小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記 SOMMELIER DIALY

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こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

たまごのことわざ・慣用句第22弾です。

<置いてきぼりは腐った卵>
(Last one in is a rotten egg)

直訳すると、「最後の一個は腐った卵」。

早く来いよ!」「行こうぜ!」とか言った意味でつかわれます。

これ、子供が使う言い回しなんですね。

遊びに誘うとき、それも「やーい!」とちょっと挑発して誘うときに使うフレーズです。

ひとり残ったら味噌っかすだぜー!はやく来いよ!やーい!

みたいな感じでしょうか。 欧米では非常にメジャーな表現です。

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ちなみに「となりのトトロ」英語版(北米版)DVDでも、お父さんがサツキとメイに「家まで競争!」と言って駆け出すシーンの翻訳にこの表現(Last one home is a rotten egg!)が使われています。

ぜひ機会があれば、チェックしてみてください。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

関連:たまごのソムリエ日記・・・たまご・鶏さんのことわざシリーズ一覧

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご・鶏のことわざ 2014年03月31日

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こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

NHK朝ドラ「ごちそうさん」が本日最終話でしたね。ラストの25週連続で視聴率21%超えということで、沢山の方の心をつかんだ良いドラマだったとおもいます。(^^)

このドラマが素晴らしかったのは、「食を通じて皆が元気になる」様子を全編通じて丁寧に描いたところですね。 例えばドラマでもついつい暗くなりがちな戦時中のシーン。 大変さや悲惨さを伝えながらも、「美味しいものを食べる。食べさせる!」という理念(信念)で周囲の人を明るく幸せにしていく様子は、非常に観ていてワクワクしました。(^^)

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辺見庸さんのエッセイにも、「人は食べているいるときならば胃袋で連携できるかもしれない」という言葉が出てきます。 どんな状態でもどんなに考え方の違う人同士でも、美味いもの食べながらケンカしたりできないんですね。 「食」が世の中を元気にする。 このメッセージはささやかながら世の食にたずさわる私にとっても、非常に元気になれる心に残るキーワードでした。

 

◆たまご料理のシーンが非常に印象的
第一回から始まる一週目のテーマが、大正モダンあふれる「ふわとろオムレットライス」。そして二週目が「黄身半熟とろとろのスコッチエッグ をどう作るか」という事でした。 これが特に最初だけあって、メッチャ美味しそうに丁寧に撮ってくださっているんですね。いや、全編通して大きな情熱をもって食べ物をすごく「美味しそうに」撮ってくださっていたと思います。(^^;)

また息子活男が「兵隊さんの『ごちそうさん』になる!」と決意した、濃厚で透き通るような「たまごの黄身の粕漬け」。 卵白を使った、ふわふわ真っ白のお菓子「ハモニカ」。 材料が無いなかで工夫した投入のオムレツ。 鶏さんも飼ってましたしね!

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貴重品であり高価でありながらも、日本人の大好きな食材であり続けるを、食文化の中でたっくさん紹介してくださったこと、本当にうれしく思います。

「人は頭ではだめでも、食っているときくらいは胃袋で連携できるかもしれない」

なにせ、作中の時代、大正→昭和20年代にかけては卵は今の換算で一個数百円もする高級品。 にもかかわらず昭和20年後半には世帯当たり270個も食べているほどの世界有数の卵好き民族です。

このドラマを見て、「作ってみました!」という方がツイッターやフェイスブックでもたくさんいらっしゃいました。 世の中に美味しいものがあふれる元となったドラマが大ヒットとなったこと、単純にうれしいですね。 これをきっかけに料理好きになってくれる方がたくさん生まれますこと、楽しみにしています(^^)

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

※そういえば、下のリンクから、今まで出てきた美味しい料理がすべてレシピ紹介されています。思い出しながら作ってみるのもなかなかグーじゃないでしょうか!

NHK連続テレビ小説「ごちそうさん」め以子のごはん帳https://www.nhk.or.jp/gochisosan/special/recipe/index.html

カテゴリー | ソムリエ日記 , ワクワクすること 2014年03月29日

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こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

春休みに入り、平日でも楽しそうに遊ぶ子どもさんを見かけるようになりました。

さて、都立動物園や水族館で巡回展示をしていた企画展「たまごのあいうえお」が、いよいよ上野動物園で最終展示中です。

この「たまごのあいうえお」は、

「あ」→ 「ありがとうたまごコーナー」として、日本人の好きなたまご料理や、世界有数の卵好き民族であることなど含め、身近なたまご知識の紹介をしています。

「い」→ 「いのちのたまごコーナー」として、驚きの生命の秘密を紹介

「う」→ 「うまれるたまごコーナー」として、実際にふらん器で卵を温めてヒヨコになるまでをその場で観察する、命の誕生について学ぶ場です。

「え」→ 「えになるたまごコーナー」として、ニワトリさんだけじゃなくスズメやウズラにダチョウ・ペンギンなど色んな模様や形の卵の紹介があります。

「お」→ 「おすすめたまごコーナー」として、巡回している動物園水族館とっておきの卵をいろいろ紹介しています。

……ということで、あいうえおの順にのっとって卵の色んなワクワクを知ることができるイベントなんです。大喜利じゃないですが、ウマいこと言ってますねー。

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上の写真は神戸花鳥園の卵展示ですが、こうして卵を一覧で見ると面白い違いがいっぱい。

卵は身近にあって実感しやすい、「生命の始まり」の姿ですから、ぜひお子さんにワクワクしながらその神秘の世界を体験してもらえたら最高です。

恩賜上野動物園 西園動物園ホール1階で開催中、来月の14日までだそうです。ぜひ春休みにお子さんとお出かけになってはいかがでしょうか!?

