小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記SOMMELIER DIALY

ワンランク上のゆでたまご食感は”鮮度”でコントロールできる

ゆでたまごの食感って、
使う生卵の鮮度
変えられるんです。

うまくコントロールして、
さらに極上の料理に!


こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

ゆでたまごって
めっちゃ美味しいですよね~!

ホント毎日食べても飽きません。

個人的にはそのまま塩をチョッとつけて
食べるのも好きなのですが、

ゆでたまごの大きなメリットは
いろんな料理への合わせ方です。

サラダに合わせたり、
半熟にして麺料理や
肉料理にも合わせたり・・・

メニューの美味しさとボリュームの
最高の底上げになります。

 

で、ですね。その際、
ゆでたまごを使う
メニューによって、
茹で加減を変えるじゃないですか。

デビルエッグや
ポテトサラダに入れるなら
しっかり固ゆでして
調理するでしょうし、

 

エッグ&ソルジャーズみたいな
すごくトロトロ半熟
食べる場合もあります。

 

この違いは、
茹で時間で調整するわけですが

もうひとつ
大事な要素があります。

それは、

たまごの鮮度と保存期間。

じつは!

ゆでたまご「食感」は
生卵の「鮮度」で
変わります。

 

新鮮なたまごを茹でると
水分が多くやわらかく、

古いものを茹でると
しっかりした固めの
食感になるんです。

 

理由は2つあります。

ひとつは、炭酸ガス

産みたての卵って、
多量の炭酸ガスを
たまごの内部に含むんですね。

それが3日ほどかけて
ゆっくりとカラの外へ出ていきます。

抜けきってないたまごを茹でると、
白身の中で炭酸ガスの気泡が
固められスポンジ状になり
ふにゃんと弱い食感になっちゃいます。

対して、
ガスが抜けてからの茹で玉子は、
そんなことにもならず、
食感しっかりになります。
この変化は産卵3日後以降ですね。

 

そして
もう一つの理由が水分

ガスが抜けきった後は、
こんどは「水分」がどんどん
たまごのカラのそとに
少しずつ抜けていくのです。

賞味期限内では
約7%も重量が減っちゃうことも。

たんぱく質は減りませんから、
だんだん中身は濃くなってくるわけで、

それを茹でると食感も
自然としっかりしてくるんです。
これは7日間くらい置くと
かなり変わります。

農林水産省畜産試験場で詳細な
試験をした論文もありまして、

新鮮卵と7日間常温で置いた卵で
ゆでたまごの試食試験をしたところ、

7割の人が
「食感がぜんぜん違う。」
「古いたまごの方がうまい!」

と回答しています。


まとめますと、

①食感しっかりで美味な
固ゆで玉子を作るなら
古いたまごをつかう

②半熟トロトロ
やわらか食感を楽しむ
ゆでたまごなら、
ちょっと新鮮な卵を使う
(※ただし剝きにくいので注意)

ということになります。

 

「これ美味しいね!」

と言われる
ワンランク上な食感の
ゆでたまごを目指すなら、
ぜひ『鮮度』に注目してみましょう。

置く時間を計算するだけで
手間はかかりません。

ここまでお読みくださって、
ありがとうございます。

(参照:Questionnaire on Peelability of Shell, Taste of Egg Yolk and Albumen, and Yolk Color of Hard-cocked Eggs
・Minoru YOSHI 日本家禽学会誌)