小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記 SOMMELIER DIALY

ワクワクすること 記事一覧

こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

植物性100%のお肉など、
世界的には代替食材が増えています。

今月のニュースで
アヒルの卵を使ってできた
『代替フォアグラ』

が紹介されていました。

アヒルの卵からフォアグラ! 世界の代替「ラボ」から学べることは?(ITmedia ビジネスオンライン) – Yahoo!ニュース

フォアグラとは
アヒルの高級レバーのこと。
アヒルを動けなくして
大量のエサを食べさせ
脂肪たっぷりにした高級食材です。

コクと油のとろみの食感が
美味しいためとても人気ですが

非人道的だ、ということで
反対も多い食材ですね。

フランスのグルーミー社は、
アヒルの卵をつかうことで
代替フォアグラを生産・販売
をいるのです。

 

このニュースから
たまご屋として感じる点は2つ。

ひとつは、
ヴィーガンやベジタリアンの中には

「たまごを食べるのはまあいいでしょう。」
と考える人がまあまあ多い割合でいるという事。

日本でも、仏教の広まりで
「生き物を殺してはいけない。」
という教えにより、
卵を食べてはいけないという
教えが長いことありました。

ですが、品種改良により、
江戸時代初期以降にたまごが
無精卵で生まれるようになってからは

日本でも
「それなら卵は食べていいよね。」
という風に変わりました。

「蚊を殺して遠島」
になるくらい厳しかった
徳川綱吉の『生類憐みの令』でも、
たまごは食べてオッケーだったのですね。

現代でも世界的に
かなり厳しい目のベジタリアン
じゃない限りは、卵食はオッケー
だったりするのです。

そして、2つ目に、

たまごは多様な食感が出せるため
代替食に向いているのでは!?

ということ。

黄身は油脂分も多く、また
とろみ食感と味のコクが高いことや
加熱による半熟や固化の状態など
重層的な食感がだせるため
食肉の代替として申し分ない
特性をいくつも持っています。

コク味を増すために使われる
粉末卵黄だってあるくらいです。

これからの食で考えると
生き物不殺の観点や
低糖質などヘルシー志向
宗教的観点など、

いろんな視点で、
今までのメニューを変えていく必要がでてきます。

そんなときに、
上記のような方向性の料理に
あなたのお店のメニューを改良する際の
大きな味方となるのが
たまごです。

ぜひ、

たまごで美味しい代替料理

の観点で、たまごを活用してみてくださいませ。

ここまでお読みくださって
ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ワクワクすること 2022年09月27日

こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

少し前に東京出張がありまして、
そこの施設にあったローソンが
超未来的でした。

おお・・!なんかスゴイ!
と思って買い物をしたのですが、
これ最新のモデル実験店なんだとか。

お店の外側に大きなモニタがあり
内部の種明かしというか説明が
ありまして、

品出しなど多くのバックの仕事を
VR技術を使い遠方から勤務して
ロボットがやっているんだそうです。

左が店内、右の画像が
遠くの勤務姿ですね。

すごい・・!

狭い場所でも動けて
ロボットハンドを取り換えることなく
ペットボトルやサンドイッチにお弁当
いろんな商品の品出しができるのだとか。

そういえば、数日前にも
ローソンは日本や海外など
遠隔地からローソンで働ける
「アバターワーカー」の
募集を開始しましたね。
ローソン、「アバターワーカー」募集。どこからでも勤務可能 – Impress Watch

こちらは接客?スタッフの
ようですが3年後には
1000名の勤務を目指すそうです。

すごいですね~。

コンビニに限らず、
ロボット化やVRによって

労働ニーズと地域のずれや、
また四肢などに障害があっても
働きやすいなど、仕事の
多様化がすすみそうです。

たしかに
都市部の取引先様のお店でも、
ロボットが配膳する姿を
見かけることも珍しくなくなって
きました。

 

◆鶏卵業界もロボット化に…!?

僕たち卵の仕事でも、
洗卵選別工程という工場での
繊細な機械業務があるのですが、
以前は

「卵は割れ物ナマモノなので、
人の『目』と繊細な『手』が
ゼッタイに必要。」

みたいな考えが常識でした。

あと、たまごの仕事って
力仕事なのです。
数十キロ単位でコンテナに集卵して
それを農場から移動したり
洗卵選別工場内での重い作業が
どうしても発生します。

ですが、
AIやロボットの発達により
そういった部分
人の目じゃないと、とか
人の手じゃないと、とか
そんな作業や力仕事が
機械に置き換えることが
可能になりつつあります。

3年に一度ある
業界の産業展でも、
このロボットの精度と導入の
しやすさをうたう機器が
ドンドンお目見えしています。

ぼくたちのような
小さな卵屋でも、
いや小さい規模だからこそ
機械のサポートをうまく使っていく
必要が、この先出てくるのかもしれません。

ただ、目的ありき、ですよね。

お客様のメリットになるならば、が
まず優先です。

たとえば、
より検査制度が良くなる
ロボットならば、優先です。

たとえば音波でひびをチェックする
機械は、すでに当社にも入っています。

これは、ベテランよりも
ゼンゼン見逃しが減るからですね。

 

◆将来どこをロボット化するべきか!?

