たまご・ニワトリの妖怪①【バジリスク】
こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。
そろそろ暑くなってきましたので、
すこし涼しくなる、
ニワトリや卵の妖怪話を時々紹介していきます。
今回は「バジリスク」

マケドニア国のアレキサンダー大王が
インドに遠征をしていた際

ある城を大軍で包囲し攻めました。
すると、
すごい数の将兵が、
傷も無いのにバタバタと倒れ
死んでいったのです。

「なんということだ!
すぐ原因を究明せよ。」
と学者に命じ調べさせると、
!敵の城塞のカベの上に、
なにやらデッカイ鶏が・・・!

「あの怪物が原因です!」
と報告が。
状況を見ていると、
このニワトリ怪物がにらむと
目から人を殺す毒光線をだす。
それにあたると
兵が死んでしまうとのこと。
ええ・・・!
それは困った。
要するに
長射程のビーム兵器が
城壁の上にあるわけで、
こっちの弓やヤリでは対処できません。
さすがに
アレキサンダー大王も困って、
「どうすればよいだろう?」
と学者に尋ねた。
すると、
「そうですね・・
我が軍と城壁の
あいだの小高い丘に、
でっかい鏡をおきましょう。」
とのこと、
大王はそのとおり鏡を設置し
様子をうかがっていると・・

怪物の目から出た
眼力ビームが跳ね返り、
ニワトリ怪物はバッタリと倒れ
死んでしまったのです。

その後、大王は難なく城を落としたそう。
『ゲスタ・ロマノールム』(139話)
という伝説。
この怪物、「バジリスク」といいまして、
生まれがちょっと面白いんです。
雄鶏つまり
オスのニワトリが産んだ卵を、
ヒキガエルがあっためると
バジリスクが生まれます。

うーん、
「オスが産む」
これだけでもかなりレアケースで
さらにカエルが育てないといけない・・
さすが伝説の怪物、
そうそう起こりそうにないですね。
このバジリスク卵の産まれる設定は
英国の小説「ハリーポッター」にも出てきます。
もう少し詳しく
卵について説明すると、
フツーの鶏卵とは
見た目もちょっとちがうんだそう。
一説には
『雄鶏は
年老いたニワトリで、
この卵には殻が無い』
けれどその下のうす皮が
めちゃめちゃ頑丈で、
どんなに打ち付けても壊れないんだとか。
頑丈でやわらか・・・
ぽよんぽよんと弾む感じでしょうか。

なかなか面白いです。
◆デザインが蛇からニワトリに?
このバジリスク、ヨーロッパの
いくつもの伝承にでてくるんですが、
最初はあまり大きくない
ヘビの姿だったんですね。

それが
話が伝わるにつれて
だんだんと盛られてきます。
中世になってくると
見た目もエキサイティングになってきまして、
アタマに鶏のとさかのついた
ドラゴンになって、

その後伝承はさらに
ニワトリっぽくなり、
ヘビのしっぽがついた
巨大ニワトリ
というイメージが定着していきます。

前述のハリーポッターに出る
バジリスクは初出に近いヘビっぽい姿で、

アニメ化もした大ヒット漫画
「ダンジョン飯」は後のデザイン。
ニワトリ+ヘビの見た目で
卵もプニプニのやわらかく描かれていて、


あ~、どっちも伝承が活かされるなぁ、とワクワクします。
飲食店さんでも、
物語をメニューに活かせれば面白いですね。
余談ですが
ポーランドの首都ワルシャワには
その名も「バジリスク」という老舗店があって、
卵と白ソーセージの鍋や
卵と白ソーセージのジュレック(現地の味噌汁みたいなスープ)が人気なんだそう。
まさかプニプニの卵では
ないと思いますが、
食べてみたいですね~!
ここまでお読みくださって、ありがとうございます。


