小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記 SOMMELIER DIALY

目玉焼き 記事一覧

こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

 

朝食のモーニングセット、
アジア料理のトッピング
ハンバーグやピザの
ビスマルク風・・・

目玉焼きを乗せた料理って
世界中にあります。

白身の中央に陣取る
鮮やかな黄身が
料理のおいしさテンションを
上げてくれますよね。

 

ところが、ですね。

たまごによって
その見た目の印象が
変わってくることがあります。

 

たとえばこの2つのたまご。

重さもサイズもほぼ同じ卵。

ですが、割ってみると・・・

黄身の大きさがずいぶん違います。

どうしてなんでしょう?

 

これは、

黄身の張りの差

なんです。

つまり、
おなじ大きさの球体ですが、
扁平になっているものと
真球に近いもので
見かけ上、これだけの差が出るんですね。

ちなみに張りの差は

・鮮度
・保存温度
・ニワトリの年齢

などで差がでてきます。

 

産みたてに近いほど
保存温度が低いほど
鶏が若いほど
黄身の張りは強くなる。

広がった黄身の場合は
その逆になります。

 

◆おいしさと見た目演出のちがい

目玉焼きは
基本は黄身が球にちかいほど
美味しさ評価があがります。

つまり粘弾性が高く
盛り上がりがしっかりしている方が
理想的な熱勾配となって
滑らかなおいしい食感に
なりやすいんですね。

ですが、
たとえば、

こういうナシゴレンのような
見た目の華やかさ
演出する意味が大きい
目玉焼きの場合は

黄身が大きく見える
ちょっと張りの弱い
黄身の目玉焼きの方が
良い場合もあります。

 

ですので、

単に味を追求するなら
鮮度の良い若鶏たまごを低温保存

黄身を大きく見せる、
見た目重視なら
鮮度をすこし落とす
保存温度を高めにする

などの工夫で、
お店でより美味しく見せるために
使い分けができるんですね~。

 

 

◆どこから見るか、の視点

同じように、
たとえばパンなどの商品も
『どう見るか』でカタチの
工夫が必要な場合があります。

たとえばパンであれば、

買う際に「あっ!これ美味しそう!」と
思ってもらってこそ
手に取ってくれるわけで、

たとえば陳列棚の位置によって
上から見るのであれば
より平らに近い形、

すこし上の棚に置くのであれば
ちょっと立体感のある形

なんて風にすると、
より買ってもらえる率が
あがることがあります。

あなたのお店でも
新商品の際に工夫してみては
いかがでしょうか!?

ここまでお読みくださって
ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , 料理別・たまごのこだわり , 目玉焼き 2024年04月15日

飲食店さんのメニューで
「かわいい」が
キーワードに響くと
おもいがけないヒットに
なることがあります。

卵まわりのメニューで
注文数を増えれば、
すなわち粗利増にも
つながります。


こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

 

飲食店さんでは
他店と同じことをやっても
お店の独自性にはなりません。

そこで、たとえば

「調理するカタチと
サイズを変える」

という手法があります。

 

うずらたまご
を活用すると、
おもしろいミニサイズの
メニューになります。

 

◆ミニ目玉焼き

タイでは

「うずらの目玉焼き」

が定番料理のひとつ。

たこ焼き器みたいな
専用の電熱機械があって、
それにうずら卵を
割り込んで焼きます。

たこ焼きの屋台みたいに
あちこちで売ってるんですね。

ナムチムという
タレを付けて食べるのですが、
ちょっと甘辛いものがあったり
醤油っぽいものがあったりで、

どれも超おいしい!のです。

ビールにすっごく合うんですよ。

そこで、
たとえば・・・

こんなふうに
うずらたまごの目玉焼きを
モーニング風や
洋風にアレンジしてみると、

ミニなプレートが
かわいい!
と好反応になります。

 

◆超ミニな半熟たまご

もうひとつ。
英国の定番たまごメニューに

エッグ&ソルジャーズ

という料理があります。

超半熟たまごに
細切りのパンを付けて
食べるものですが、

これを、たとえば
うずらたまごや
SSサイズの小さい卵で
エッグ アンド ソルジャーズ
にすると・・・

ちょっと上品な
コース料理の付け合わせ
にもなり得える一品料理に。

ちなみに、うずら卵は
ビタミンBと鉄分が多くって、
小さくても美容と健康には
抜群に良いんですねー。

 

◆地域の文化差をめずらしさに!

