小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記 SOMMELIER DIALY

たまごの海外ニュース 記事一覧

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こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

海外で卵を使った一風変わった教育がなされていると、ツイッターで話題になっていましたので、ちょっとご紹介を。

「赤ん坊を育てるのは24時間監視しなければいけない訳ではなく空き時間があるはず」→「毎日24時間生卵を割らないように持ち歩く」のをやってみてはどうかという意見 – Togetterまとめ(http://togetter.com/li/987668)

これはどういうことかと言うと、米国では授業の一環として、子育ての大変さを実感するために『24時間一定の期間、生卵をずーっと割らないように持ち歩く』というプログラムがあるのだそうです。

ツイッターまとめ上では、実際にカナダやアメリカでやったことのある方のご報告もあって、非常に興味深く読ませて頂きました。

なぜ生卵を持ち歩くことが子育ての勉強になるのか・・・・・・?

これは、子育て経験のあるかたは「なるほど。」と感じられるかもしれません。

どこへ行くにしても、そーっと。

常に気を使わないといけないんです。

お出かけも

買い物も

割れないようにそーっと。

これは大変ですよね^^;

これって、「赤ちゃんを気づかいながら」とおんなじなんですね。

ちょっと目を離すと卵が割れちゃうかもしれない。

赤ちゃんも同じですよね?

どちらも、ちょっと目を離すと何が起こるか判らないわけです。

お出かけしても、

気持ちがぜんっぜん休まらなかったり・・・・・・

そういった『子育ての大変さ』を高校生の内に疑似体験することで、

社会の中での子育てをする方の大変さを理解できるという仕組みですね。

なるほど。面白いですねー。

また、リンク先のつぶやきにも書かれていますが、どうしても生卵を持って外出できない場合は、『誰かに頼む』こともできるんだそうです。

でも、その人が「大切さ」をちゃんと理解して、割れないように見ててくれるかどうかは分からない。 このヘンも、赤ちゃんと同じですよね。良くできています。

ちなみに、その生卵には、カワイイ顔を描いて、育児日記もちゃんとつけるんだそうです。

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ふだんは「食べてもらうこと」が一番大事な『たまご』ですが、こんな使い方があるのですねー。

子育てお母さん・お父さんに対する理解が少しでも深まりましたら幸いです。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごの海外ニュース 2016年07月8日

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こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

イスラエルのある倉庫で、パキスタンから密輸された40,000個の卵が発見され、速やかに破壊・廃棄されたそうです。

これは、警察と税務署・イスラエル卵業養鶏協会の共同作戦により発見されたそうで、たまごは古くなっていたわけではありませんがイスラエル国内基準にて管理されていたわけではなく、また表示の偽装された卵も一部見つかったそうですので、残念ながら食用としては適さないとの判断がなされたのだとか。

しょうがないですが、でも4万個ですか…もったいない!


◆実は、たまご大国イスラエル!◆
実はイスラエルの人はめっちゃ卵大好きです。 20年ほど前は
統計上、世界一の卵消費量でしたが、2000年代に入り統計データ発表を止めてしまったので、世界の消費ランキングからは外れています。

実際にイスラエルに行かれたことがある方は、あちこちにたくさんの卵料理を食べられる食堂があることに驚かれるそうです。

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写真はイスラエルを代表する料理、シャクシューカ。 たまご料理ですね!

中東の他の国でも食べられますが、アラブ圏ではひき肉を入れるのだとか。 イスラエルの方は玉ねぎピーマン・トマトなど野菜と卵のみですので、こちらの方がヘルシーですね^^

日本でも作れます。 クックパッドにも、何種類かのレシピが上がってますねー。

卵との絡みが絶品のおススメ料理です、ぜひ一度作ってみてくださいませ。

パキスタンからの密輸入も、「これが無くっちゃ困る!」というイスラエルのたまご文化が背景にあるのではないでしょうか。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます^^

(参照:Globes English – 40,000 eggs smuggled into Israel destroyed)

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごの海外ニュース 2016年07月1日

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こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

気温の高い夏場は、ご家庭でも生モノの取り扱いに神経を使う時期ですね。

さて、先月インドの大学にて、たまごにふりかけるだけで劇的に保存性を高めることができる『バイオシールド粉末』が開発されたとの発表がありました。

粉末をお湯に溶かし冷ましたあと、卵にふりかけるだけで効果を発揮するとのことで、すでにインド各地の養鶏会社には好評をはくしており、大規模な噴霧マシーンもすでに開発中だとか。

