小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記 SOMMELIER DIALY

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こんにちは!たまごのソムリエ・小林ゴールドエッグのこばやしです。ドラえもんは机の中からやってきました。ウルトラマンはM78星雲から。さて、物語のはじまりがたまごから・・・、そんな伝承やストーリーをご紹介するコラムの第3弾!


○チュモン(朱蒙) & 韓国史の古代英雄達

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・・・・・・韓流ドラマでも有名になりました高句麗の始祖「朱蒙(チュモン)」をはじめ、新羅の初代国王「朴赫居世(かくきょせい)」など、部族に関わらず古代韓国史に登場する英雄達は皆「卵から生まれた」という説話が残されています。

キリストの処女解任と同じく、「出自が普通の人とは違う」というエピソードを持つ英雄は世界中に多くあり、敬う気持ちが「卵」という大衆に分かりやすい形で伝説となったという見方もあるようです。 

カテゴリー | ソムリエ日記 , 面白たまご話 2013年07月8日

こんにちは!たまごのソムリエ・小林ゴールドエッグのこばやしです。

もうすぐ七夕ですね!もう願い事は書きましたでしょうか!?

さて、節分の巻きずし、ひなあられ、七草粥、甘茶、

季節の行事には、それぞれ食べ物がセットになっていることが多いです。

七夕の場合はどうでしょうか?

七夕に食べる食事

それは、

「そうめん」 なんですね。

soumen1_tanabata.jpgのサムネール画像

「夏の食べ物ってだけで、業界が後づけしたんじゃないの?」なんて声も聞こえそうですが、それはマチガイ。千年以上前の平安時代に編纂された、宮中儀式をまとめた書「延喜式」には、7月7日に素麺を供物とすべし。と記されているんですね。

その理由としては、当時としては栄養価の高い食事であった素麺で暑気に打ち勝つためという説や、素麺のまるで流れるような姿を天の川に見立てた説、など諸説あります。


◆素麺との名タッグ!美味しい錦糸たまごのコツ
さて、そうめんと言えば、錦糸たまごですよ!関東の方にはなじみが無いかもしれませんが、素麺との相性は抜群です。(^^)kinsitamago_tanabata.jpg

錦糸玉子は、ちゃんと作るには結構難しいです。 美味しく作るそのコツを下に記します。

とにかくよく混ぜること!・・・ だし巻き玉子と違って、白身と黄身が不均一だと美味しくできません。 かなりしっかり混ぜて、更にザルで濾してください。

中火→弱火で!・・・ 薄く焼きますので、火が強いとあっと言う間に焦げちゃいます。 濡れ布巾をとなりに敷いて、卵を入れた後でフライパンを濡れ布巾の上に置いて中火からすこし熱をとってやると、キレイに仕上がります。

フタを使おう!・・・ すぐに固まるので、フタなしで作っちゃう方が多いと思いますが、火をすこーし弱めてフタをして加熱してやる方が、ふんわりと仕上がります。

片栗粉をちょこっと!・・・ 薄いながらもしっとり仕上げて、パサつかず仕上げるために、片栗粉と水をほんのちょっと卵液に入れると良いです。 たまご3個に対して片栗粉小さじ半分くらいで充分です。 

 

いかがでしたでしょうか?

ぜひ天の川のきらめく星に思いを馳せながら、美味しい素麺をお召し上がりくださいませ!

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご全般コラム 2013年07月6日

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こんにちは!たまごのソムリエ・小林ゴールドエッグのこばやしです。

カタパルトで卵を射出し、

数十メートル離れた地点で割らずに卵をキャッチする

・・・という「世界たまご投げ選手権」があるのをご存知でしょうか?

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この選手権は、英国のリンカンシャー州Swatonの町で行われている催しです。

なんと!最古の記録では1322年に卵投げが行われており、700年近く前からの歴史ある伝統なんだとか。

かつて、教会の前の川が氾濫した際、渡れずに困った農民達に修道院長が川向こうまで卵を投げて与えたのが、その始まりだそうです。

えー!修道院長、ちょっと乱暴じゃないんでしょうか!?

