小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記SOMMELIER DIALY

海外のお盆的な卵を食べる風習【ラドニツァ(ロシア)】

海外には、
『お盆』に卵を食べる風習があるんです。

今回はロシアをご紹介。


こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

お盆というと
亡くなったご先祖様が返ってくる日、

家族や親族が集まって
供養し感謝を伝える行事です。

食べ物でみると
不思議で面白い風習ですよね。

 

外国にも「お盆」と同じ
死者を偲んで感謝を伝える、
そして興味深い食事の風習があるんです。

この絵画は
ヴラディーミル・マコフスキー作
『パスハのモレーベン』(1888)

ロシアの“復活祭”を描いた絵です。

 

ロシアには『ラドニツァ』と呼ばれる
復活祭後の記念日がありまして、

日本の『お盆』に近い日なんです。

復活祭後の第2火曜日に
故人となった家族ご先祖を追悼するんですね。

 

面白いのがこの日は

「お墓の前で
ごちそうを食べる」
「故人といっしょに」

という風習なんです。
しかも楽しく明るく。

上記の絵は
1881年『The Graphic』誌に掲載された
サンクトペテルブルクの墓地での
「ラドニツァ」ですが、

お墓にもたれて
手にごちそうを抱えた
よっぱらいがいたり

子供が走り回っていたり
たのしそうでシュールですね。

日本の『お盆に親族が集まる』のと
似たものを感じます。

このラドニツァで
墓前で食べるごちそう
復活祭で残ったもの。

または同じメニュー。

これをお墓に持っていき、
そこで食べ物をお供えしつつ
自分たちも食べ、盛り上がるんですね。

 

そしてそのさい

お墓に「赤い卵」が
ごちそうと共に
供えられます。

さきほどの復活祭の絵画、
左側のテーブルに、
よく見ると

赤い卵が2個

のっています。

ロシアでは、
復活祭(イースター)の際に
卵を赤色に染めて
食べる
風習があるんですね。

玉ねぎの皮で染めます。
キレイですよね~。

 

「赤い卵」は、
十字架で流されたキリストの血や、
それで得られた命と勝利を
象徴するものなんだそう。

ラドニツァでは
この赤い卵は欠かせなくて、
必ずお墓に供えるんです。

ロシアのお隣ベラルーシにも
ラドニツァがあるんですが、

「家族でお祈りしたあと、
墓の上で赤い卵を転がし、
墓にビールやウォッカを注ぐ」

「家主は色付けした卵を一つ
地面に埋めて、
お墓に料理を並べる」

「もし物乞いに会ったら
赤い卵を贈ってもてなす」

なんて風習もあったようです。

「なぜ赤色?」「なんで卵なの?」は
いろんな解釈があって面白いエピソードも
いくつもあるので、またあらためて紹介しますね。

 

 

◆なぜお墓でごちそうを?

復活祭はキリストが
復活したことを祝う祭りですが、

「輝かしい復活祭の後、
故人たちと共に
キリストの復活という
偉大な喜びを分かち合えるように」

というのがこのラドニツァの趣旨ですね。

つまり
結婚式と二次会みたいな、

公式のお祝いのあと、
「あいつらとも祝いたいなぁ。」
という気持ちで開かれるもののようです。

 

だから、
復活祭と同じごちそうで
めでたい『赤い卵』が
かならず供されるわけです。

いっしょにお祝い
だから。

ステキな考え方ですね。

ここまでお読みくださって
ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごの歴史・文学・文化学2026年08月14日