じつは欧州では
「うずら肉」は結構食べるのに
「うずらたまご」って
さほど食べないんです。

 

これ、なんでなのか
とても不思議なんですよね。

その反対にアジア圏では、
うずら肉よりも卵の方が
ポピュラーだったりします。

 

ですので、

ヨーロッパの
たまご料理メニューを
うずらたまごで
アレンジすると、

すごく珍しさが
でることがあるんです。

ところ変われば品変わる、
ぜひサイズを変えて
おもしろさを
出してみませんか。

うずらたまごじゃ
小さすぎる場合は、

極小サイズの
鶏たまごもあります。

ぜひお試ししたい方は
ご質問くださいませ~。

ここまでお読みくださって
ありがとうございます。

こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

一週間の半分くらいは、
目玉焼きを朝食べてます。

いろんな実験もするんですが、
今回はコク濃厚な美味しさに
ビックリな手法をご紹介。

 

有名ブロガーで料理研究家のリサ・スティールさんが
以前に紹介していたもので、

なんと!目玉焼きを
生クリームで焼きます。

ええっ!?そんなの美味しいの!?
と思うかもしれませんが、

はい、めっちゃ美味しいです。

考えてみれば目玉焼きで使うバターって
クリームから水分とタンパク質と糖分を
取り除いたものなんですよ。

その前のものをつかって
焼いた目玉焼きが、
よりコク旨になるのは
たしかに理にかなってます。


<作り方>

①冷たいフライパンに
生クリームを流し入れる
うすーく広がるくらいで大丈夫です。

②中火で加熱する

③ふつふつと泡が出てきたら、
そーっと卵を割り入れる

これだけです。

いや、「作り方」なんて書くのも
おこがましいくらいカンタンですよね。

これだけで、
めっちゃコクが出て美味しいんですよ。

クリーム部分はだんだん焦げてきますので、
卵を入れたら超弱火でじっくり焼いてくださいね。


◆『理にかなった非常識』ってすばらしい

一見非常識でも、
よく考えるとすご~く理にかなってる。
そんな調理方法って面白いですよね。

たとえば
スクランブルエッグも、
冷えたフライパンにバターを塗ってから
卵液を流し込んで
ゆっくり加熱すると、
トロっトロに美味しくできます。

これも、
冷たいフライパンに先に
入れてから加熱するって
料理として珍しいカンジですが、

ゆっくりじっくり加熱が肝になる
「スクランブルエッグ」では、
すごく理にかなっているわけです。


そして特に!

飲食店さんの差別化メニューには
この、

一見非常識
実は合理的

な料理方法が、
耳目を集めやすい
すごく重要な繁盛キーワードに
なってきます。

 

「生クリームの目玉焼き」

「溶かしバターに落とすポーチドエッグ」

ちょっと非日常感がでますよね?

また、

「テーブルの目の前でオムレツを焼く」

「石焼きビビンバ風に
目の前で生卵から作ってくれる親子丼」

どちらも人気店でやってますが、
できたてが超美味しいメニューだけに
理にかなった非日常なわけです。

 

たまご料理は非日常感を
出すことで、粗利が取れます。

ぜひ、あなたのお店の
たまご料理を少~し非日常に
してみませんか?

ここまでお読みくださって、
ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , 料理別・たまごのこだわり , 目玉焼き 2023年07月17日

こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

考えてみれば、
目玉焼き、って
シンプルの極みですよね。

いろんなコツがあるにせよ、
調理形態としては、

割って

焼く

これだけのシンプルさです。

人類がはじめて卵を目にして
「食べよう。」と思ったら
まず思いつく料理の一つですよね。

 

日本人も目玉焼き大好きですが、
英国、オランダにドイツスペイン
インドにエジプト・カンボジアにも
古くから目玉焼きの名物料理がありまして、
世界の超スタンダードたまご料理
言って過言じゃないです。

 