世の業務って、

「完璧にやって当たり前で
手を抜くと満足度が下がる仕事」
(衛生要因)と

「やればやるほど、
お客様の感動と満足が
どんどん上がる仕事」
(感動要因)

に分かれるんだそうです。

このですね、
前者をできるだけ自動化
ロボット化できるといいなあ、
と僕は思っています。

 

たとえば、
お会計レジの決済は、間違うと
クレームになりますが、カンペキに
できたからって
「すごい、また来よう!」
とはならないですよね。

これが前者。

これを飲食店さんでも
完全自動化する試みも
始まってますよね~。

僕たちの仕事では、
先ほどのヒビ卵チェック
梱包の仕組みとかでしょうか。
農場からの卵の移動なども
そうかもしれません。

対して、お店で
今日が誕生日のお客様に
ちょっとした感動のサービスを
するならば、これは後者。
やればやるほど喜びが増える
感動要因になります。

僕たちも
お客様の忙しさに合わせた
お店ごとの納品の気づかいや
繁盛提供のご提案などは、
後者にあたるかもしれません。

メリハリをつけながら、
機械に置き換えるべきもの
そうでないものを
あなたのお店でも
ぼくたちの卵のお届けでも
考えていかないとですね~。

ここまでお読みくださって
ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ワクワクすること 2022年09月24日

こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

展示会DIYショーの記事がヤフーニュースにありまして、

その中で、
「木工用ドリルメーカーが販売する

『木の棒』

が多くのブッシュクラフト愛好家の
強い要望によって復活販売となった」
との内容がありました。

意外なメーカーからも登場!DIYショーで見つけた新しいアウトドアグッズ6選(&GP) – Yahoo!ニュース

なかなか面白いですね。

これどういう事かというと、

ドリルの先っちょは、もちろん
ドリルに付けて使うためのものです。

ですが、アウトドアの場や
ちょっと出先などで、

電気道具なんていらない。
重いし。でも人力でいいから
穴を開けたいんだよね。

だからドリルが固定できて
キリのように穴を開けられる
『木の棒』がほしい。
買いたい。

そんなニーズが、
メーカーの担当者もビックリする
くらいあったのだそうです。

いやホント、

ドリルを付けるためだけの
「木の棒」が欲しい

なんて、メーカーで普通に仕事していたら
そんなニーズ、なかなか思いつかないでしょうね。

でも、できてしまえば
そのほしい気持ちもなんとなくわかる気もします。

お客様の声を聴くことでこそ、でてくる商品ですよね。

 

◆たまごの意外なニーズ

たまごでも、
お客様から意外なご要望をいただいて
驚くことがあります。

たとえば業務用の少量たまご商品。

20個入りです。

業務用としては
大容量サイズよりも割高ですが、
意外と多くのご注文を
いただくのです。

通常の業務用といえば、
「10㎏」とか「5㎏」が主流、
これはMサイズだとひと箱に
160個以上も卵が入ってます。

お得ではありますが、
都市部の飲食店さまだと
置くスペースが無いよ!
となることも。

また、
こだわりのお店さまで
ピンポイントに
「今日このたまごを!」
と考えてくださることもありまして、

そうすると、
一回のランチで、とか
一日だけの団体様向け
にちょうどのたまご個数を
お店でお使いたい、
ということがあるのです。

「少ない量で産みたてを
送ってほしい。」

とのご要望を、
取引先さまからいただき
そこから小ロット業務用商品を
お出しをするようになったのですが
お客様の立場で考えるとなるほどです。

自分では気づかない
お客様のご要望をしっかりと聞く

この大切さを学ばせて
いただいた一例です。

ここまでお読みくださって
ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ワクワクすること 2022年09月21日

こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

月見バーガーの時期ですね。

今年は4社に増えたので、
さらにお祭り化してますね。

ネットでも盛り上がりつつあります。

どんなカンジかちょっと寄って
みたのですが、モスバーガーは
まだでした。残念。

マクドナルドはもうやってました。

全面的な押し方でしたね。

この、卵を使った
「月見」キャンペーン

同じコンセプトで、
同じような商品を、
同じ時期に期間限定で4社が出すんです。

別にコラボレーションじゃないんですよ?

