小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記 SOMMELIER DIALY

ソムリエ日記 記事一覧

funnygame201611_1.jpg

こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

たまごの出る名シーン映画編、今回は「ファニーゲーム」

年のオリジナル版と、後にリメイクされたハリウッド版(2008年)があります。

『史上最も後味の悪い映画』と評される“名作”です。

有名レビューサイト“超映画批評”の前田氏は、

「100点満点にふさわしい大傑作だが、人に勧めるなら1点。」と評しています。

“名作だけど人には全く勧められない映画” …私もコレ全く同意見です^^;

そんなものを当コラムで取り上げるのもどーかとは思いますが、

この映画、

物語のはじまりが「たまご」なんですね。

『休暇を別荘ですごす主人公家族

そこにお隣の家から突如訪れた2人の好青年。

「卵を分けてほしいんです。」

と礼儀正しい振る舞いに

主人公は快諾するのですが

彼らがだんだんと…。』

…という、理不尽な暴力に巻き込まれる家族のサスペンスです。

funnyg201707.jpg

超一流の役者の演技

緻密に練られた脚本

そして優秀なスタッフ

実力派監督がバッチリ意図したとおり、

身も凍るサスペンスの中、悪い方へ悪い方へと感情が揺さぶられていきます。

グロいシーンなんか一つもありません。

なのに、

映画公開時には映画館で途中退席する人が続出、

英国では「ビデオ化の中止」を訴える騒動まで起きたほど。

ある意味スゴイ映画です。

「ほんのささいな日常の中にも、これだけの悪意が潜んでいるかもしれないですよ・・・。」

というのがテーマ。

その“日常”の象徴が、

どこの冷蔵庫にでもある

「たまご」

に表されているんですね。

その卵=日常が割れちゃったことで、

とんでもないことが起こる。

映画を配給する側も、

そのテーマをちゃんとわかっていますので、

リメイク版「ファニーゲームU.S.A」(2008年)が日本公開された当時は、

来場おまけとして「落としても割れない『ぷにぷに卵』」を配っていました。

punipuni.jpgのサムネール画像

ストーリーからすると、

これすごいブラックジョークなんですよ。

決して、

けっして万人におすすめできない映画ですが、

暑い夏です、

身も凍るような恐怖を感じたい方、

勇気のある方は一度ご覧になってみてはいかがでしょうか。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

たまごのソムリエコラム: たまごの名シーン【映画・漫画編】一覧

niwatori_kyouryu4_gao.jpg

こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

金曜ロードSHOW!で今月2週連続でジュラシック祭り、「ジュラシックパーク」とTV初公開となる「ジュラシックワールド」が放送されるようです。

息子は二人とも恐竜が大・大好きなので、今からとても楽しみです^^

ジュラシックワールド(2015年公開)にはシリーズ第一作目の「ジュラシックパーク」(1992年)のオマージュが沢山ありますので、続けてみることでより楽しめそうです^^

さて、

われらが卵の親、ニワトリさん。

「ニワトリは竜の末裔である。」

ある方から言われてすごく印象に残っている言葉です。

そう、そのとおり

最新の研究によると、

恐竜の正当な進化の先端にあるのは鳥類、それもニワトリさんなのだそうです。

「鶏はティラノサウルスと最もDNAが近い」

という研究結果も出ており、

特に骨格や羽・ティラノサウルスの爪と成り立ちが非常に似通っているとの研究報告がなされています。

dino_chick_201707.jpg

米国の最も著名な古生物学者ジャック・ホーナー氏は、

「ジュラシックパークのように古代の恐竜DNAを取り出して復活させることはまず現代の科学では不可能だが、現代に生きる恐竜“ニワトリ”からさかのぼり、恐竜『チキノザウルス』を生み出すことは理論上可能です。」

と述べています。(http://bit.ly/2utGiUg)

じっさい、隔世遺伝を研究するウィスコンシン大学では、ニワトリさんに眠る遺伝子を起こし歯のあるニワトリさんが生まれることに成功しています。

また、胎児のニワトリさんには「しっぽ」があるのですが生まれる前に消えてしまいます。これも同様に隔世遺伝研究により、恐竜のようにしっぽのあるニワトリさんが世に生まれているんですね。

