおひたしに、
野菜の半調理品、

玉子料理と合わせる
前段階の作り置きを
多数仕込みまして、
なんやかやで
非常に充実した料理の時間
となりました。

 

 

さて、
webで連載中の漫画「ヤンキー君と科学ごはん」が結構面白いです。

高校の科学教師が
授業に興味を持たせるために

科学的見地から正しい
常識はずれな調理方法を
伝えていく、

という内容です。

第一話はオムライスの
お話しなんですが、

なかなか興味深かったです。

たしかに、オムライスや
オムレツって、フツーに
上手に作ろうと思ったら
ちょっと練習が必要なんですよね。

でも、結局のところ
適切な分量で適切な加熱が
できれば、同じような熱変性で
どんな方法でも美味しくできるんです。

作中でありますように、
お湯で加熱してもとろふわに
なりますし、

他にも
電子レンジを使ったり、
また一度スクランブルエッグ的に加熱して、
ゆるくできた“玉子焼き”を
ボウルにとって攪拌して崩して
再度サッと焼く、
という方法を紹介している
プロの料理人さんもいます。

オムレツやオムライスだけ
じゃなくって、

ゆでたまごだって、
茹でる代わりに殻ごと
蒸しても焼いても

やっぱり
ゆでたまごになります。

目玉焼きも、
じっくり焼いても
お湯ををかけながら
熱をとおしても、
同じように美味しくできます。

料理の常識から外れても
自分で「こう」と思った方法で
いろんな方法を試せるのも
料理の楽しみのひとつだと
思います。

ここまでお読みくださって
ありがとうございます。

[第1話] ヤンキー君と科学ごはん – 岡 叶 | となりのヤングジャンプ

こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

しばらく立て込んでいたのですが
久しぶりに日曜日にオフになったので
封切り日の映画
「すずめの戸締り」を
家族と観てきました。

いや~、とても面白かったです。
大人も子供も大満足の内容ですね。

まさかロードムービーだったとは。
自分のよく行く拠点がたくさん
映ったので、テンション上がりました。

冒頭のスタートからうまく
核心部分がミスディレクション
されていまして、話の組み立てに
おもわずうならされました。

特典として映画館で
『新海誠本』なる解説本も
もらいまして、

読んでみましたが、
『君の名は』
『天気の子』
につづく3つめのテーマ
としての
『すずめの戸締り』の
位置づけが良く分かって
より深く楽しめました。

昔は有料でこんなパンフレット
買ってましたよね。

タダでもらえるなんて、
ホント贅沢だなあ。と感じます。

 

◆「すずめの戸締り」のたまご料理

ちなみに、前作2作は、
どちらも卵料理がちょっと話題に
なりまして、

「君の名は」では
朝食の目玉焼きとお弁当の玉子焼きが、

(関連:「たまごやきを落とすアニメ」に見る、繁盛する玉子料理とは | たまごのソムリエ面白コラム
(関連:なぜ徳島空港にマンガが置いてある!?ストーリーのある卵料理 | たまごのソムリエ面白コラム

「天気の子」では
チップスを使った黄身のせチャーハン
が話題になっています。

そして・・・
今作「すずめの戸締り」では

朝食にオムレツが…!


(「すずめの戸締り」予告映像より)

個人的には朝食にオムレツ、は
僕の大っ好きなたまごメニューなので
ぜひなにがしかの話題になって
ほしい!と思っています。

ちなみに映画や漫画で
たまご料理のシーンって
多くあるのですが、

役割が2つあるんです。

一つは、
「黄色」が視覚的に明るく
華やかになって食欲が増すので
シーンに入れる目的

もう一つは
『日常』の象徴としての
たまご料理の役割です。

たとえば物語が始まる前
ちょっとした静けさというか
序破急の「序」の演出として
たまご料理のシーンが
使われることが多いんですよね。

(ダンダダン・集英社)

(あげくの果てのカノン・小学館)

気にしてみると
めちゃくちゃ多いシーンです。

作劇もそうですが、
飲食店さまでも
「日常」「非日常」の
演出づくりに、こんな
卵の役割を意識して
メニュー組みをしてみるのも
面白いんじゃないでしょうか。

とにかく「すずめの戸締り」、
ぜひ足を運ぶべきおススメです!