さて、カタパルトから射出される卵のスピードは時速120マイル(192km)にも達するとの事で、割れないようにキャッチするのは至難の業です。

今年の優勝者は英国のチーム。 57m先でキャッチしたそうですから、メチャクチャすごいですね。(^^;)

他にも、「二人の人間が卵を割らずにどれだけキャッチボールを続けられるか」を競う部門もあったり、とにかく卵キャッチのスペシャリストが集って大盛り上がりの様相です。

日本からもチームで参加しているんですね。 BBCニュースでもインタビューを受けていました(下記リンク)。

個人的には「卵がなんちゅうモッタイナイ(哀)!!」・・・という感覚もあるのですが、ヨーロッパでは古来より「卵をぶつける」という風習がありまして、主に断食の後の謝肉祭(カーニバル)で行われていたそうですので、割れてしまったとしても「神への供物である。」という要素があるのかもしれません。 これもひとつの欧州文化だと理解しています。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

卵投げ選手権の詳しい動画は下記をご参照。

BBC News – Competitors gather for egg throwing championships(http://www.bbc.co.uk/news/uk-england-derbyshire-23118903)

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごの海外ニュース 2013年07月5日

 

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こんにちは!たまごのソムリエ・小林ゴールドエッグのこばやしです。

もうすぐ七夕ですね! ウチの洗卵施設のとなりにも竹が生えてまして、スタッフがこの時期になると、枝振りの良いものを切って帰ります。(^^)

お話は昨日の続き、「中国と日本の七夕伝説の違い」です。

中国では、七夕は「女性の仕事のお祭り」でもあります。

なので、料理に関係する赤いたまごの飾りつけをしたり、

刺繍を飾ったりするんですね。

 

皆さんは、七夕の伝説、って

どんなストーリーご存知ですか?

 

「ええと、織姫が機織りして、彦星が牛を飼ってるんだっけ・・・!?」

なんて方のために、すごくおおざっぱに説明すると・・・・・・、

 

「天の神様の娘、織姫が年頃になったので、

天の牛飼い青年の彦星と

お見合いをさせました。

 

二人は一目惚れし、

あっという間にラブラブ新婚生活。

いっつも一緒で仕事はサボりっぱなし

ついにお互いの仕事で

大クレームを引き起こすことに・・・。 

 

激怒した神様が二人を

天の川の両岸へ別居させてしまいました。」

・・・・・・というのが日本の七夕ストーリー。

なるほど。 現代日本の経済事情だと、

むしろ「結婚したなら、もっと共働きで稼がにゃ!」

という方がリアリティあるかもしれませんねぇ(^^;)

 

◆これってアノ伝説じゃないの・・・?
さて、中国の七夕伝説は面白いことに全く違うストーリーなんですね。

天界に7人の天女が住んでいました。

彼女たちの織る天衣は雲のように美しく、

羽織れば飛んで地上と行き来ができるすぐれもの。 

 

ある日、天女が地上に水浴びに行きます。 

その美しさに目を奪われた、

牛飼いの若者(牛郎)が羽衣を盗んでしまいます。 

 

羽衣が無くては帰れない・・・、

泣き伏す天女(織姫)に牛飼は

「一緒に暮らしてくれるなら、

いつか羽衣を返してやるぞ。」

 

・・・・・・???

あれー??

どこかで聞いた事があるお話のような??

これって日本の昔話『羽衣(はごろも)伝説』じゃないのかな・・・??

 

そう。

なんと、羽衣伝説、

中国では「織姫と彦星の物語」なのです。

さてさて・・・・・・、

 

そうして、

泣く泣く牛飼と同棲することになった織姫ですが、

数年の間に二人の子供をもうけます。 

 

が、いつまで経っても

天界に帰ってこない織姫に

天の神(天帝)は大激怒、

 

神兵を送り

強引に織姫を連れ去ってしまいます。 

留守中に妻(?)がいなくなった牛飼は大ショック!・・・・・・。

うーん、これって天帝サンは悪者なんでしょうか!? 

むしろ「拉致被害者の救出」的なカンジもするのですが・・・

 

牛飼いは子供二人を連れ、

神兵を追いかけて天に上ります。

あと少しで織姫の手を掴める!

 

その瞬間、目の前に一本の筋が。

天帝の妹・西王母の力により、

それはあっというまに大きな大河となって

二人を隔ててしまったのでした。

 

「もうダメだ・・・。」 

悲嘆にくれる牛飼に、小さな娘が叫びます。

「お父さん、ひしゃくでちょっとずつでも河の水をすくいとろうよ!」 

 

そう、まだできることはある。 

少しずつひしゃくで水をすくう二人を見て、

天帝は子の愛情、

夫の愛情に心打たれるます。

 

そこで、毎年7月7日の一夜だけ、

夫婦親子が共に過ごせるよう許しをだしたのでした。

 

おしまい。

・・・以上が中国の最も有名な七夕伝説です。

羽衣、いや七夕伝説は心打たれますね。

 

ところで、なぜ牛飼いが主人公なのか!?

 

この伝説では、

牛飼いに「羽衣を盗むのじゃ!