千年以上前のローマ時代の
目玉焼きレシピも残ってますし、

スペインには400年以上前の
目玉焼きをつくるシーンが
絵画になって残っているくらい。

(関連:400年前の名画に描かれた目玉焼きが超ウマイ! | たまごのソムリエ面白コラム

 

なのに、意外なことに
日本での目玉焼きの歴史は
そう長くありません。

記録を見てもせいぜい百数十年、
明治時代になってからなんです。

それも「洋食」として・・・

 

たまご料理が普及した江戸時代には
「卵百珍」のようなたまご料理専門書が
いくつか出版されていますが、
目玉焼きに類するレシピって
どこにも載って無いんですよね。

ゆでたまご料理は
けっこうたくさんあるのに。

考えてみれば、不思議です。

平安時代に書かれた
日本最古の説話集『日本霊異記』にも
毎日卵を獲って料理する男が出てきますが、
「毎日たまごを煮て食べる」となっています。

 

なぜなんでしょうね?

記録がないので推測するしかないのですが、
個人的には「鮮度」と「流通」の問題
大きかったのじゃないかと思います

 

◆たまごは保存食だったから

目玉焼きって、そもそも
「鮮度」が重要なんです。

新鮮じゃないと、
割り入れた時に
黄身が崩れちゃいます。

古いたまごで試験的に
目玉焼きをつくることが
ありますが、崩れずにできても
黄身白身ともに平た~くなって
火がすぐに通ってしまい、
さほど美味しく作れないんですよね。

 

しかし、江戸時代のたまごって
なが~く置ける「保存食」としての
位置づけで、

新鮮なものを食べる食材じゃあ
なかったのです。

じっさい常温でかなりの日数持ちますし。

 

しかもカラがカプセルになっていますから
割れさえしなければ虫も寄ってこず
保存もしやすいのです。

 

そして当時の日本の養鶏は、
農村部で家ごとに少しずつ
飼っているのが主流でした。

なので
鶏卵の産卵場所から消費地まで
どうしても日数がかかり、
また少量生産のため
あるていどまとまってから
売りに行く必要もあったわけです。

そのため、
手に入るたまごの黄身は
くずれやすくなり、

「混ぜて焼く」または「煮る」
最適な調理方法だったんじゃ
ないのでしょうか。

 

加えて、江戸時代から
ゆでる・煮るのたまご調理
レシピは豊富なのは、
日本のキレイな水資源が
たっぷりあったからじゃないかと
思います。

「こっちの方がうまいじゃん。」

と、目玉焼きよりも
「煮る」ほうに行っちゃったのかと。

 

新鮮なたまごが豊かに手に入る今こそ、

和食としての目玉焼きを、

さらに探究してみるべきかもしれません。

というか、めっちゃ食べたいです。

 

ここまでお読みくださって、
ありがとうございます。

(関連:江戸の文化本「 守貞謾稿」はなぜ貴重なのか? | たまごのソムリエ面白コラム

たまごのフライパン調理には
濡れふきんを使うと
めっちゃ美味しくできるんです。


こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

たまご料理って、好きですか?

この質問に7割の人が「大好き」と
回答します。

では、

たまご料理を作るのは好きですか?

今度はどうでしょう?

ちょっと面倒だな、と感じる人も
多いのではないでしょうか。

 

その理由の一つには、

温度コントロールが
とても難しい

ということがあります。

とろふわオムレツを
作ろうと思っても、
すぐに火が通ってしまう。

目玉焼きを作っても
あ!しまった。固焼きに・・・

という経験がある方も
多いのではないでしょうか。

たまご料理の変化って、
不可逆、つまりもとに戻らない
わけですから、やりすぎちゃうと
後の祭りなんですよね。

そして、
フライパンは熱伝導率が良いですから

「あ!火を止めなきゃ」

と思っても、
そこからの熱の影響が
大きすぎるんです。

 

そこで、有効なのが、
ぬれ布巾です。

フライパンの横に
濡れたふきんを置いておくだけで、
サッとそこに乗せれば

ジューッとなって
気化熱で一気に冷めます。

 

タイミング的に有効なのは
オムレツと目玉焼き

 