開発したグル・アンガド・デヴ獣医大学(GADVU)のマニッシュ・チャトリ博士によると、

「卵には約一万個の穴が開いていますが、この粉末はそこにシールドをつくることで、卵に夏場でも30から35日の保存性を持たせることができるんです。」

とのことです。

ちなみにこの粉末は骨や乳成分などの天然成分のみからできていて、食べても安全なんだそうな。

うーむ。

本当だったらなかなかスゴイ技術ですねェ。

なるほど、卵のカラに微細な穴が開いているのはそのとおりで、

結露などが起こることで表面に繁殖した菌が穴から侵入するリスクがあるのも事実です。

しかし、お湯に溶かす、という事は水に溶けちゃうわけですよね。

食べても大丈夫ということは有機成分。

結露してコーティングがとれちゃったりしないんでしょうか??

 

◆同様の技術は日本にもあったけど・・・・・・◆

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実は、似たような試みは日本でもされておりまして、35年ほどまえからすでに、表面を油や多糖類で薄くコーティングする研究がなされていました。

でも、

黄味の盛り上がりなどは長くたもたれるものの、菌的な保存性はコーティングしない卵と大して変わらなかった

という結果だったんですね。(注1)

じゃあ、インド製たまごシールド粉末・・・、効果のほどはどうなのか・・・・・・!?

 

◆そもそも付いてる!?驚異のたまご防菌効果!◆
たまごには、4層のバリアがもともと付いています。

表面にクチクラ層、卵殻、内側に2層の卵殻膜があって、菌に対してもバリアとなっているんですね。 これと、溶菌作用のある“白身”によって、卵の黄味がばっちり守られるわけです。

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ただし、たまごを洗浄することで、残念ながら表層にあるクチクラ層が削り取られてしまいます。

この、失った第一層の代わりをしてやろう、というのであれば、上記の『バイオシールド』は有効かもしれません。

日本の場合は、産み立てからほどなく売り場に届く流通システムが確立されていますが、物流に加え電力事情も決して良いとは言えない地域が多いインドでは、暑い夏場において長期間持たせられるかどうかは大きな課題なんだと思います。

今後、どのていど普及していくのか興味深々です^^

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

(注1:Imai,C.,Poultry Sci.,60,2053(1981))

(参照:“Now, a shield to increase shelf life of eggs”The Tribune, Chandigarh, India)

 

 

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごの海外ニュース 2016年05月14日

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こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

先月末に、こんなニュースがありました。

【中国トンデモ事件簿】鶏ばかり盗み続けて20年 8回逮捕されても鶏泥棒をやめない驚くべき理由とは…-産経ニュース  
中国江蘇省淮安市で11月下旬、鶏ばかりを狙った連続窃盗犯が御用となった。捕まったのは、この20年間、鶏を盗み続けて8度も実刑を受けた52歳の男。(中略)  男はざっくばらんに記者との雑談に応じ、自ら、鶏を盗む秘訣(ひけつ)を語り始めた。  「20年間も鶏専門で盗みをやるうちに独自に腕を磨き、鶏の言葉が分かるようになった。だから、盗むときに、誰にも気づかれないんだ」(中略)  「盗むとき、鶏はいつもおとなしくて、捕まえても鳴かない。それは俺が鶏語を理解できるからだ」 (後略)(http://www.sankei.com/world/news/151128/wor1511280004-n2.html)

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興味深いですねー。

鶏は非常に警戒心が強く、危険を感知するとかなりの素早さで逃げようとします。

また、“鳥目”なんて言葉がありますが、ニワトリさんは夜に目が見えないなんてことはなく、夜目に関してはだいたい『人並み』くらいは見えるんだとか。

というわけで、このドロボウが言うように鶏を盗むのはかなりタイヘンなハズでして、それをスイスイと捕まえて20年間続けられるというのは確かに大変な才能だと思います。

惜しむらくは、この「ニワトリさんと会話ができる才能」なるものを盗みに使ってしまった事でしょうか。

といっても、じゃあ養鶏してる農場ならこの才能が発揮できるかというと、そうでもないんですよねー・・・・・・。

『ニワトリをソッと捕まえる』というシチュエーション自体があまり無いですし。

たとえば、

「忘年会シーズンなので、悪いけど来週からちょっと多めに産んでくれない!?」

「オッケー。そのかわり正月はやすませてねーコケコッコー♪」

なんて交渉ができるのなら、

大金だしてスカウトしたいくらいの逸材なんですが・・・・・・^^;

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごの海外ニュース 2015年12月16日

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こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

未成年者が卵を買いに行くと、拒否される。 そんな事態が海外で起こっています。 タバコやお酒じゃあるまいし、いったいなぜなんでしょう???