・・と指示を出したのがなんと彼の飼っていた老牛

 

更に、奪われた(奪い返された?)織姫を

取り戻すために天に昇れたのも、老牛の皮のおかげ

 

これまた老牛の指示で、

tanabata_ushi.jpg

「ワシを殺してその皮を纏うといい。

それで天界まで飛べるんじゃ。

今まで大切に育ててくれた恩返しじゃよ。モー。」

 

・・・・・・てなカンジでして、

アンタいったい何者!?といったフィクサーっぷりです。

牛なのに。

 

まるでスターウォーズの老師ヨーダのように、

主人公を助ける物語の大事なキーマンです。

 

このストーリーは

中国では「天河配」という 戯曲、劇としても楽しまれています。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ワクワクすること 2013年07月4日

こんにちは!たまごのソムリエ・小林ゴールドエッグのこばやしです。

皆様は、「夏のバレンタイン」というものをご存知でしょうか?

実は七夕のことなんです。

この呼び方が広がったのは、中国から。

もともと中国では、七夕は日本以上に広く普及している行事です。

日本と同じく織姫と彦星が一年に一度出会える日、という恋人伝説もあるため、恋する男女の重要な行事になっているのだとか。(もっとも、中国の七夕旧暦7月7日を祝うので、8月23日ごろですが・・・)

summerballentine.jpg

この「夏のバレンタイン」は日本でも少しずつ普及してきておりまして、洋菓子店さんでも涼しげなフルーツのお菓子と共にさまざまな催しを目にするようになりました。

 

もともと古代中国では、七夕は織女(おりひめ)さんが主役伝説として始まっておりまして、そのため針仕事や機織り・子宝祈願などの風習が多く、「女性主導のイベント」という要素が強いところも「バレンタイン」と似ていますねー。

 

中国南部では、女性が自分の家事の腕前を披露するために、七夕には卵の殻をくりぬいた灯篭を飾ったり、意匠を凝らした刺繍細工を飾っているようです。

さて、この「織姫と彦星」の伝説ですが、中国と日本のストーリーがちょっと違うんですね。これが面白いんです。また後日に紹介します。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます!(^^)

カテゴリー | ソムリエ日記 , ワクワクすること 2013年07月3日

こんにちは!たまごのソムリエ・小林ゴールドエッグのこばやしです。

上の写真は「たまごのカラ」を使った絵の具で描いたものです。 タンパク質膜粒子の影響により、淡い色調のしっとりとした絵柄になるんですねー。 なんというか、日本画っぽいとても侘びのある絵になります。

たまごの殻は多孔質で、ミクロの微細な穴がたくさん開いています。 色素をはじめ「水と油」両方の成分を吸収する珍しい作用があります。 このため化粧品の保湿剤や脱水剤、凝固剤など天然由来原料として様々な用途で使われています。

さて、「タマゴの殻 絵の具」ですが、実はご家庭でも結構カンタンにできてしまいますので、ご紹介します。 用意する道具は、冷蔵庫にあるものと、薬局ですべてそろっちゃいます。(^^)

 

【準備するもの】

・たまごの殻の微粉末  (各色)100g
・水           50g
・色素(お好みの色)    3gずつ
   食紅・藍など天然色素、なければnyubati.jpg
赤色1号
   青色2号
   黄色5号
・乳鉢(※薬局で買えます。アマゾンでも400円くらいからあります)
・ニカワ液(膠液)(※絵を描く時に使います。アマゾンでひとビン400円くらい)

 

【事前準備】 たまご殻 微粉末の作り方

   たまごの殻から、白身のねばねばを水洗いしたあと、日陰で乾かします。 コレを乳鉢で少しずつ粉末にします。 内側の薄皮はそのままでも大丈夫です。

 

【卵殻絵の具作成方法】

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(1)透明のプラスチック容器に、卵の殻微粉末100gを取り、水50gを加えます。(割合は2:1ですので、量はお好みで御調整ください)

(2)食用添加物色素の微粉末を、単独、あるいは混合したもの3g(卵殻粉末100gあたり)加え、全体が均一の色調になるまでよくかき混ぜます。

(3)風通しの良い気温の高い場所で乾かします。全体が固まった状態になります。

(4)もう一度、微粉末に砕きます。 乳鉢があればいいのですが、ご家庭では厚めのビニール袋に入れてビンの底などでトントンたたくだけでもオッケーです。

(5)ご使用の際は、上記(4)を、ニカワ液などで溶いて絵の具にします。
※ニカワ液(膠液)とは、日本画や書道などで使われる薄め液のようなものです。

 

◆身の回りの「再利用」と夏休みの自由研究
たまごはご家庭やレストランで、だいたい300億個程度が食べられています。 ご家庭で卵の殻約25万トンが生ゴミとして廃棄されるわけですね。

身の回りにあるものの有効利用、リサイクルとして、たまごの殻の利用方法を考えてみることは、とっても意義があることだと思います。ぜひ、夏休みの自由研究の課題として、チャレンジしてみてください。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。(^^)

(参考:たまごの殻の利用法・1993年・株式会社日報)

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごのビックリ科学 2013年07月2日