小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記 SOMMELIER DIALY

ちょっとつぶやき 記事一覧

こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

NHKのど自慢が生演奏から
カラオケ音源になって一年経つんですね。

カラオケ音源化を
昨年にニュースで知った時は、

「歌い手はみんな素人さん、
一生に一度くらいの
晴れ舞台かもだしやっぱり
ライブ演奏がいいよなぁ・・。」

と残念に思っていましたが、
一年間やってみるとメリットが
多くあったようですね。

 

ボカロ系など
電子音源の歌はいままで
生バンドでは再現できなかったのが
カラオケ音源化によって
参加可能になったり、

生バンド無しだと準備が簡略化でき
狭い会場でも可能になったことから
開催できる自治体が増えたのだとか。

なるほど~。

 

演奏者がいない
という悩みが変更のきっかけ
だそうですが、

時代に合わせた
変革の『やってみて良かった点』も
大きいんですね。

 

◆ニワトリの変革

たまごの場合も
いままでいろんな変革がありまして、

反論ありながらも
良い方向に進化してきています。

たとえば品種。

畜産としてニワトリを飼う
目的には『卵』と『鶏肉』が
ありますが、

昔は

肉用と採卵の兼用種

がけっこういたんです。

つまり、

たまごも産むし
肉も美味しい

という
一石二鳥な鶏種。

飼うならムダがない、
どっちも楽しめれば
おトクですよね?

ですが、
より生産が高度化してくると

食肉用のニワトリは
より同じエサを食べて
たっぷり大きくなれる種に、

 

採卵用のニワトリは
たまごに栄養を
たっぷり送れる
小柄で健康な種に
分かれていきまして、

やってみるとそのほうが
ダンゼン品質も上がって
コストも下がったのですね。

その結果、
いまでは卵と肉、
それぞれ全く違う種が
飼育されています。

 

◆まず変えてみる、は面白い

ウチの会社では
なにか良いアイデアがあれば

とりあえずやってみよう
もしダメならすぐ
元に戻せばいいよね。」

という考えで

変えるのは大歓迎

のルールがあります。

こういう仕組みにしてみると、
めんどくさい仕事の部分は
やりやすく変えたくなりますし、

ヘンに承認や確認を
とらなくて良い分
実行のスピードもあがります。

 

また単調な仕事でも
「いろいろ変えてみようか。」
という余地があると、
仕事の楽しさにもつながることが
やってみると分かったんですね。

変えにくいことも
まずちょっと試してみよう
という考え方は、
おススメだと思いますね。

飲食店さんでも、
たまごのサイズや種類も
試しに変えてみると
意外なおいしさが引き出されたり、
メリットが出てくるかも!?

 

ここまでお読みくださって
ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ちょっとつぶやき 2024年03月21日

こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

ウチのたまご出荷場の
前にある広い畑は、

数十に区切って
「家庭菜園」として貸出しを
していまして

いろんな人が趣味で
野菜を植えて育てています。

そのまわりには
田んぼ畑がいっぱいありまして
そちらは皆、事業として
農業をされていらっしゃいます。

 

それぞれの育て方を
いつも目にして、
興味深い点があります。

それは、

 

趣味の畑は
『手間』のかけかたが
ケタちがい

だということ。

たとえば風、雨
気温の上がり下がり、
何かにつけて
畑に見に来られ

それこそ人によっては
一日5回も10回もチェックして
雑草や土の具合を手入れし、
育てている野菜の世話を
されているんです。

 

すんごい
手間のかけっぷり
なんですよ。

 

なんでそこまで
できるのか!?

それは、

儲けようと
思ってないから

ですね。

コスト意識が
無いからできるんです。

 

商売と思うならば
これだけの気配りは
まったく人件費が合いません。
ペイしません。

もしかすると、
肥料なんかも利益度外視の
プロの農家さんなら使わない
ものも使っているかもしれません。

そして、
それはそれは立派な野菜を
収穫される方も
いらっしゃいます。

 

◆煮玉子の半熟さがオンリーワン

ここに、
飲食店さん洋菓子店さん
製パン店さんの
ご繁盛のヒントがあります。

「とてもペイしないこと」
って、
ライバルが
まずやらないこと

でもあるわけです。

 

ですので、
一点だけで良いので

お客様から見て
「とても手間ひまかけていてすごい」
と思われることを
やるべきです。

 

たとえば
玉子料理でも
お店さんでやりたくても
なかなかコストの関係で
できないものがあります。

たとえば、

めっちゃ半熟の
トロトロ煮たまご

日本人の多くは
卵かけ御飯大好きですし、

煮玉子は
めっちゃトロトロの
半熟を食べたい!