よく考えてみると、
スゴイ話ですよね。

そんなにやりたいのか

なぜなのか?

これ、実は、
あなたのお店のメニューにも
関係する、大きな理由があるんです。

 

◆タイミング的にベストな月見バーガー

そもそも、
秋刀魚なんかと違って、
卵は年中あるわけですから、
ホントに人気あるなら定番で
やっちゃえばいいはずですよね?

実際春にも「てりたまバーガー」
なんて同じようなメニューを
出しているわけですし。

じつは期間限定『月見バーガー』
って、ちょっとした発明でして、

秋のこの時期にやると、
メリットがたくさんあるんです。

理由①:コストが安い

まず、夏季の鶏の入れ替え時期の
直後で若鶏が多く、小さい卵が
相場安く調達しやすいのです。

この期間後、
秋の終わりから冬~春先までは、
だんだんと小さい卵の産まれる率が
減ってきまして、小卵の相場が
上がってきます。

たまごはサイズによって
安い時期と高い時期が異なりまして、

『春のてりたま』も、
初秋の「月見バーガー」も、
小ぶりで数をかせげる小卵が
大変使いやすいタイミングなんです。

理由②:卵の利益率の良さが活きる

そして、もう一つ
たまごは食肉と比べて、

比較的原価を抑えやすく、
お客様の付加価値になりやすい

という特徴があります。

ありていにいうと、
月見バーガーはお客様が
豪華に感じる割に、

ベーコンたっぷりの
BLTバーガーよりもずっと
コストを抑えながら提供できるのです。

とはいえ、
一年中あって本来季節感が
薄いですから、

より
「おっ!食べてみようか。」
と思ってもらえる季節の話題が
いるのです。

そうやって、重点的にたべてもらって
粗利を稼ぐ戦略。

それが、「月見」という
古来よりあるテーマなんですね。

本来たまごの旬は2つありまして、
ひとつはもともとニワトリが
産む季節だった「春」

もうひとつはもっとも滋養に富む
「大寒」の候。

そこに、低価格で提供しやすい
「月見の時期」という第三の「旬」
創出したわけですね。

う~ん、なかなかしたたかで、
すごい戦略だな~と思います。

 

◆中小の飲食業界はぜひ乗るべき

上記のメリットは何も大手企業
だけに限っていません。

年末へ向けての相場上昇期の前で、
特に小さめのたまごに関しては
非常に使いやすい、粗利の出やすい時期です。

しかも!

これだけ大手4社がこぞって

「月見だ」

「月見だ」

「月見だ」

ってアピールしてくれて
いるんですよ。

これに乗らない手はありません。

黄身だけの料理

黄身を使った小鉢

たまごかけごはん

なんでもとにかく
月見的なメニューの楽しみを

ワクワクしてもらいながら

楽しんでいただきませんか。

きっと、あなたのお店の
粗利向上にも、
お客様の楽しみにも
つながります。

ここまでお読みくださって
ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ワクワクすること 2022年09月8日

こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

少し前に展示会に参加する
機会をいただきまして、
お客様にいろいろな卵について
ご提案をしてまいりました。

これって、
すんごくテンション
あがるんですよ。

当社のお客様を含め
いろ~~んな考えを持つ
料理のプロの方
飲食店オーナーさま
パティシエ様と
あれこれ卵を前に
情報交換をさせていただける
機会なんて、ホントステキですよね。

元気と刺激をいただきました。


展示会でご飲食店オーナーさん
や幹部さんとお話しする際に、
ぼくが必ずお伝えするのは

「たまごは
数円のコストアップでも
数百円の付加価値を生み
やすいんです。」

ということ。

たまごは繁盛提供食材

なんです。

測定機器なんかが小さな
信号の変化を受け増幅して
大きくアウトプットすることを
「感度が高い」と言いますよね。

たまごはまさにそれ。
コストの感度が高いのです。

どういう意味かと言いますと
一個当たりわずか数円のコスト増になる
そんな手をかけた卵を生産したとします。

それは、すんごく料理にも
お客様の評価としても高いものに
なり得る、ということなんです。

たとえば、
最高級までの振れ幅
というものがあります。

牛肉なら
百グラム190円から数万円まであります。
美味しさやこだわりの幅が
とても大きいんですよね。

でも卵は、
一食あたりほんの数円~十数円の
コストアップで、なんと
最高級レベルの品質になります。

 

デパートなんかの精肉売り場で
高い牛肉を値段を見ながら
「こんなのおいそれとは
買えないわね。記念日に、だわ。」
なんて考えたりします。

対してたまごはどうでしょう?

