小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記 SOMMELIER DIALY

たまご・鶏のことわざ 記事一覧

こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

たまご、鶏さんのことわざ第17弾
今回はロシアから。

<たまごに鶏を教えることはできない>
(Яйца курицу не учат)

若者が年長者に
意見してはいけません。

という意味です。

自分よりも優れた人物に
説教してはいけない。

というニュアンスも
含まれています。

なるほど
とかく若いうちは
根拠の無いプライドが高くて、

先輩・上司のやることが
気に食わなかったり、

「あのヒトはわかってない!
オレの方がすごいのに!」

・・・なんて反発心を
持っちゃったりすることがあります。

 

私も若い頃、
上司先輩にアタマごなしに
叱られたことが何度もあります。

「いいから黙って
オレの言う通りにしろ!」ってなヤツです。

その時は
「自分の方が正しい!」
と思ってましたが、

今思えば、
自分の業務だけ・狭い範囲だけの
浅い意見しか出せず

議論するレベルにすら
立ってなかったんですねェ。

まさに「ひよっこ」。

思い返しても反省しきりです。

 

せめて同じ土俵、
同じ「ニワトリ同士」に
なってから優劣成否の判断を
すべきである。

この諺(ことわざ)は
そういう意味ではないでしょうか?

 

ちなみに
「知識人・インテリ」の事を
欧米では「たまごアタマ(Egg Head)
と言います。

そのものに
知識の象徴」という側面が
あるので、

たとえ“知識”が
たくさんあっても

経験に裏打ちされた
年長者の“知恵”には
かなわないんだよ。

という意味も
あるのかもしれませんね。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご・鶏のことわざ 2013年10月25日

こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

突然ですが、鶴と宝石と真珠の共通点、って何かわかりますか?

これ実は、同じ「美しいもの」のたとえとして、日欧米のことわざで使われているものなんですね。

「掃きだめに鶴」という言葉があります。

これ英語では、

「掃きだめに宝石」“a jewel on a dunghill”

フランス語では、

「掃きだめに真珠」“des perles sur du fumier”

なんですね。 よく考えてみると、宝石や真珠は貴重品ですので、「美しいもの」として表されるのもわかる気がしますが、日本では「」がその代表格になるというのも大変興味深いです。

なんとなく、日本人的な感性を感じますねー。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご・鶏のことわざ 2013年10月22日

こんにちは!たまごのソムリエ・小林ゴールドエッグのこばやしです。

本日は卵・鶏さんの慣用句第16弾!

前回に引き続き中国です。

<鶏肋(けいろく)>

鶏さんの肋(あばら)骨は良いダシが出るし、味があってしゃぶると美味しい。 でも食べるほどの肉は無いのでお腹はいっぱいにならない。 なので、たいして役に立たないが、捨てるには惜しいもの」を指すようになりました。

 

◆始まりは三国志から・・・・・・!
これはあの三国志、曹操のエピソードが元なんですね。

三国志演義によると、

劉備玄徳が漢中郡を攻め取り「漢中王」を名乗りました。怒った曹操は漢中郡を奪還するために兵を出します。

が、そこで曹操軍は大苦戦、攻防の中で大敗を喫してしまいます。 曹操は「ここは撤退すべきか・・・。」と考えていましたが、笑いものにされることを恐れて言い出せずにいました。

soso.jpg

ある夜、部下の夏候惇が指示を仰ぎに曹操のもとにやってきます。 陣中で深く考え事をしながら、たまたま鶏のスープを飲んでいた曹操は「鶏肋(けいろく)・・・。」とつぶやきます。

それを聞いた夏候惇は、全軍に「鶏肋だ!」と伝令を飛ばします。 さあ、さっぱり意味が分らない・・・??? 武将たちが混乱する中、側近の楊修だけが、すぐさま「撤退」の準備を整え始めました。

夏候惇はビックリ!

「!?貴殿はなぜ撤退の指示を出してるんだ!?」

楊修「曹操様は、漢中郡鶏の肋(あばら)に例えておられます。 すなわち鶏肋はしゃぶれば美味しくて捨てるのは惜しいけれども、実際は食べる肉の部分は少ない。 漢中郡も手を退くには惜しいけれども、これ以上無理をするだけの利点はないという意味でしょう。なので、私は撤退の指示を出しているのです。」

「なるほど。」

納得した夏候惇は自身も部下に撤退の命令を出し、引き揚げを開始します。

サア、驚いたのは曹操。

「なんの指示も出してないのに、全軍が撤退をはじめている!??」

激怒した曹操によって、楊修サンは「軍の規律を乱した」として、後に処刑されてしまったそうです。

以上、なんとも理不尽なエピソードですが、一説によると、才覚がありすぎる楊修を恐れ排除するために、曹操はこの一件を口実にしたと言われています。

 

◆モッタイナイをどう考えるか?
実際の価値にかかわらず、手間をかけたものを手放したくないと感じてしまう心理を、「サンクスコスト効果」と言います。

株や経営判断、そしてご家庭の服・・・実際に上記の鶏肋(けいろく)状態で判断を誤るケースは多いです。

そんな時に必要なのは、感情の入らない客観的な判断!