事の是非はもちろんあろうかとは思いますが、

ようするにニワトリさんから、ジュラシックパークとは別のアプローチで「竜」が復活されつつある!?ということのようです。

子供のころからワクワクしていた恐竜の世界が、

数億年経った進化の最先端まで現代に脈々とその系譜を残しており、そして、僕自身がその数万羽の「竜の末裔」の身近で暮らし生計を立てている…。

なんだかとってもロマンあふれるお話ですねー。

ぜひ生きているうちに、

われらがニワトリさんの後輩(大先輩?)、

恐竜「チキノザウルス」をこの目で見たいものです^^

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , 鶏さん・鳥さんのコト 2017年07月17日

tamagojo_1_201706.jpg

こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

卵と偉人のエピソード第15弾です。

今回は古代ローマの詩人ウェルギリウスさん。

 

◆港町ナポリの「卵城」
下の写真は、イタリア・ナポリにある「卵城(Castel dell’Ovo)」と呼ばれるお城。

tamagojou201706.jpg

けっこう大きな城塞です。

サンタルチアの港に築かれたもので、

もともとはローマ帝国軍人ルキウスが建築した建屋を11世紀に改修し、

今の城塞になったのだそうです。

なぜ「卵城」かというと、

古代ローマ時代から中世にいたる、ある伝説がきっかけなのです…。

 

◆「このたまごが割れるときは…」
古代ローマの詩人、ウェルギリウスさん。

tamagojo_2.jpg

この方はラテン文学の第一人者でして、

ヨーロッパ文学史上、最も重要な人物」と言われるスゴイ人。

ギリシャ神話について書いた叙事詩「アエネーイス」が特に有名です。

例えるのもヘンですが、

全ヨーロッパ規模の紫式部

みたいなカンジでしょうか。

さて、このウェルギリウスさん。

どういうわけか、死後千年経った中世時代になって、地元ナポリを中心に

「詩人ウェルギリウスは偉大な魔術師だった。」

という伝説ができたんですね。

書物のかぎりでは12世紀ごろに語られ始めたようですが、

『彼は魔術師だった父母の教えを受け継いだ大魔術師で、

彼が作った青銅像は弓を引きヴェズビオ火山の噴火を鎮め、

彼の魔力で

ナポリと隣市をつなぐ「ピエディグロッタの洞窟」を掘り、

城壁を築き

温泉を掘り当て

町から害虫を追い払い

毒蛇を捕まえる「鉄の檻」を作り

腐らない肉を開発し

果物を豊作にする東風を呼び

あらゆる病気を治す薬草の栽培を手掛けた』

こんな風に語られていたそうで、

とにかく超スンゴイ、スーパーマンだ!ということになったんですね。

さて、その“大魔術師”さんが

ナポリのお城づくりにかかわったときのことです。

城塞のどこか、

城の基礎深くに「秘密の小部屋」を作り

鉄のカゴに納められた「卵」を隠し、

「この卵が割れるとき、城だけでなくナポリ全土に壊滅的な危機が訪れるであろう」という呪いをかけた……

これが卵城の伝説です。

(ちなみにその「卵」は、鶏が初めて産んだ「初産みたまご」だとか。)

このことから、「たまご城」の名前がついたわけですね。

いやー、こんなスゴイ人がこんな事言っちゃったら、

そりゃ怖いですよね。

まぁ、城の基礎に埋められている卵が割れるほどの事態なら、地震だろうが戦争だろうが町中とんでもないことになるのは当たりまえ、「そりゃそうじゃないかなぁ…。」という気がしないでもないですが…^^;

この卵城伝説、

かなりの人によって長い間信じられていまして、

14世紀には城のアーチの一部が崩れたことから住民達が

「たまごが割れたんじゃないか!!?」

…と大パニックを起こしたため、

当時の城主・ジョヴァンナ1世女王が

「“卵”を確認したけど大丈夫だったわよ。(汗)」

と宣言する事態になっています。

伝説はいろいろな書物によってヨーロッパ中に広まり、

更に700年後の19世紀になってもしっかり残っていたようで、

19世紀後半の有名女流作家セラーオさんが、

「魔術師ウェルギリウス」

について当時広まっていた伝説を、著書に細かく書き記しています。

 

◆じつは卵の呪いをかけたのはノルマン人?
実際は、その地を征服したノルマン人が城を改築した際にそのおまじないをかけたとも言われており、現在のガイドブックには「ノルマン人が…」と書かれていることも多いようです。