これ実はイタズラ対策なんです。

近年、ハロウィンやクリスマス、イースターなどの祭日に、生卵をぶつけて遊ぶ若者が増えているとのことで、道を歩いていて服を汚される被害が続出しています。 場所によってはフーリガンなどの悪質なサッカーファンがぶつけて歩くという被害も・・・・・・。

それを受け、一部の量販店などでは、イベントの前夜までの一定期間、未成年への卵販売を禁止するという措置をとりはじめているんですね。

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また、今年の初めには、米国カリフォルニア在住の若者が、「卵を大量に買い込んだら、警察への出頭命令を受けた」という驚きのニュースが話題となっています。 それくらい『卵投げ』の被害に当局もナーバスになっているんですね。

でもなんで、そんなに卵を投げたがるのでしょうか・・・!?

 

◆古代“謝肉祭”からの伝統でもある「卵投げ」◆

じつは、ヨーロッパにはかつて、断食明けの謝肉祭に卵をぶつけ合う風習がありました。 今でも、英国やイタリアの一部では行われています。 なんと、ぶつけるのが「神への捧げもの」だったんですね。 文化として、卵を投げることが比較的身近だったとも言えます。

また、英語で“egg”には「けしかける」という意味があります。 「オマエもノリよく行こうぜ!」てな風に、けしかけてやれ!という悪ふざけの意味合いもあるのかもしれません。

ただ、上記の文化は、あくまで「お祭り」として。 イタリアのトマト投げと同じく、お互い了承の上でなければいけません。

通行している他人にぶつけていい理由には決してならないですよね。 この為に未成年のみなさん、一般の善良な市民が不便をこうむるのは大変残念なことです。

「売らない」というのはお店の英断だと思いますが、

早く治まってくれると良いですねー・・・^^;

やっぱりタマゴは、投げるよりも美味しく食べるものですよね!

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

(参照:Grocery store refuses to sell eggs to minors in advance of Mischief Night | PhillyVoice)

(関連:ジャスティンビーバーさん卵投げ事件が、ネットで卵ダジャレ祭りに – たまごのソムリエコラム

(関連:シュワルツェネッガー氏を当選させた、たまごジョーク – たまごのソムリエコラム

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごの海外ニュース 2015年11月4日

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こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

本日はすこし前のニュースをご紹介。

卵は通常「だ円形」、いわゆる「たまご型」なのですが、英国で鶏を飼育しているキム・ブロートンさん、ある日まん丸のたまごが生まれているのを発見しました。

初めて見た!とはいえ卵はたまごです。

普通に食べちゃうつもりでしたが、友人に「これは一億個に一個の珍しいたまごだよ!食べちゃダメ!」・・・・・・と強く言われ、半信半疑ネットオークションに出したのだそうな。

「いくら珍しくっても、“卵一個”だけオークションで買うヤツなんているわけないでしょ。」

・・・・・・と、思っていたら入札が殺到、なんと!700ドル(8万4000円)で落札されたのだそうです。

一個8万4000円のたまご!

これはスゴイですねー。

◆なぜ鶏サンのたまごは“卵型”なのか?◆
そもそもなんで、鶏のたまごは球じゃなくって、あんな変わった「いびつな楕円形」なのかというと、

それは、「転がって行って割れてしまわないよう」になんですね。 

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岩肌の斜面や木の上など、平らじゃないところに卵を産む鳥は、すべて楕円になっています。 また、険しい斜面に住む鳥ほど、よりとんがった卵を産むんですね。 たとえば険しい岩場に巣をつくるカモメさんの卵は、鶏卵よりもずっととんがっています。

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我々もたまご屋として毎日何万ものたまごを目にしますが、確かに真ん丸になっている卵はほとんど見かけません。(小さいたまごではそれっぽいのをときどき見かけますが・・・)

こういったものも、ひとつの価値になるんだなー、と興味深く記事を読ませてもらいました。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

(参照:http://www.dailymail.co.uk/news/article-2974188/Hen-lays-perfectly-round-egg-sells-eBay-480.html)

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごの海外ニュース 2015年10月13日