小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記SOMMELIER DIALY

神道の「神さま」と欧州の「聖なるたまご」

今日は祝日なのでとりとめのない話を。


こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

以前、アメリカに住んでいたときに

「シン、お前の信仰してる宗教は何だい?」

って聞かれることがありました。

考えてみると、なんだろう・・??
当時19歳、あんまり深く考えたことが
ありませんでした。

僕の祖父はとても仏教に信心深くて
月一でお坊さんに来てもらって
お経をあげていました。
で、孫たちも一緒に読経するんです。
48になった今でもお経ソラで言えます。

ですので、

「仏教かなぁ・・・。」

と思い、そう答えてました。

 

ですが、最近、
信仰していることに
気づかないくらいぼくに
根ざしているのが

「神道の考え方だな・・・。」

ということにも
気づきました。

 

なんとなくモノには
すべて神さまが宿っている
と思っているとか、

人のお茶碗や湯呑を使うのに
ちょっと抵抗があるのは

精霊信仰ケガレ信仰
ズバリ神道的考え方ですし、

なにより「神さま」と
名前のない呼称を聞いたときに
なんとなく存在がイメージでき、
それが八百万の神様なんですよね。

自分的にとても面白いです。

 

これってちょうど、
西洋のキリスト教と
イースター的たまごの関係に
似ているんです。

 

欧州では多くの方が
歴史的にキリスト教を
信仰していまして、
「ウチはカトリックだな。」
なんて風にキリスト教信仰を
自覚しています。

で、ですね。それと別に、

「たまごは聖なるもの」

という発想があります。

これ、キリスト教以前の
土着の宗教的な考え方
だと言われているんです。

 

その証拠に、
聖書には「たまご」が
一言も
出て来ません。
それこそ不自然なくらい・・・。

いや、ニワトリは出てくるんですよ。
超有名な3度鳴くシーンとか。

ですが、たまごについては、
ダチョウの卵やサソリの卵、
シャコの卵とふくろうだけ。

イースターのお祭りで言われるように
『卵は復活の象徴で神聖だ』
なんて一言も書いて無いわけです。

卵はこんなにキリスト教の
象徴的グッズなのに。

 

考えるに、
たまごを神聖視する土着の信仰があって
キリスト教が席捲したあとも、
その考え方が強く根付いていて、
一緒になってしまったんじゃないか
と思うんですね。

 

それこそ、
「たまごは聖なるものだ。」と
あまりにナチュラルにそう思っていて
信仰していると気づかないくらい
自然に根差している・・・

日本でも欧州でも、
似たようなものがあるのは
大変興味深いです。


ところで、8歳の息子に
「すべてのモノには八百万の
神さまが宿っているんだよ~。」
という話をしたら、

 

「じゃあ、部品でできている
機械は神さまが合体するの?」

と興味深い質問を返されました。

たしかに・・・!?

例えばスマホは1500の部品
できてますが、
「スマホの神様」になるのか
「部品の神様」の集合体なのか・・・

自動車なんて、2万点も部品が
ありますからね。

 

ぜひ神社の宮司さんや
神道の研究者さんに会ったら
聞いてみたいです。

 

ここまでお読みくださって、
ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごの歴史・文学・文化学2023年04月29日