めんどりくらいの物知りって?【たまご鶏のことわざ】
こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。
今朝から当サイトが一時的に見られなくなっておりまして、ご心配ありがとうございました。
さきほど復旧し、ホッとしております。
さて、本日は
たまご鶏のことわざ第76弾、
今回はハンガリーから。
<彼は、めんどりがアルファベットを知っている程度にはそれを知っている>
(ハンガリー)
『あの人ってこの話題について
ゼンゼン知識ないよね~。』
・・・ということを控えめに言うときの表現です。
なかなか面白い言い回しです。
ものの本によると
人と良い人間関係をつくるには
「否定語」をできるだけ使わない
ことが大事なんだとか。
「嫌い」→「味が好みとちがう」
みたいな。
このことわざも
「なんにも知らない」
という否定的な表現を
「ニワトリ程度に知っている」
と言うのは、
ちょっと優しい表現に感じますね。
ちなみにヨーロッパでは
「おんどり」は勇気と用心の象徴
「めんどり」は母親的心づかいの
象徴ですが、同時に雌鶏は厚顔無恥で
めっちゃしゃべるイメージもあります。
このことわざの、
「割とよく知らずにしゃべる人」
の表現は、そのあたりの印象
から来ているのかもしれません。
◆実はかしこいニワトリ
あと、このことわざは、
ニワトリさんには風評被害なんです。
アルファベットこそ知らないものの
実は非常に知能が高くて、
例えば数も、カラスと同じ
5つまで数えられますし
人の顔なんかも
すごく良く覚えています。
◆超めずらしい!ハンガリーの卵煮込み料理
ハンガリーの方は、割と卵を食べます。
中でも面白いのが、
「ショレット」と呼ばれる
ユダヤ系の方が安息日に食べる煮込み料理。
たまごとインゲン豆、大麦、
玉ねぎ牛肉を煮込んだ
おでん的な料理ですが、
なんと、
たまごを殻ごと煮込む
んですね。
食べるときは殻をむいて食べます。
なかなかびっくりですよね。
でも考えてみると、
おせちの海老だって、
食べるときにエビのカラを
剝くわけですから
同じとも言えます。
殻ごと煮込むことで
味の強弱もつけられそうですから
飲食店さんの演出として
面白い調理ができるかもしれません。
ここまでお読みくださって
ありがとうございます。
(誰も知らない世界のことわざ /創元社)