小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記 SOMMELIER DIALY

ソムリエ日記 記事一覧

温泉玉子など火加減がむずかしい

たまご料理やゆでたまご料理は

意外なキッチン機具が活用できる

場合があるんですね。

 


こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

たまご料理、

ちょっと面倒だな、と思うのは

 

火加減など技術の駆使と

調理器具の面倒くささ

があります。

 

つい最近、海外の料理本に

『食洗器で調理するレシピ』

なんてものが

あることを知ってビックリしました。

 

エッ!???

食洗器って、

食器洗い機のこと??

そんなもので料理って・・・

 

と思ったのですが、

観念を取り払って考えてみると、

たしかに理にかなっている部分もあります。

・適度な加熱を庫内まんべんなく

・数十分の均等な加熱を維持

これをしながら洗浄する訳ですから。

 

で、半信半疑やってみました。

とりあえず、

常温に戻した生卵を

食洗器の上部にくくりつけて

スイッチを押してみました。

ドキドキしながら

割ってみると…

うわー、絶妙の温泉玉子ができとる!!

 

正直ビックリです。

 

このカンジなら、

温泉たまごだけじゃなく、

ローストポークや

野菜下ごしらえなど

 

低温調理のラインナップは

どれも活用できる可能性が

ありますね。食洗器が。

 

ナマコのぬめりを取るのに

(それ専用にして)洗濯機を

つかうこともあるようですので、

 

意外に見えても食洗器だって

有効なのかもしれません。

 

◆他にもある!意外なたまごへ活用調理器具

「さすがに食洗器はちょっと…」

という場合でも、

ほかにも温泉玉子など

が可能な調理器具があります。

 

・炊飯器

これはオススメです。

1㎝ほど水を入れて、そこに卵を入れる。

あとは保温スイッチを押して

待つだけ。

 

時間さえ守れば、超美味な

温泉たまごができます。

(炊飯器によりますが少ない数なら4~50分くらい)

 

・風呂

「温度均一」が求められる料理は

風呂ってすごく有効なんですね。

というか、大量のお湯が有効。

 

鬼才漫画「めしにしましょう」(講談社)では、

お湯をはって密封した肉のカタマリを入れ

 

数時間適温を保ち絶品のローストビーフや

カツ丼を作る

というやり方が紹介されています。

その間自分はどうすんだ、

など問題ありありですが・・。

 

・オーブントースター

ゆでたまごを作るなら

トースターに入れて

時間どおり加熱

これが超カンタンです。

お湯をわかす必要もありません。

でもしっかり熱がとおりますから

ちゃんとした茹で玉子ができます。

 

飲食店さんで大量に、だと不向きですが、

ちょっと2~3個茹でたいときなんかは

トースターが最もカンタンです。

 

いかがでしたでしょうか!?

あくまで自己責任の

裏技的な方法ですが、

たまごの調理可能性

常識を外して考えてみると

新たなアイデアが出てくるかもしれません。

 

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , 面白たまご話 2022年02月20日

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

 

先日Twitterで

「蔵書を処分する際は、

必ず古書店の人を呼ぶなど相談すべき。

『これは要らない』と捨てる古い雑誌が

入手困難な高価品で、一見

立派な本が安価ということが多々ある。」

 

というつぶやきを見かけました。

なるほど・・・!

 

いらないと思ったものが重要

という事があり得るわけですね。

 

化石の研究エピソードを思い出しました。

かつて、岩の中に眠る恐竜の化石を

掘り起こす際、

最新の注意を払って骨を削りだしていました。

 

あるときフト、化石を削りだした

まわりの捨てている土を

分析してみたら・・・

 

なんと!