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

(参照:4園巡回企画展「たまごのあいうえお」開催【イベント情報】|東京都http://www.metro.tokyo.jp/INET/EVENT/2013/11/21nbr203.htm

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご全般コラム 2014年03月28日

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こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

「たまごの値段高騰!」

・・・・・・というニュースがこの半年で頻繁に報道されています。

その原因については、以前このコラムで書きました。(「たまごの値段ナゼ高い!?」たまごのソムリエ日記

ところで、

たまごの値段って、昔はいくらくらいだったんでしょうか?

一般的に卵が広く食べられ始めたのは江戸時代。

その頃のたまごはというと・・・・・・、

当時の記録を見ると、1個20文というのが標準だったようです。

これは今の価値に換算すると、だいたい400円くらい。

1個400円」っていうと、ナカナカの高価な食材ですねェ。(^^;)

1パックで4千円になっちゃいますよ。

 

◆結構最近まで高級だったたまご

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ちなみにNHK朝ドラ「ごちそうさん」で主人公めい子さんが大阪に嫁いだ大正13年ごろだと、卵ひとつだいたい7銭。 カレーライスが同じ7銭でしたから、まァだいたい一個4、5百円くらいの感覚でしょうか?意外と変わってないんですね。

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さて、これが今から半世紀前の昭和30年代、映画「Allways三丁目の夕日」の頃になりますと、これが卸売市場価格で一個約14円。 今の価値に換算すると一個200円くらい。

半分に下がりましたが、うーん、まだまだ高価ですねェ。

ただし、一個14円というと、ちょうど現代の東京市場卸売価格と値段はおんなじです。つまり“価格”としては、ここからの50年間変化なし。

これが“物価の優等生”たる所以なんですね。

これは畜産に関する知恵と技術の向上と、先人の皆様のたゆまぬ努力のおかげでもあります。感謝です!(^^)

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごの歴史・文学・文化学 2014年03月27日

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こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

本日はひさびさに卵以外のお話しを。

めっきり春らしくなってきました!

徳島ではあちこちで路地売りの苺が並んでいます。

勝手に取って、お金を入れていくスタイルです。我が家は苺好きなので、しょっちゅう買っているのですが、これがまた美味しいんですよ!(^^)

さてさて、そんなイチゴですが、やはりちょっとだけメンドクサイのが、ヘタを取る事。でも・・・・・・

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こうやってストローを使うと、スポン!とキレイにヘタが取れるんですね。 やってみると目からウロコ、とってもカンタンにできます。

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世の中にはこんな器具だって売ってるのですが、こんなの必要ないわけです。 第一たくさんの部分を取りすぎて、モッタイナイ!ですよね。

ストロー一本、ぜひお家でイチゴを食べられる際には、試してみてくださいませー!

カテゴリー | ソムリエ日記 , ワクワクすること 2014年03月26日

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こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

先日「すきっ腹で何個のたまごを食べられるか?」というジョーククイズをご紹介しました。

本日はもうちょっと真面目に、この問いを考えてみます。

◆限界は何個なのか・・・?
映画「暴力脱獄」では、ポールニューマン扮する主人公が一時間に50個のゆでたまごを食べるというシーンがあります。 また、「喰いしん坊!」という漫画では、“大食い世界大会”でロシア代表が60個のゆで玉子を食べるシーンがあります。実際のところはどうなんでしょうか??

現実世界でいうと、6つの料理で大食いギネス記録を持つフードファイター・小林尊さんが、一分間に32個のゆで玉子を食べる、というとんでもない記録を持っています。動画もあるのですが、すごいの一言に尽きます。ゆで卵じゃなくて綿菓子(わたがし)じゃないのか!?と思ってしまうほどスルスルと食べていく様子、まるで魔法です。

たまご自体はアミノ酸など沢山の栄養素を、人体の理想的配分でたっぷり含みます。 “理想的”ということは、過剰に食べすぎたからといってたちまち健康を害する成分は含まれていない、という言い方もできます。

とはいえ常人は決してマネしないほうが良さそうですねェ・・・・。

ちなみに「一分間に剥いて何個食べられるか」だとグッと数が減って、ギネス記録で「6個」。 意外と剥くのって大変なんですよ・・・。(^^;)

 

◆健康上、何個まで食べても良いの・・・?
現在の研究では、毎日2個程度食べ続けても全く問題はないとされています。 日本では、 国立栄養学研究所にて何度か過剰摂取試験をおこなっており、「1日10個10日間食べ続けても血中コレステロールは平常値で人体に問題なし」との報告をしています。

また、米国では一万人対象で16年間の追跡調査を行い、「一日2個程度のたまごを食べても心臓病・動脈疾患・脳梗塞などのリスクは増えない」と結論づけています。

実際問題として、たまごには(1)動脈硬化予防・(2)血管を丈夫にする作用・(3)活性酸素の抑制・(4)脳機能の活性化(ボケ防止)・(5)胃炎胃潰瘍予防、などの様々な効果があり、コンスタントに毎日食べることで「健康寿命」を伸ばすと言われています。

常人が上のように大食いするのはちょっと問題ありますが、毎日食べ続けることは、ぜひ元気に年を取るためにも続けてくださいましたら幸いです。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます(^^)

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごのビックリ科学 2014年03月25日