オムレツの場合は、

①卵液を熱したフライパンに入れる

②かき混ぜる

③ある程度固まってきたら
濡れ布巾の上にフライパンを置く

④ゆっくりとオムレツのカタチを
ヘラで形成していく

目玉焼きの場合は、

①油を入れて中火で熱する

②たまごをそーっと入れる

③白身のフチがこんがりしたら
すぐ濡れ布巾にフライパンを置く

④再度じっくり弱火で加熱

これで、
白身がカリッと香ばしく
黄身はトロトロ半熟
めっちゃ上手に
火加減をコントロールできます。

 

繰り返しになりますが、
急加熱は「強火」でできても、

加熱の急停止は
火を止めるだけでは
できません。

それを可能にするのが
濡れふきんなんですね~。

 

「家にきれいな布巾ないよ。」

という方は、
キッチンペーパーを多めに重ね濡らして
そこにフライパンを置いても
大丈夫です。

 

やってみると驚くくらい
出来上がりが変わってきますので、
ぜひお試しくださいませ~。

ここまでお読みくださって、
ありがとうございます。

カリカリ好きにはたまらない、目玉焼きのコツのご紹介。


こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

目玉焼きって好きですか?

僕は大好きです。

キューピーさんが毎年まとめている
たまごの調査の中で
「好きな卵料理は?」の回答には

「目玉焼き」(70.5%)が最も多く、
なんと4年連続で1位です。

大半の人は、
目玉焼きが大好きなんです。

ですが、
おもしろいことに、
この「好き」の内容が
いちばん多様化しているのが
目玉焼きなんです。

友達に、

「どんな風に作って食べてる?」

と聞いてみると分かります。

ま~、ビックリするくらい
みんなちがうんです。

醤油をかけたり
塩コショウ
ケチャップに
マヨネーズ
ゆずこしょう、

フタをして焼いたり
フタしなかったり
バターで焼いたり

固焼きに半熟・・・

家庭によって
「あたりまえ」が
ちがいすぎるのが
目玉焼きなんですね。

 

そして、その好みの
強~いジャンルが、

「カリカリ香ばしい目玉焼き」

です。

たとえば映画「めがね」に出てくる
朝食の目玉焼き

はじっこがカリカリで、
黄身はほどよいしっとりとした半熟
なのですが、

これは
フードスタイリストの飯島奈美さんが
かなりこだわって作られています。

 

こういうカリカリ半熟トロトロの
目玉焼きをつくるには
誰でもできるコツが2つあります。

 

①オリーブオイルを使う
②多めの油をつかう

これだけです。

なぜ、オリーブオイルが
このカリッとした食感に大事なんでしょうか?

じつは、
バターとくらべ
オリーブオイルは
高い温度まで維持できるからです。

バターの焦げる”発煙点”は177℃ですが、
エキストラバージンオリーブオイルは
なんと210℃まで達します。

 

つまり、バターと違って
オリーブオイルだと
焦げ付く前に、
黄身に火が通りすぎる前に

たまごをジュージューカリッと
香ばしさパーフェクト状態にできるのです。

しかもバターと同じように、
オリーブオイルだと鮮やかな香り、
フルーティーな香り、草の香り土の香りなど、
深みのある味わいが出せます。
だから、フツーのキャノーラ油よりも
ずっと美味しさも増すんですね。

 

また、油の量ですが、
たっぷりのオリーブオイル
つかってください。
2~5㎜フライパンにまんべんなく浸るくらい。

「そんなことしたらカロリーが・・・」

なんて考えるあなた
安心してください。

たまごの白身は
油を抱き込むことなく固化しますから、
たっぷりの油を使っても
じっさいはちょっと油の
目玉焼きとカロリーはほぼ変わりません。

油を吸い込む揚げ物の
パン粉なんかと比べても
はるかにヘルシーです。

油を変えるだけ。

それで
「えっ!?こんなに変わるの!?」
というくらい美味しくなります。

 

これってかなり簡単なコツですよね。
ぜひ、カリッと香ばしい黄身トロ
目玉焼きライフを
お楽しみくださいませ~。

ここまでお読みくださって、
ありがとうございます。

(関連:誰かと一緒の朝ごはん!映画「めがね」の目玉焼き朝食が美味しそう | たまごのソムリエ面白コラム