どうしてウェルギリウスさんになったのかを考えると、

「ノルマン人が“町の模型”を作って地下封印した。それが壊れた時に災害が…」

という伝承が、ノルマン人の古い伝説としてありました。

その一方、古代ローマでは、卵が「物事のはじまり」を意味しました(参照)。

何かを始める際に縁起をかつぎ「卵をささげる」という風習があったのです。

日本の「地鎮祭」のように、

「築城の開始にゲン担ぎとして卵を奉納した。」というウェルギリウスさんのエピソードと、征服者ノルマン人の伝説が、混ざっちゃったのかもしれません。

彼の著作『アエネーイス』は、

ギリシャ神話の神様・英雄が戦う「トロヤ戦争」の後日譚であり、ローマの建国神話として、神さまの勇気や悩み、恋をイマジネーション豊かに生き生きと描いています。

「ラテン文学の最高傑作。その影響を受けていないラテン文学は存在しない。」と言われるほどの作品で、後世の戯曲や絵画・彫刻、さらにはファンタジーやSF小説、映画や宗教観に占いなど、あらゆる文化に大きな影響を与えています。

shinwa_tamagojo201706.jpg

ただ…、まさか死後千年以上も経って、まったく違うイマジネーション、

「魔法使い伝説」の主人公として自分が語られるとは、

夢にも思わなかったでしょうねェ…

ウェルギリウスさんからすると、

「エッ!?オレそんなことしたっけ!?」

なんて言いたいところかもしれませんね。

なんにせよ、

今でも卵城がちゃんと崩れずにありますから、

千年の間、城と町を守った卵が

人知れず城のどこかに眠っているかもしれません……。

ロマンですねェ。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

(関連:たまごのチョット怖い伝説【取り替え子】 – たまごのソムリエ面白コラム

(関連:昇天日のたまごは胃と頭と耳を治す – たまごのソムリエ面白コラム

(関連:たまごで固めて造られた城がスゴイ – たまごのソムリエ面白コラム

こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

先週のニュースですが、

オーストラリアで高速道路走行中のトラックから積み荷が落下、中に入っていた鶏7000羽が逃げ出して一時通行止めとなる騒ぎがありました。

niwatoridassou.jpg

オーストラリアで高速道路でニワトリ7000羽が脱走! 積み荷落下で オーストリア (AFP=時事) – Yahoo!ニュースhttps://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170704-00000049-jij_afp-int

想像するだけでなかなか大変な騒ぎです^^;

さて、卵を産んでくれる鶏さん、いわゆる「採卵鶏」と呼ばれる種類の鶏さんは、ヒヨコから大人になってからは、輸送など移動をすることはほとんどありません。

ぜったいムリ、という訳ではありませんが、採卵の鶏さんはとても繊細なので、輸送などのストレスがかかると、すぐにビックリして卵を産まなくなってしまうんです。

農場では採算というものを考えなくてはいけませんので、やはり「産卵率」というものを重視します。

農場を入れ替えたり、エリアを移動させたり、こういったことで産まなくなっちゃうと、餌代だけかかりますから、その分がコスト増になってしまうんですね。

記事よると、逃げ出した鶏さん達は採卵以外の用途のトリさんたちと書かれていますが、そもそも卵のためのニワトリさんの場合には起こりえない事態なわけですね。

koya201707blg.jpg

人間と違って、あちこち旅行するよりは、ノンビリ自分たちの住み家、農場ですごすのが親鳥であるニワトリさん達の幸せのようです。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

(関連:ニワトリはどうして道を横切ったの?・・・世界一有名な英語ジョーク – たまごのソムリエ面白コラム

カテゴリー | ソムリエ日記 , 鶏さん・鳥さんのコト 2017年07月7日

こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

さて、「映画に出てくる卵の名シーン」については何度も取り上げておりましたが、漫画にもいろんな卵が出てくるシーンがあります。

卵屋の観点から、シリーズでご紹介してまいります^^

今回は『ジョジョの奇妙な冒険』(ジャンプコミックス)

シリーズ連載30年、現在第8部となる漫画が連載中で、

秋には映画が封切られる大人気漫画です。

僕も中学生の頃ハマりまして、

毎週ワクワクしながら読んでいました。

さて、

卵のシーン。

主人公たちがインドに立ち寄った際に町の喧噪に驚く、というシーンがあります。

jojonotamago.jpg

↑この中に良く見ると、こんなインドのたまご屋さんが出ておりました。

jojotamago_2.jpg

うーん、すごい。日本で言う「ソバ屋」さんみたいな(笑)

そして、これ誇張でもなんでもなくって、本当にインドでは普通の光景だったりするんです。

jojotamago_3 (2).jpg

リアルも負けていませんね!