その恐竜が死んだとき

食べていたものや

体内の胃にあったであろう石

体内微生物の情報、

 

生きていたころの情報が

山のように手に入る事が

分ったんですね。

捨てていたものこそが

情報の宝だったんです。

 

たまごでも中世以降、

歴史的に欧州の修道院では

ワインづくりが許されており、

その工程で

大量の卵白を必要としました。

で、余ったのがたくさんの黄身。

それを何とかしようと

修道士さんたちは頭をひねりまして

 

たまごの黄身をつかった

大変ぜいたくで

美味しいお菓子を

いろいろ考えたんですね。

 

今では

ワイン処イコール

たまごの黄身菓子が絶品の

銘菓となって

地域の人の楽しみや

観光の目玉となっています。

 

スペインの名物菓子

「聖テレサの黄身」がまさにそうですね。

 

最近、東京のある有名料理店さんで、

すだちを食べて育ったこだわりたまごの

「白身だけ」を使っていただいています。

 

それは、

こだわりの麺をオリジナルで

発注し、その製麺に

ウチの黄身を使っていただく。

 

その際の余った白身

これをムダにしないため、

わざわざご注文くださっているのです。

 

「もったいないを無くす」

そのために、コストがかかっても

輸送費がかさむ小ロットの白身液卵を

注文下さるんですね。

 

その姿勢と考えに

たまご屋として

ものすごく心を打たれます。

 

他のすべての食材も

同じ考えで使っていただいているはずです。

大切に食べきっていただくこと。

その考え方にとても尊敬します。

 

ぜいたくに一部分だけ使う、

じゃなくって、

SDGsの観点で、このお店さまの

かんがえに共感し、

その美味しい体験以上にファンになる

そんなことがきっと起こっていることでしょう。

 

味だけじゃなく

「思想」まで含めて美味しさの内

これからそんな発想が、

お店のご繁盛をつくっていくのではないでしょうか。

 

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ワクワクすること 2022年02月19日

飲食店さま向けに書いてます。


こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

 

明石家さんまさんが、番組で

「たまごかけごはんは料理じゃない」

と発言して炎上してますね。

さんまさんが

「食事のメニューを聞かれるとつい
『カンタンなものでええわ。』
って言ってまう。」

…というハナシの流れで、

 

じゃあ、カンタンな料理って
たまごかけごはんでも良いの?

と聞かれて、

たまごかけごはんって簡単過ぎ!
(たまごを)割るだけやろ!?」

「簡単な料理(が食べたいん)や」

と答えたんですね。

 

で、

「たまごかけだって立派な料理だ。」

「手間も準備もかかる。」

「じゃあ自分で作ればイイ。」

と視聴者から批判が噴出したんですね…。

 

うーん、なかなか興味深いです。

なぜ、
こんな議論がでるのでしょうか?

事の是非は置いておいて、

 

じつはそこに
飲食店さんで
粗利の取れる繁盛メニュー
ヒントがあります。

 

◆料理によってのイメージがちがう

たまごかけごはん=ラク

という感覚は、ずっと根強くあります。

なぜなら、手順が少ないから。

 

さんまさんが言うように、

➀ごはんをよそう

②卵を割る

見かけ上、たったこれだけに見えるからです。

実際は、その前後に

・ご飯を炊く
・食器を用意する
・卵を冷蔵庫から出す

とか

・かたづける

 

なんてのがあるので、
批判として
「TKGだって料理だ。」
というのは正しいです。

 

ただ、
例えば飲食店メニュー
だと、どうでしょう?

 

あなたなら

ごはん+卵を
コロンと用意されて
いくら出しますか?

決してそう高くはないですよね?

 

「ふりかけごはん」

ならどうでしょう?

おなじく
高い単価は難しいかもしれません。

 

小林が考えるに、
ポイントは2つあります。

 

ひとつは
そこに『想い』『考え』が
入っているかどうか。

 

人は
「誰がつくっても同じ」なものは、
「料理として価値が低い」
と考えます。

 

カップラーメンや
レトルトカレーなんかも
そうですね。

 

『大使閣下の料理人』という
名作料理漫画がありますが、

そこに

「フランス人のシェフが
卵かけご飯を作ったら、
それは立派なフランス料理だ。」

…と話すシーンがあります。

 

つまり、

「私は食べてもらう人に
こんな想いでつくりました。」

「私は常々こんなこだわりで
提供しています。」

 

…ということが伝われば、
料理として高い「価値」になるんです。

 

もう一つは、
『見え方』。

ようするに、

「こりゃ大変そう」

に見える「手間感」があるほど、
料理として単価の取れる、
そんな価値になりやすいんです。

とくに玉子料理は
その傾向が強いんですね。

たまごかけごはんと
目玉焼き定食と
オムライス

どれもメインは
たまごごはんですが、

単価を高くとりやすいのは
オムライスですよね。

 

