小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記 SOMMELIER DIALY

ソムリエ日記 記事一覧

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こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

世界の中で、ニワトリさんと肩を並べる家畜トリといえば、アヒルさんです。 日本ではあまりなじみが無いのですが、食べて良し!卵を産ませても良し!の万能型がウケまして、世界中で飼育されています。徳島でも飼育している方がいて、時々頂くんです(^^)

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さて、アヒルさんのたまごっていったいどんな味なんでしょう?美味しいんでしょうか??・・・という疑問にお答えします。

まず、大きさ。

アヒルさんの卵はニワトリさんのものよりも大きくて、手のひらがまるっと埋まるくらい。表面は滑らかスベスベで、触っていて気持ちがイイです。

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殻もニワトリさんのと比べて硬く、アヒルさんのものは一回コツンとぶつけたくらいじゃ割れません。

肝心の“味”ですが、

アヒルさんの卵の方が若干クリーミィと表現されることが多いです。

黄味の割合が白身に対して多いため、カスタードクリームを作るのには最適です。反面、卵白で美味しく仕上げるメレンゲパイなどは、ニワトリさんの卵が向いているんですね。

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スクランブルエッグやオムレツでの「とろふわ感」を出のすは白身の割合が少ないアヒルさん卵はやや難しいですが、反面、色あざやかさが出て黄身の濃厚さが活かされますので、キッシュなどはかなり美味しくできます。

そして栄養面では、ビタミンAはニワトリさんの約2倍、ビタミンB12にいたっては5倍と、アヒルさんの卵は栄養満点です。が、カロリーは約倍ほどありますので、ダイエット中の方はちょっとだけ注意が必要です。

ぜひ、機会ありましたらお召し上がりになってくださいませ!(^^)

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

(参照:Throwback Thursday: Duck Eggs Versus Chicken Eggs – Memphis Stew http://www.memphismagazine.com/Blogs/Memphis-Stew/January-2014/Throwback-Thursday-Duck-Eggs-Versus-Chicken-Eggs/

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご全般コラム 2014年01月14日

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こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

今年はうま年なので、この2つにちなんだお話の第4弾、これが最後です。

先週に「馬と卵の共通点は“金運”だ。」というお話しをしました。実はもう一つ共通点があるんですね。

それは、両方とも「かつて宗教的理由で食べるのがタブーだった」ということです。馬は英国で、卵は日本でタブー視されていました。

まず馬肉は、「ひづめが割れていない動物」としてユダヤ教で食するのを禁じられてきました。 それに継いでキリスト教の教会が禁じたことから、長く近代にいたるまで馬肉を食べる文化が消滅してしまうこととなります。

今なお英国・アイルランドでは馬肉をタブーとする人が多数いて、昨年一月にはアイルランド大手量販店でハンバーグなど一部加工肉から馬肉のDNAが検出され自主回収するなど大きなニュースになったりしています。(馬肉混入問題wiki

馬肉・・・うまいんですけどねェ(^^;)

対して日本では、仏教が伝来した奈良時代から江戸時代にはいるまで八百年間、「殺生はイカン。」という戒律から卵を食べる文化がタブーとなってしまいました。

再スタートとなったのは、江戸時代に入って「卵食べても“殺生”じゃないんとちがうの?」という風潮に変わってきたから。 西洋からカステラや天ぷらなど美味しい玉子料理が入ってきており、「うまいんならイインジャナイカ!?」という大衆からの突き上げもあったようです。

日本では馬肉は“桜肉”と呼ばれ、滋養強壮の源として親しまれています。 英国では玉子料理は「世界一」と言われる「イングリッシュ・ブレックファースト」の一品として、古くから庶民に至るまで広く親しまれていました。

ユーラシア大陸を挟んだ東西両方の端っこ、おなじ島国どうしの英国&日本ですが、こうした食の対比もなかなか興味深いです。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 2014年01月11日

こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

徳島から一時間半ほどの、神戸イケアに寄ったのですが、

売り場にあったレストランの宣伝、「バタースコッチケーキ」の写真が、なんだか「カレーみたい」で面白かったんですね。

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これはぜひ本物を見てみなければ!

と、レストランに寄ってみました。

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実物を見ても、やっぱりカレーっぽい!