「二年タンスから出さなかった服は捨てよう。」

「社外のあの人に聞いてみよう。」

自分の感情と切り離すのがコツなのかもしれませんね。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

関連:たまごのソムリエ日記・・・たまご・鶏さんのことわざシリーズ一覧

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご・鶏のことわざ 2013年10月12日

こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

たまご鶏のことわざ第15弾、
今回は中国から。

<鶏飛蛋打>(けいひたんだ)

鶏には逃げられ卵も割れてしまう
という事で、

あれもこれもと両方を狙って
結局は何も得られない
喩えの意。

また、

踏んだり蹴ったり

な状況の喩えでもあります。

 

二兎を追うもの一兎も得ず」、
または「泣き面に蜂」、
と言った意味でしょうか。

 

例えとしては
なかなかウマいですねー。

ウサギ(兎)や蜂の
“日本式”ことわざよりもずっと
「トホホ」感が出てます。

 

イスラエルの心理学者
メラマードさんの研究によると、

『迷った時に判断に時間がかかる人ほど不安を抱きやすい』

のだそうです。
しかもその判断が当たっていたかどうかに関わらずです。

心理学的には
「迷うくらいならさっさと決めてしまった方が人生幸福である。」という結論なわけで、上の「鶏飛蛋打」トホホ状態にならないためには、とにもかくにもコイン裏表でも良いので、いかに早く決断してしまうか!が大事なようです。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご・鶏のことわざ 2013年09月13日

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こんにちは!たまごのソムリエ、小林ゴールドエッグのこばやしです。

たまご鶏のことわざ、第14弾です。今回はドイツから。

<まだ産まれていない卵を気にかけるな>
(Kümmere dich nicht um ungelegte Eier.)

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英語では
孵化してない鶏を数えるな
という諺があります。
(“
don’t count your chickens before they’re hatched”)

どちらも同じ意味で、
ようするに「獲らぬ狸の皮算用」ですね。
「飛ぶ鳥の献立」なんていう言い方もあります。

 

◆毎朝生まれるとは限らない

ちなみにニワトリさんは毎日確実に卵を産むわけではありません。

卵を産んでくれる確率を“産卵率”と言いますが、若いニワトリさんでだいたい90%くらい、ある程度年を取っちゃったニワトリさんでは70%前後になります。

明日生んでくれるかどうか?はわからない訳です。

 

そして卵からヒヨコになるのも、残念ながら100%確実ではありません。 状態にもよりますが、だいたい95%から98%くらい。

諺でいうと、ドイツの諺(たまご)より英語の諺(ヒヨコ)の方が、未来に対して厳しい戒めとも言えますね。

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そういえば「獲らぬ狸の皮算用」ですが、
英語では「獲らぬクマの皮算用」
“Catch your bear before you sell its skin.”

という諺もあって、
考えることは同じでもスケールの違いを感じますね! 

タヌキくらいなら
狩猟の予想も立ちそうですが、

クマとなるとホントに獲ってこれるのか、“皮算用”するのも大変そうですね~。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご・鶏のことわざ 2013年09月2日

こんにちは!たまごのソムリエ、こばやしです。

さて、たまご・鶏のことわざ第13弾、今度は中国です。

<鶏鳴狗盗>(けいめいくとう)

直訳としては、「鶏の鳴きまねをしたり、イヌみたいに物を盗む」となります。

面白いのは、その解釈です。

  1.  小策を弄ろうする人や、くだらない技能をもつ人、つまらないことしかできない人のたとえ。
  2.  つまらないことでも何かの役に立つことがあるたとえ。
                (「新明解四字熟語辞典」(三省堂)より)

……という、ポジティブ・ネガティブ両方の意味があるんですねェ。
なぜでしょう・・・・・・?
コレ、「史記」のエピソードが元になっているんです。
 
◆適材適所の達人!?

斉という国に孟嘗君なる人物がいました。 この方は斉の政治家だったのですが、才能を持つ者を集め、自宅に食客として住まわせていたんですね。 その数、なんと数千人! まァこれだけいると中には「ちょっとモノマネができます。」なんて一発芸レベルの人達もたくさんいて、「なんであんなヤツらまで食わせてやってるのか?」と周囲に不審がられていました。

 

が、孟嘗君が秦の昭王に捕えられちゃったときに、そのピンチを救ったのがこの食客たちだったんですね。 狗(いぬ)みたいな「素早さ名人」が秦の宝物「狐白裘」を取り戻し、王の娘・昭姫にコッソリ献上、その取り成しで釈放してもらいます。 しかしその後追手を差し向けられ、国境の門で追い詰められます。 絶体絶命、そのとき・・・・・・!「鶏の鳴きまね名人」が「コケコッコー!」の名演技、ウッカリ守衛が夜明け前の夜中に国境を開門しちゃったことで、あわやの脱出を図ることができたんですねー。

町の人いわく、「なるほど、人は使いようなんだなぁ。」と孟嘗君の「先見の明」に感心しきりだったそうな。

・・・・・・以上が、「鶏鳴狗盗」の元エピソード。

なので、(1)つまらないことしかできない人のこと   (2)つまらないことでもいつか役に立つ

という二つの意味を持つことになるわけです。

なんにせよ、孟嘗君さんの「人の長所を活かす」という発想は、我々中小企業にとってすごく大切な考え方だと思います。

ところで私は少々整理が苦手でして、「この資料、いつか役に立つかもしれん。」などと思うとなかなか捨てられません。

これって戦国四将の一人と称えられる孟嘗君サンの「いつか役に立つ」思想と共通する・・・・・・・・・と良いなァ。 そう思いながら仕事しています(^^;)

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

 

◆おまけ
ちなみにこの孟嘗君さんは5月5日生まれで、中国の占術によると「門戸の高さに成長した頃に親を殺す」凶運を持つ子として生まれました。 日本だったら、「子供の日」なのに・・・!

が、孟嘗君のお父さんはリッパでした。

「そんなもん、ウチの門戸をめっちゃ高くしとけば問題ないだろ」と周囲の意見を取り合わず、孟嘗君を立派に育て上げたのだとか。 こういう柔軟な発想と価値観が後の立派な大人物を創るんですねー。 為になります。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご・鶏のことわざ 2013年06月29日