つまり

たまごかけごはんで
高い価値と単価を取るなら

そこに

「手間とめんどう」を

感じてもらえれば良いんです。

家ではぜったいやらないような

薬味がたくさんついている

醤油の量まできちんと計ってある

たまごが極上

白身がふわふわ

温度まで計算してくれている…

たまごかけごはんひとつでも、
いろ~んな手間感アップが
考えられます。

 

『想い』と『見え方』

TKGに限らず、この2点は
メニュー付加価値のカギ
じゃないでしょうか。

 

今回の炎上、
おもったより騒ぎになっていて
ちょっと驚いていますが、

とにかくTKGが
多くの方の議論の機会となったことは
うれしいですね!

ここまでお読みくださって、
ありがとうございます。

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

今回の大寒波で、

めずらしく四国徳島県は雪模様

雪合戦ができるくらい

積もったのは、何年ぶりでしょうか。

あなたの地域では大丈夫でしたでしょうか!?

 

僕が子供の頃

「雪が降った!」と大喜びしていたら

先代である父にめちゃくちゃ

怒られたことがあります。

「ウチの商売をなんだと思っているんだ!」と。

 

生みたて新鮮な卵をお届けする、

という観点からすると、

雪は害悪なんですよね。

 

めったに降らない地域とはいえ、

ご配達ができない状況、

 

それを喜ぶなんて・・・!

という今は亡き父の怒りです。

 

なるほど・・

今思えばそれだけ真摯に商売を考えていた、

ということがよく分かります。

 

ただ…雪のめずらしさに目を輝かせた

小学生にそれはチョット

理不尽だったんじゃないかなぁ、

とも思い返して感じますね~。

 

そういえば、

近所の酒屋さんで、

ヘンなワインを見かけました。

?? なんかひっ算が書いてある?

しかも、答えが間違ってますよね、コレ…!?

ご丁寧に、フタにまで書いてあります。

しかもやっぱり計算間違い。

 

これ、『コレクト(正解)』という

名前のワインで、

裏に説明が書いてありました。

「ワインづくりは計算どおりにいかない事ばかり。でも、それが最後にできあがるワインが美味しければ、それがCORRECTO(正解)!」

そんな生産者の哲学が詰まったワイン

とのことです。

 

面白いですね。

これって、ウチの仕事にもつながります。

 

こんな風に大寒波がきて

めずらしい雪が降る

 

たまごの品質や

ニワトリさんの体調管理、

いろんな懸念や問題が起こります。

 

相場価格やお客様のご発注量も

変わってきますので、

 

余った分のたまごの

直売スペースで売る

その数量、内容

すべて変わります。

 

でも、結局は、

「お客様が喜んでくださったら、

それが正解」なんですよね。

 

ついつい、

「苦労してやったから、

喜ばれるはず。」とか

思っちゃうんですが、

そんなのお客様に関係ないですよね。

 

たまごの品質だって、

関係無いんです。

 

「最後に出来上がるワインが

美味しければ正解!」

なのと同じように、

 

たまごの美味しさは、

黄身の盛り上がりがイイからでも

放し飼いをしているからでも

無くって、

 

たまごの美味しさは、

「料理になった時にその料理が

最高に美味しいかどうか。」

なんです。

 

そう考えると、

白身黄身の張りの強さも

目玉焼きでは長所ですが、

たまご焼きでは固い食感になる短所です。

 

白身の「弱さ」は、

オムレツならば超のつく利点です。

 

何が真に“正しい事(CORRECTO)”かを

見失わないように精進して参ります!

 

あ、ワインはかなり飲みやすくて

美味しかったです。

ファンになりそう。

 

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ちょっとつぶやき 2022年02月17日

ご飲食店さま、洋菓子店さまに向けての内容です。


こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

 

少しずつ暖かい日が増えてきましたね!

春までもう少しです。

 

さて、この「春」は、

あなたのお店でたまごメニューを

イチオシするのに最高の季節です。

 

理由は2つ。

➀春はたまごの旬

②なのに相場価格は低め

ひとつずつご説明します。

 

➀千年前は卵は春だけだった

ニワトリさんが毎日

卵を産むようになったのは

そう古い話ではありません。

品種改良されてからです。

たとえば千年のむかしは、

ツバメやスズメと同じく鶏は

春先だけしか卵を産みませんでした。

 

なので毎日産むようになった今でも、

最も産卵のコンディションが良いのが

春の時期なんです。

 

俳句でも短歌でも、

卵の季語は「春」

 

イースターエッグだって

春でしょう?