そんなニーズは
あります。

 

いや、すごく強いです。

 

ですが・・・
茹でるのはすぐでも

剥くのが超大変。

ラーメン店さんで
来店数、注文数に応じて
毎日の煮玉子を作ろうと思うと

あまりにやわらかい半熟は
むくのに手間がかかりすぎ

ちょっと急ぐと失敗のロスが
多くなっちゃいます。

実質コストに
見合わなくなってしまう。

 

もうけを考えると
なかなか難しいんですね。

 

なので、

それをあえてやっている
お店もあります。

 

たとえば先日より
新メニューでウチの
釜玉うどん専用たまご
ご使用いただいている

阿波そらそばさんは、

煮玉子が
ありえないくらいの
超半熟

僕の知る限り
もっとも半熟ぐあいが
生にちかい煮たまごです。

 

それは、

「週末だけ
オープンするお店だから、
ほかのお店には絶対できない
料理にしたい。」

とのことで、
まさしく他社さんができない
差別化をねらって体現して
いるんですね。

 

「毎日開けるお店では
できないことを。」

ということで
他の食材もいくつも
こだわって
いらっしゃいますが、

 

あなたのお店でも
「ここだけは手間をかけよう。」
と、超半熟たまごでも
良いですし、

たとえばめっちゃ
めんどくさいネギの
切り方でも
なんでも良いんです。

 

なにか
「とてもコストが合わない」
そう見えることを
一点演出できると、

マネされない魅力に
つながるんじゃないでしょうか。

 

ここまでお読みくださって
ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ちょっとつぶやき 2024年03月8日

こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

 

「台所のシンクは
昔はクリーンなイメージ
だった。
途中から変わった。」

という記事を
以前どこかで読みました。

昭和には
シンクというと
清潔でキレイ、

そんなイメージもつよく
直接シンクの中に
食材を入れたり
フツーにしていた。

そのことに皆
違和感もなかった。

という内容だったかと思います。

たしかに、
カタログで
シンクに水を張って
ぷかぷかとりんごを浮かべたり
そんな写真を見ていた
イメージがありますね。

 

ですが、
いまは『キレイじゃない所』
というイメージも強く、

お皿を洗うスポンジで
シンクを洗うなんて
「信じられない!」と
衛生観のちがいから
「友やめ」や「離婚」につながった
なんてエピソードも耳にします。

僕自身
シンクは菌的にリスク高い
と思っていまして、

野菜などの食材なんかも
ゼッタイにシンクには
接触させません。

 

同じように考えてないヒトには
キッチンに触ってほしくないなぁ
・・・とも思っていました。

 

ですが、
その以前読んだ記事で
指摘されてある意味
間違っている部分に
気づいたのです。

 

飲食店さんでは、

シンク=清潔で
調理するスペース

なんですよね。

 

魚や野菜を処理するのも
シンクの中だったりします。

そして店を閉めるときに
衛生に掃除しますから
まな板なんかとおなじ
調理器具てきなものに
準ずる装置だったりします。

むしろ家庭でも
飲食店さんとおなじ運用を
するなら、

昭和のごとく
食材をシンクに浮かべても
問題ない場所になるんだなあ、
とある意味自分の不見識に
反省しました。

 

と、同時に、
この認識の差が炎上を産む可能性も
あるかと思っています。

飲食店さんでは
『当たりまえ』のつもりで
シンクで魚をさばいたり
野菜や果物をあらっていて

それをSNSあたりにUPしたり
取材で公開した際に、

「衛生的じゃない・・!」
と感じられて
炎上するかもしれません。

そうじゃないよ、と
ご自身が『知っていても』
何にもならないかもしれないですよね。

さらに

たとえば
シンクの底に器具を
置く行為ですら
炎上するかもしれません。

 

同じような構図が

「旅館のたまご小鉢」

にもあります。

「たまごは
表面が菌で汚れている。

だから旅館の朝ご飯で出る
『生卵を入れる小鉢』
そこでたまごを割って
混ぜるなんて
信じられない。」

という意見をネットで
見たことがあります。

多くの賛同の声もついていました。

あなたもそう思っている
かもしれません。

 

ですが、
未選別卵を除く
日本の鶏卵って基本100%
GPセンターで衛生的に洗浄され
卵殻表面は菌的にクリーンなものなんですよね。

ウチもそうです。

僕はそのことを
『知っている』ので
旅先で朝ごはんに
『たまごの小鉢』を見ても

いままで気になったことが
ありません。

 

ですが、
令和の時代
より衛生的な観念が
すすんでいます。

そうじゃないん
だけどなぁ…

なんて思いながらも
それが拡散され、
時には炎上してしまう

そんな可能性も
あるんじゃないでしょうか。

 

知識とあわせ、
「どう見えるか」に
より敏感でいるべき
時代ですよね~。

大変です。

ここまでお読みくださって
ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ちょっとつぶやき 2024年01月28日

失敗メニューを
繁盛につなげる、そんなお話です。


こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

 

昨日は数年ぶりの
金曜ロードショーでの
千と千尋の神隠し
放送でした。

やっぱり面白かったですね!