インドに限らず、交通事情のあまり良くない東南アジアの地域では、安価で通行しやすいバイクや自転車が多用されているんですね。

台湾に行った時もフィリピンに行った時も、すんごいバイクの大集団が道路を闊歩し、「そこまでするか…!(驚)」となるくらいモノや人を積んでいることも良くありました。

そういえば「インド」と「バイク」といえば、インド警察・軍人のバイクパフォーマンスが有名です。

jojoblg5bk.jpg

これまたスゴイですねー。 もしかすると、こういうスゴ技を見ているから日常でも頑張っちゃうのかもしれませんね^^;

 

◆インドと鶏は相性が良い!?
さて、インド人の多くはヒンドゥー教徒です。

戒律から、インド人の40%が菜食主義者で肉を食べない、というデータもあります。

でも、どこまで食べて良いかの範囲は地域や階級でちがっていて、

実は「卵はオッケーだよ。」というベジタリアンも多いんですね。

「殺生はダメ。でも卵や牛乳は殺生じゃないよね。」ってことですね。

そういう意味では、意外と卵の必要性があるわけです。

ちなみにIEC国際鶏卵委員会の調査によると、

世界一たまごの生産コストが安いのは、インドです。 日本の生産コストは高い方から5番目。 生食文化だから衛生管理コストが違うということもありますが、鶏さんの飼料を自国生産できているかどうか、という点も大きいようです。

なんにせよ、世界的にみても卵が大変リーズナブルな価格で入手しやすいのがインドの実情のようです。

また、経済の成長と共に卵を食べる人も増えてきているのだとか。

そう考えると、新鮮なたまごを持って町中を配達して回るバイクや自転車がこれから更にあふれてくるのかもしれませんね。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

kotowazasenko201706_0.jpg

こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

暑い日が増えてまいりました。いよいよ夏!ですね。

さて、夏といえば蚊取り線香!

なにぶん田舎ですので、我が家でも大活躍しております。

この蚊取り線香を初めて世に出したのは「金鳥」の商標で知られる大日本除虫菊株式会社。

この「金鳥 蚊取り線香」パッケージを見ると(というか金鳥の商品には全て)、「雄鶏」のマークが必ず入っています。

senko_kotowaza201707.jpg

金鳥の「シンボルマーク」が「にわとり」なんですね。

なぜ、蚊取り線香や殺虫剤の会社なのに「にわとり」なのでしょうか…!?

これ実は、

創業者のある「気持ち」が込められていまして、

それは、中国のことわざに由来します。

…という訳で、本日はたまご鶏のことわざ第53弾です。

<鶏口となるも牛後となるなかれ>(鶏口牛後)

“鶏口”とはニワトリさんのくちばし、つまり小さな頭の先っぽ。

“牛後”とは、ウシのお尻ですね。

つまり、

大きな組織の末端にいるよりも、

小さくても組織のリーダーになる方が良いよ。

そういう意味です。

大企業から独立して会社を起こす時のようなイメージでしょうか。

また、

名門校へ入るよりも、弱小校でトップを目指せ!

みたいな場合にもこの「鶏口牛後」の表現が使われます。

上記の「金鳥」さんの場合も、

創業者さんが

「業界の№1、鶏口になるぞ!」

…と、気概を持って登録したマークがニワトリさんなわけです。

その創業の精神をしっかりと受け継ぎ、パッケージとして今に伝えるというのはなかなかステキですね。

ちなみにこのことわざには、中国のこんな由来があります。

————————————–

中国の戦国時代のことです。

大国である秦が強大な武力をもって、

他の6国に

 「併合されるか対峙するか」

を迫りました。

さあ、小国である「燕」は大騒ぎ。

そこに、蘇秦さんという遊説家がやってきました。

彼は燕王の意を受け、他の国王のもとへ向かい

「秦が属国になれって言ってるけどさぁ、

ウシの尻になっちゃっていいの!?

小さくても独立した国、ニワトリのくちばしじゃないと!」

…と説いて回り、

ついには6ヶ国同盟軍(合従軍)を作り上げることに成功します。

結果、この6国は十数年におよぶ平和を勝ち取ることとなりました。

kotowaza_kngdm.jpg

————————————–

このお話から、ニワトリさんのくちばしが、気概の象徴となったわけです。

そういえば、

起業や投資の世界では、

「ファーストペンギン」という言葉があります。

怖くても一番最初に海に飛び込むペンギンが、

リスクと共に一番たくさん餌を取って大きくなれるのだ、という意味です。

ニワトリさんといい、

ペンギンさんといい、

鳥さんが勇気や気概の象徴となっているのは、

たまご屋としてなんだかウレシイですねー。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

(たまごのソムリエコラム-たまご鶏のことわざ一覧)

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご・鶏のことわざ 2017年07月1日