 

フランスのオムレツ祭りもそうですが、

卵のイベントは春先に集中しています。

 

②相場価格の安定時期

一年を通してみると、

最も卵の相場が高いのは、

需要期の年末と5月連休前

鶏が減る2月と8月です。

 

逆に相場価格が下がる傾向が、

余りの出る1月と需要の減る8月前後

あとここ数年はそうでもないのですが

生産量が上がって需要の落ち着く

3月~4月上旬。これが、

相場の下がりやすい時期です。

 

ですので、たとえば、

『春の旬たまご料理フェア』

なんて企画は、

品質は良くて価格は抑えめ

つまり

粗利は取りやすく

お客さんの満足度も高まる

そんなタイミングなんです。

 

たまごは、通年して入手できる食材ですが、

じつは季節性のある

変化に富んでいる側面があるんです。

 

また、ストーリーとしても、

千年の昔に思いをはせる

ちょっとしたロマンですよね~。

 

小売店のお客様でも、

例年この時期に

飼料をちょっと切り替えたりしまして

「春の旬たまごフェア」を

企画します。

いつもすごい人気なんですよね~。

ぜひ、ご飲食店、

あなたのお店のファンの方々にも

「へ~!」という言葉と共に

たまごで季節のワクワクを

感じていただきませんか!?

 

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , 飲食店さまへ 2022年02月16日

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

 

VTuberの潤羽るしあさんという方がいらっしゃいます。

スキャンダルでいま炎上中なんですね。

 

そこで、対抗するために

大勢の熱烈ファンが

#るしあ大好きだよ

というハッシュタグで

投稿をしたところ

自動翻訳で

#WeLoveRussia(ロシア大好き)

となってしまい、

 

『ロシアとウクライナが

一触即発の世界情勢で、日本が

「ロシア大好き」のメッセージを

トレンドになるくらい

たくさん出している…!?』

 

と、世界で驚きの反応が出ているんだとか。

 

うーん、面白いですね。

いや、笑いごっちゃありませんね。

 

こんな風に、

自動翻訳も含めて、

世界への拡散スピードが

尋常じゃなくなっています。

 

特定の人たちや

特定の国の文化に失礼な物言いは、

思ってもみない形で伝わるかもしれない

そう思って配慮しなくてはいけない

そんな世の中になりつつあるようです。

 

最近で言うと、

キムチの起源について

有名人が言及するたびに、

中国か韓国で「ウチの方が起源だ」

と炎上しています。

 

またたとえば、

中国のネットでは、

「チャーハン」の話がご法度の場合があります。

毛沢東の息子、毛岸英は朝鮮戦争で

亡くなっているのですが

その原因が

「チャーハンを作ったから、その火で見つかった」

というウワサがありまして、

この辺りのおはなしに

少しでも触れると

中国では即アウト。

 

日本で発信するからと言って、

ウッカリ戦争とチャーハンを

絡めて言及してしまうと

もめごとになる可能性があります。

 

おなじく

卵をつかった「マヨネーズ」は、

フランスとスペイン・イギリス

三国とも起源を主張して論争中です。

あなたのお店の

『フランス起源の自家製マヨネーズ♪』

みたいな表現が、

いらぬ争いを産む日がくるかもしれません。

 

たまごは宗教的なタブーが

少ない食材ですが、

それだけに食べられている国は

多岐にわたります。

 

ビルマのように卵=強壮剤の

イメージがあったり、

タイのように卵が性的な隠語

になっちゃっている場合もあります。

 

ウッカリはしょうがないですが、

せめて誰かを傷つけることの

ないようにしなくちゃいけませんね~。

 

なんだか大変な世の中ですが、

それだけに魅力も発信しやすいですよね!

 

まずは僕たちは、

身近なお客様限定の、

ローテクな

ニュースレターから今月も、

繁盛につながる情報発信をしてまいります。

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ちょっとつぶやき 2022年02月15日