小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記SOMMELIER DIALY

ロンドン五輪選手はニワトリを飼え!?のビックリ指導(中国)


niwatori_rondongorin.jpg

こんにちは。こばやしです。

更新がまたしばらく空いてしまいました。 さて、少し前に、こんなニュースがありました。

「ニワトリ飼って卵と肉食べろ」 ドーピング検査に怯える中国選手 -産経ニュース_2012.7.13(http://sankei.jp.msn.com/london2012/news/120713/otr12071308260000-n1.htm)
「自分の家でニワトリでも飼って卵と肉を食べろ」。ロンドン五輪出場を予定する中国選手に、コーチからこんな指示が飛んだと報じられて波紋が広がっている。・・・

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中国の食肉市場で流通する肉の一部に、筋肉増強効果のある「クレンブテロール」などいくつかの薬物が検出されたとのことで、選手が市販の肉を食べることで検査に引っかかってしまわないかの懸念から、ロンドン五輪出場の選手に上記のような指示が飛んだと報じられています。 要は「自分で飼った鶏以外は信用するな。」ということのようです・・・(^^;)

上記記事によると、既に五輪候補の水泳選手200名は5月から肉断ちをしており、補助食品などで栄養を補っているのだとか。

また、このニュースに対し、一般市民から「食肉の危険性を当局が認めた!」として波紋が広がり、これまた大騒ぎになっているとの事・・・いやはや大変ですね。

 

◆飼料で影響される卵の味
ニワトリさんに関わらず、食肉やたまご、乳製品の味は食べたものによって影響されます。 例えばたまごでは、風味を良くするために、木酢酸や酵母、アミノ酸たっぷりの発酵魚粉などを与えたりします。 また、当社契約の農場では、天日乾燥した鳴門金時さつまいもなどの天然飼料も与えます。

しかし、飼料がおいしさや健康に影響するってことは当然、上記のニュースのように悪い方にだって影響しちゃうんですよね・・・・・・。

 

◆知らずに影響!?の不安
同様の問題は他国でも起こっており、米国では10年ほど前から女児の早期成長(主に胸がおっきくなること)が社会問題となっており、全乳牛の32パーセントに投与されている成長ホルモン、rBST(牛ソマトトロピン)の影響が疑われています。(※このホルモンはカナダ、EU、もちろん日本でも禁止されています。米国では「加熱すれば分解されるので問題ない」としていますが・・・)

生レバー規制直前の駆け込みで食中毒になっちゃったオジサンのように、覚悟の上で食べるならばともかく、「知らないうちに」というのはちょっとした恐怖ですね。

日本でも、かつては輸入肉から抗生物質などが検出されたことが社会問題になったこともあります。 現在はこうした問題を規制する法律として「食品衛生法」「飼料安全法」「薬事法(食用動物に対する動物医薬品の使用規制)」で細かな制約が厳しく定められています。

なんにせよ、長いこと食べる毎日のモノだけに、お客様に安心して頂けることが本当に大事な事ですよね。 我々自身も更に襟を正して、正確な情報を学んでいかなくてはいけません。

それにしても、食の国 中国なら、トレーニングを兼ねてニワトリさんを捕まえて、難なく自分で「調理」もやっちゃいそうなイメージがありますね。(^^;)

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごの海外ニュース2012年07月16日