ここまでお読みくださって、
ありがとうございます。

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

ディズニー映画「美女と野獣に」

こんな歌詞の歌が出てきます。


ガキの頃には毎日

食べた卵4ダース

でも今じゃ60個食べて

筋肉はモリモリ

すごいぞガストン

射撃もガストン

ブーツもはけば無敵さガストン

(美女と野獣「強いぞ、ガストン」より)


 

おお・・・!たまご

4ダースということは48個

幼少時にそれだけ毎日食べて

大人時に60個/日。

すごいですね。

 

これは劇中の敵役キャラクター

ガストンを村人がたたえる歌でして

 

ハンターで

ハンサムでムキムキ

町の人気者

でも横柄なうぬぼれや

というキャラクターですが

なんとなくスゴさが伝わりますよね。

僕は毎日10個強卵を食べますが、

とてもかなわないですね~。

 

ちなみに作中の映像では

たまごを生で食べてますが

これは欧米では「命知らずの象徴」だったりします。

海外では生卵を食べるのは

おなかを壊すリスクが高い行為

体づくりには良くても超危険イメージがあるんです。

 

あの映画『ロッキー』の有名シーン

生卵飲みも同じで、

「体力づくり頑張ってるぞ!」

という意味だけじゃなく

「なんという命知らずな奴だ!」

という演出なんです。

(関連:たまごの名シーン【映画編】実は超キケンだった!?ロッキーの卵飲み!-たまごのソムリエ面白コラム

 

そんなリスクある生卵を毎日60個も!

これはスゴイ勇気。

さすがガストン!

すごいぞガストン!

…という演出なんです。

 

生卵食べて勇気・・・

特に危険がなく

たまごかけごはん大好きな

日本国民には、それほどピンと来ない

イメージの演出ですが、

なかなか興味深いです。

 

日本人にわかるイメージで言うと

血の滴る生肉をそのままかじる、みたいな。

 

「ええっ!食中毒大丈夫かな?」

ってなりますよね。

 

『でも美味しそう!刺身醤油が合うよね』

なんて受け取られそうでもありますが(笑)

 

なんにせよ、そういう文化の違いを

うまくとらえるのって大事です。

 

飲食店さんで

卵黄を使ったメニューがありますが、

コロナ後のインバウンド需要を考えると

 

「勇気のメニュー!(実はリスクなし)」みたいな

アオリで演出してみるのも

面白いのかもしれません。

 

◆たまごは毎日食べてもコレステロールは下がる

ちなみに、たまごを毎日食べると

逆に血中コレステロールは下がります。

 

また、最近のデータで言いますと、

中国で50万人対象試験を行ったところ

心臓疾患の死亡率が

毎日卵を食べる人は18%も少ない

というデータがでまして

話題になりました。

 

命知らずどころか

卵を食べることは

命をつなぐことになってくるんです。

 

ここまでお読みくださって

ありがとうございます。

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

「アニメの『玉子焼きを箸から落とす』シーンをチェックする」

というアニメファンの話題があるのをご存知でしょうか?

 

会話でショックを受けて

ガーン…!

となったときに、

食べていたお弁当の玉子焼きを

ハシから取り落とす。

こんなシーンが

いろ~んなアニメで見られるんですね。

 

なんとあの大ヒット映画「君の名は」でも

「玉子焼き落とし」があったとのことで

いや~、正直気が付きませんでした。

というか、気にしたことがありませんでした。

 

『逆に定番イメージがあるから、最近使われなくなってきているのでは?』

と心配されるくらい、

多くのアニメであったようです。

 

面白い視点ですね~。

たまご屋としてとても興味深いです。

実写のドラマではあまり無いですので、

アニメ特有の表現なんですね。

 

おそらく、

・お弁当の定番と言えば玉子焼き

・遠目にも「黄色」で見た目に判りやすいので、アニメのシーンで描きやすい?

などが理由でしょうか。

 

海外のアニメファンの人からすると、

「あの黄色い四角ってナニ??」

ってなりそうですが、

日本人なら、ちらっと映っていても

「あ、玉子焼きだ。」って分かりますもんね。

〇定番だからこそ意外性を

この事から

ご飲食店さんの繁盛メニューを考えますと、

「玉子焼き・出汁巻きたまごはありふれている」

「定番だと思っていて期待値は高くない」

という点があります。

 

お弁当などでも、「わー!玉子焼きだ!」

ってならないですよね。

 

ですから、逆にそこで差別化が出せると

「!」という驚きになります。

 

たとえば玉子焼きをつくったら

必ず一日寝かせて

お客様にお出しする和食店さんがあります。

しっとり重厚な食感になって

ちょっとビックリのおいしさです。

 

オーナーシェフさんのこだわりが

いつも非常に面白い繁盛店さんの

人気メニューになっています。

 

保水性のたかい食材

焼き麩などを荒く砕いてまぜて

めちゃめちゃジューシーな

出汁巻き玉子

なんてのも面白いです。

 

また、焼き上がりの色味が

まったく違う。

黄金色になったり、

真っ白になったり

そんなたまごもあります。

ぜひ、

ビックリシーンで「定番」に使われるくらい

フツーだと思われている玉子焼きを、

 

食べてビックリ!ファン化の源と

してみてくださいませ~。

 

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

(関連:たまご焼きはなぜ甘いか?(お砂糖の意外な効果)たまごのソムリエ面白コラム

こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

たまごが出る名シーン

今回はアメコミ「ジュピターズ・レガシー」から。100年近く世界を守ってきたヒーローたちとその息子の葛藤を描いた人気アメコミで、現在ネットフィリックスで実写ドラマも放映中です。


皆さん「すんごいお金持ちの暮らし」って言うと、どんな生活をイメージしますか?