見てると甘いものじゃなくてスパイシーな料理が食べたくなります。(^^;)

ちなみに『バタースコッチ』とはブラウンシュガーとバターを主としたソースで、結構歴史の古いお菓子ソースです。 アイスクリームなんかとも良く合い、またカクテルなんかにも使われます。

イケアのバタースコッチケーキはなんというかちょっとキャラメルっぽい風味で、「カレーの具」っぽく見えたのはアーモンド、ご飯っぽい白い部分はマシュマロでした。 かーなり甘かったですが、変わった食感で面白く楽しめました。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 2014年01月10日

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こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

今年は「うま年」です。 たまごと馬についての面白話をご紹介しています。(その1)(その2

本日は、バングラディシュの民話「馬のたまご」というお話。

むかしむかし、あるところに男が住んでいました。

男はとっても面倒くさがりで、とにかく楽をしたい。そのために馬が欲しいなァ、と思っていました。

ところが馬は高くて男には手が出ない。

そこに、ひとりの商人がやってきて、「馬はムリなら『馬のたまご』を売ってあげますよ。」

・・・といって、カボチャを売りつけてしまいます。

男は『馬の卵』と思い込んだカボチャを大事に持って帰るのですがが、途中で一休みしているときに、

たまたまジャッカルが横を通り、男のカボチャにつまずいてパカンと割ってしまいます。

それを見た男は、「あっ!生まれた!」

ジャッカルをたまごから生まれた馬と勘違いして、いちもくさんに追いかけます。

追いかけるうちに見失ってしまうのですが、こんどはそこにいた猿を勘違い、その次は、そして最後にはトラを自分の馬とかんちがいしてその背中に飛び乗って・・・

・・・というお話です。

イメージ的にもかなりにぎやかで、とっても面白いお話です。

「馬の卵」で騙される話は、実はけっこういろんな国にありまして、

インドにはスイカを「馬の卵」と騙されて買ってしまう民話が、中国には馬糞を「うまの卵だ。」と大切にしてみせて強欲な爺さんを騙し掃除させてしまう小話があります。

(※知人に「日本の昔話でも聞いたことあるなァ。」と言われましたがこちらは不明です。少なくとも徳島の民話では無さそうです。)

卵と馬、というかけ離れたイメージが、ギャップとイマジネーションの面白さを産むのかもしれませんね。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

(参照:馬のたまご―バングラデシュの民話 (世界の民語絵本シリーズ)・ほるぷ出版)
(参照: たまごからうま・偕成社)

 

カテゴリー | ソムリエ日記 , 面白たまご話 2014年01月9日

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こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

正月三が日は息子と連日たこあげをしていました。(^^)

凧揚げ自体は紀元前からあったけれども娯楽としての“正月に凧揚げをする風習”は江戸時代になって普及した、と言われています。

たまごも紀元前から日本にあったものの、庶民の間で広く食べるようになったのは江戸時代から。

なんだか共通するものを感じますねー。

そういえば「たこ」という呼び名は実は関東限定で、むかしは関西地域では「いか」だったのだとか。ビックリです。

徳島は関西にほど近いのですが、「いか揚げ」だったのでしょうか!? 興味深いです。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ちょっとつぶやき 2014年01月8日

こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

今年は“うま年”なので、馬と卵について面白はなしを、昨日につづきご紹介。

さて、タイには「馬尿卵」(カイ・ヤオ・マー)なる食べ物が存在します。

馬の尿・・・!!?

なんちゅうトンデモナイ料理だとお思いでしょうが、それは違います。

実はこれ中国でいう「ピータン」のことなんです。

ピータンとはご存知のように、アヒルのたまごをアルカリ性の灰に埋め発酵させた食べ物です。

タイでなぜ“馬尿卵”なんて名前になったのかというと、

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ピータン自体がとってもクセの強い臭いがするためと、そして昔むかしは馬の尿を「ピータンづくりの灰」に混ぜていた為といわれています。

ピータンはその真っ黒い色と独特の風味のため、「苦手だ。」とおっしゃる方も多い食べ物です。

が、その分濃厚で芳醇な旨みは他には代えられない美味しさがあります。 そのまま食べるんじゃなく例えば「ピータンの中華粥」なんかは嫌な臭みも全くなく、濃厚で旨みが深いメチャクチャ美味しい料理なんですね。 私も大好きな料理です。

ぜひ機会があれば試していただきたい逸品です。

意外と徳島でも入手できますので、時々自分でお粥をつくって楽しんでいます(^^)

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 2014年01月7日