以前も書きましたが
たまご屋としては

「たまごから親鶏になれなかったヒヨコの神様」

オオトリさまがイチ推しです。

ぼーっとした雰囲気と
ふわふわな雰囲気

ぜひ会ってみたい
キャラクターナンバーワンです。

 

さて、昨日放送中に
バズっていた小ネタで、

「千尋が契約書の名前を
書き間違えていたから
名前を忘れずに済んだ」

というものがありました。

 


ほんとだ・・・!

 

ミスったことが
あとの成功につながる

ストーリー展開として
おもしろい点ですね。

 

ちなみに
千尋の契約自体が
無効になっていたわけでは
ないように、

現実世界でも
名前の記名ミスは
契約の有効性を減じない
んだそうです。

僕が
小林真作と書こうが
小林眞作と書こうが
双方が契約を理解できていれば
問題なく成立します。

リアルでやっちゃったら
ただ恥ずかしいだけですので、
注意ですね~。

 

◆失敗から生まれる人気メニュー

こんな風に、
料理の世界でも、

失敗したことが
あとあと成功の
もとになる

ことがあります。

下の画像の
料理の数々
これは
以前に味の素がだした
広告なのですが・・・

ぜんぶ、
失敗から生まれた
人気料理なのです。

 

うっかり
ガンガン煮込み続けて
しまったことで生まれた
豚骨ラーメン

うっかりバターを
入れ忘れてできた
サクサクのパイ生地・・・

 

そういえば
名古屋名物の
『手羽先唐揚げ』も
発注ミスから生まれた
料理なんだそうです。

 

◆『ミスして生まれた』の意味

失敗から人気メニューとは、
つまりどういうことでしょうか?

お店のご繁盛メニューを作る際に
重要な考えが2つ見えてきます。

ひとつは、

前向きな多くの試行
をしている、
ということ。

日々多くの料理をして
失敗に対しても
前向きだからこそ、
その偶然できた
おいしさを見逃さなかった
ともいえます。

 

そしてもう一つは

ストーリーとして
活用すること

 

人は、
世代や年齢問わず
逆転劇の物語が
大好きなんです。

単にめっちゃ考えて
美味しいものができた

・・・というよりも、

何かの失敗や逆境が
もとになって
美味しいものができた
良い商品ができた

そんなストーリーは
より食べる人に
元気と魅力を与えてくれます。

 

たまごや鶏がらみでいうと、

『カクテル』の由来は
コック-テイル(鶏のしっぽ)
との説がありますが、

これは
伝説の軍鶏をうっかり
逃がしてしまったミスが
娘の結婚という

幸せにつながって
生まれた飲み物だから
といわれます。

(関連:カクテルの語源は鶏さんと卵なんです(1) | たまごのソムリエ面白コラム

生の卵黄をつかうドリンク
『プレーリーオイスター』
カキがまったく手に入らない
状況で病気になってしまった事から
生まれました。

(関連:アメリカ由来の生卵料理「草原の牡蠣」って!? | たまごのソムリエ面白コラム

 

また、

卵料理は
たくさんのレシピが
世界中にありますから、
失敗からの応用やリカバリーも
いろんな可能性が出せます。

 

なにか料理でミスった時にも

「これ繫盛メニューに
ならないかな!?」

とぜひポジティブに
試してみてくださいませ!

ここまでお読みくださって
ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ちょっとつぶやき 2024年01月6日

 

明けましておめでとうございます。

たまごのソムリエ・小林です。

今年は辰(たつ)年ですね!

すなわちイヤーオブドラゴン。

じつは西洋では

ドラゴンと卵が
ワンセットの伝説が
多くあります。

いろんな
バージョンがありますが、

聖なる新鮮たまごで
勇者が暴れ竜を治める

そんな物語です。

また
「辰(たつ)」の漢字は
「振(しん)」「動き回る」が
由来だとか。

今年は僕たちも
卵でいっそう動き回り、

おいしさと健康で
世が元気になる!

そんな物語を
つくってまいります!

本年もよろしくおねがいします。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ちょっとつぶやき 2024年01月2日

こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

大晦日で仕事納めでした。

ことしは業界まるごと
大変な年でした。

そして全国的、いや世界的な
たまご大不足の一年のなかで、
どれだけ多くの人が
たまごを必要としてくださっているのか
再認識できる一年でした。

いつものにも増して
いただいた沢山の御恩を
来年の成果で返してまいります。

一年間ありがとうございました!

来年もよろしくお願いします。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ちょっとつぶやき 2023年12月31日