えーと、

豪華絢爛の家に住んで、

ドレスやきらびやかな服を着て

毎日ステーキを食べるとか…?

‥‥‥うん、逆に発想が貧しいですよね。

見たことないので僕もこれ以上の想像ができないです。

逆にお金持ちはシンプルな暮らしをしている、なんてご意見もありますが、実際の所どんなものなんでしょうね…!?

さて、そんな疑問をぶっ飛ばすお金持ちの日常が、このジュピターズレガシーに描かれています。

時は1929年、ジョージ・ハッチェンスは豪華な財を持ち、執事や召使に囲まれる生活をしていました。

毎朝の朝食では、

なんと!

ゆで加減のちがう100個のゆでたまごを毎日食卓に出し、その日の気分で一番気に入ったものだけを食べる、そんな朝食シーンが出てきます。

100個のゆでたまご!

多少なりとも「ゆでたまご」として食べられるのは、加熱2分くらいから~13分くらいまででしょうか。

100で割るとだいたい6秒ごとの区切りになります。

うーん、

僕たちも大量のゆでたまごで試験をすることはありますが、

6秒ごとに茹で加減を変えて百個茹でる、なんてことはやった事がないですね~。

試験ならやるけど毎朝は‥‥‥

しかも毎朝!

残りがもったいない、なんて思うのは庶民だからでしょうか。

「こいつは普通じゃない。」と思わせる演出って、色々ありますが、個人的には1,2を争うぶっとんだ発想だと思います。

でも、卵屋としては‥‥‥いっぺんくらい、試してみたいなァなんても思います。

ただ、上記のジャックさんも、世界恐慌ですっからかんになってしまい、屋敷も財産も手放してしまいますので、ぜいたくはほどほどに‥‥‥!ですね。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

(関連:漫画に出る面白たまご(1)「ジョジョの奇妙な冒険」インドの卵屋がスゴイ | たまごのソムリエ面白コラム

こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

「一生に一度は映画館でジブリを」のキャッチコピーで全国上映中のジブリ映画、観てきました!

『千と千尋の神隠し』と『風の谷のナウシカ』を観たのですが、いやぁ、やっぱり感動しますね。

演出のメリハリ、細かな細部の表現など何度も見ているのに今更ながら気づく点も多く、

「大画面で観るために作られた映画は、大画面で観るととても良い」

という至極あたりまえの真理を再確認しました。

さて、『千と千尋の神隠し』に、

ヒヨコっぽい神様が出てくるのをご存知でしょうか?

ちょっと映るくらいなのですが、そのぬぼーっとした雰囲気がとても可愛く、ファンも多いようです。

この神様、オオトリさまという名前でして、

「たまごから親鶏になれなかったヒヨコの神様」なんです。

卵から生まれられなかったり、ヒヨコから育たずに死んでしまったヒナの神様。

監督の宮崎駿さんがかつて「崖の上のポニョ」作成インタビューで

「俺らの世代は、卵は特別な想いがあるんだよ。」

とおっしゃっておられました。

昭和16年生まれの宮崎さんの幼少期には、卵はぜいたく品でごちそう感があったのですね。

その「大事なもの」という感覚が、このステキな神様を登場させたのかもしれません。

そう考えると、ジブリの映画では要所で卵が出てくるシーンがいくつもありますが、

調理方法まで英国式のこだわり!伝統の『ハウルの動く城』のベーコンエッグ

食べる順番まで計算!彩を添える『崖の上のポニョ』のゆでたまごon即席ラーメン

実はパズーの有能さの証!『天空の城ラピュタ』の目玉焼きサンドのタイミング

どれも、たまご料理の表現に敬愛が感じられます。

あと、三鷹の森ジブリ美術館の上映用に作られたミニ映画に、たまごが主役の『パン種とタマゴ姫』(監督:宮崎駿・音楽:久石譲)という作品がありましたね。

これらの表現はオオトリ様と併せ、宮崎監督の卵に対する扱いの丁寧さがとても感じられ、なんだか卵屋としてもうれしくなります。

大スクリーンでのジブリ、予想以上にお勧めですよ!

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。