百貨店や成城石井で
「これは・・・!財布の中身が足りないな。」
なんて思ったことって無いですよね?

たまごは
一般品~最高級までの幅が、
牛肉や魚などと比べると
かなり!狭いのです。

なのに、
できる料理の美味しさは
振れ幅がデカいんです。

加熱でものすごく香りの良くなる
ハーブで育てたたまごを使うと

伝説級に香りが良い
チーズケーキになる。

そんなパティシエさんの評を
いただくたまごもあります。

これを、
コスト感度が良い、と
言っています。

別の言い方をすると、
効果が大きいので

「コストアップのし甲斐がある」

ということです。

最高級A5ランクの和牛は
ランチでなかなか使えませんが、

最高級のたまごを使った
ステキランチメニューでお客様に
感動していただくことは可能です。

ぜひ、あなたのお店でも
たまごでこだわってみませんか?
ワクワクしますよ~。

ここまでお読みくださって
ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ワクワクすること 2022年09月7日

ある呪文を唱える
たちまち魔法のような現象が起きる。

どんな効果があるのかは
特定の呪文しだい・・・

これ、ファンタジーのハナシ
ではなく、現代のAIの話なんです。


こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

AIを活用した絵画が
話題になっていますね。

古今の名画や、ネットに漂う
数百万枚の絵画から学習し、
要望に合った絵を出してくれる。

つい先日には、画像生成AI
「Midjourney」が描いた絵が
美術品評会で1位を取って
大きな話題となりました。

 

いや、コレホントすごいですよ。

「夜明けに 煙に浮かぶ ニワトリ」

みたいなキーワードを入れたら
めちゃくちゃ絶妙なステキ絵画を
生み出してくれるんです。

ステキさは、入力した
キーワードしだい。

つまり“呪文”の質で、
結果が変わるわけですね。

先のコンテスト一位の絵画も
100以上の入力ワードを試して
AIが最もステキな絵を生み出
したものを提出したのだとか。

そうすると、
著作権はどうなるのか
このキーワード(呪文)は
オリジナル著作になるのか、

イラストレーターの職業は
将来どうなるのかなど、

ここ数か月でも
議論百出していますね。

 

◆食の世界のAI活用も進む

AI活用の流れ試みは
『食』の世界にも訪れています。

AIで最高の味を生み出す。

そんな試みです。

有名なものでは、
11年前から始まった
「シェフワトソン」プロジェクトがあります。

IBM社のAIワトソンと、
料理雑誌のボナペティ社が
組んだ計画で、

ボナ社が持つ一万ほどのレシピを
分類・系統だてることで、

3つのキーワードを入れると
そこから最適な「新レシピ」を
生み出してくれる、というもの。

偏見もないですから
意外性もあってめっちゃ
美味しい、新しい料理を
教えてくれるわけです。

たとえば、
マヨネーズを使った
くちどけトロ~リの
チョコレート、しかも
ビックリするくらいウマい!

コーヒーを使った
だし巻き玉子が絶品!

なんてのが出てくるわけです。

リリース当時、
すごく話題になってまして、
クックパッドがシェフワトソンと
コラボでメニューサイトを出したりも
していました。

 

ただ、今話題の画像生成AI
で懸念されているような
「プロのイラストレーターが
廃業になるかも・・」

みたいな心配は、
料理のAI活用については
あまり出てませんね。

なぜなら、AIは
調理をしてくれないから。

カニ雑炊にマンゴー
入れたら旨いデス!

なんてAIに提案されても、
ステキに下ごしらえして
提供するのは料理する人
のウデ次第ですよね~。

その点は、デジタル絵画と
ちょっと異なる点です。

と、するならば、
新たな発想を生み出して
くれるAIは、

プロの料理人の皆さんには
追い風になりそうですね。

 

◆職人的技術のカバー化も!?

ただ、「キッチンOS家電」

と呼ばれる、調理器具に
直接OSを組み込んでIoT化し、

レシピを直接家電が読み込むことで
料理の腕前を補ってくれる。

こんな技術が猛烈に
伸びています。

スクランブルエッグの
最適な混ぜ方と
トロトロ最高な火加減

こんな、
職人さんが長年かけて
身につけた細やかな技術は
少しずつAIのフォローに
置き換わってくるかも
しれません。

使いようによっては、
修練の時間を、より
クリエイティブな発想に
使うなど、

料理人さんの修行の構造も
変わってくるかもしれませんね。

ここまでお読みくださって
ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ワクワクすること 2022年09月3日