小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記 SOMMELIER DIALY

鶏さん・鳥さんのコト 記事一覧

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こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

民俗学の論文を見ていたら、「古来より韓国男性の理想像は鶏である」と書かれていました。

“鶏三賢”なるものが理想なんだとか。

『鶏さんのイイトコロ3つ』とは、

・妻子を養う

・家族を守る

・時を知る

です。

へー。

もう少しくわしく説明すると、

(1) 雄鶏さんは、餌を見つけるとまずメンドリとヒヨコさんにあげる。 自分の食事はその次である。

(2) そして、雄鶏さんは、ヒヨコとめんどりさんを連れているときには、たとえ犬だろうが人だろうが獰猛に立ち向かう。

でもけっして雌鶏さんやヒヨコをその鋭い爪やくちばしで傷つけることは無い。

つまり、勇敢で家族へは優しい。

(3) 最後に、雄鶏さんはとても時間に正確。

朝決まった時間にかならず鳴き、時を告げてくれる。

(※日本でも古事記の時代から「朝告げ鳥」の名で呼ばれていますね。)

時を知る、これはすなわち「時流を読む」という意味でもある。

ようするに、

「家族優先」で「強く優しく」、「時流に乗った判断」

この3つができる。

これが韓国男性の理想、すなわち「雄鶏」

ということですね。

なるほど。

たしかにこの3つ、世の男性にとっては大事な資質ですね。

さて、

まず疑問として、

鶏さんは本当にそうなのか・・・?

私たちはたまご屋なので、お世話になるのはメンドリさんが主体。

雄雌ヒヨコを一緒に飼うことがあまりありません。

なので、

上の3つがそのとおり鶏さんの持つ性質なのかは・・・・・・、

正直良く分からないですねェ^^;

調べてみましたが、あまりこういった研究はなされていなさそう・・。

ただ、「わりと獰猛で時間に正確」なのは確かです。

 

ところで、

この“鶏の三賢”は、ようするに

「男子は強くあれ!」

という意味とも言えます。

韓国は儒教の影響が強いですから、

このような日本で言う“九州男児”的な気質が求められやすいのかも。

そういえば、九州は鶏の飼育が日本一多い地域です。

まさか雄鶏さんに学んだのだったりして・・・・・・!?

なんとなく共通するものを感じて、面白いです^^

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

(関連:『比較民俗研究』1.1990.3“鶏の民俗”)

カテゴリー | ソムリエ日記 , 鶏さん・鳥さんのコト 2016年11月25日

こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

鶏さんは、日本書紀の昔より「朝告げ鳥」と言われておりまして、文字通り朝を象徴する鳥だったりします。

では、「夜」を象徴する鳥っていうとなんだと思います・・・!?

「ふくろう・・かなァ。」

そんな声が多そうですが、

古くから「夜の鳥」を表わすもの・・・・・・、それは妖怪だったんですね。

夜の鳥、一文字で書くと「

「ぬえ」

と読みます。

「古事記」「万葉集」「平家物語」などに登場し、夜にヒョーヒョーと不気味な声で鳴き『これを聞いたものは不吉が訪れる』とされていました。

見た目はというと、

「顔がサル、胴体はタヌキ、手足は虎で尻尾はヘビ」(平家物語)というとんでもないモノで、ものの本によっては胴体がニワトリだったりするようです。

うん、まったく鳥じゃありませんね(笑)

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現在は、この“ヒョーヒョーという声”という記述は『トラツグミが夜鳴く声』というのが定説のようです。

youtubeにあったトラツグミの声はこんなカンジです↓

なるほどー、口笛吹いてるみたいな音色ですねー。

夜に聞こえてきたらちょっと気味悪ィかもしれません。

平安時代には鵺(ぬえ)の鳴き声(トラツグミの鳴き声)が聞こえると、「凶鳥の声だ!」として祈祷を行い難事を避けようとしたそうです。

そもそもは

夜に鳴く変な鳥がいる(現トラツグミ) →鵺(ぬえ)と呼ぼう

→鵺(ぬえ)そっくりの声で鳴く怪物がいるらしい →じゃあそっちを鵺(ぬえ)と呼ぼう

という流れでヌエさんが怪物化しちゃったんですね。

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ニワトリさんは、朝を告げ天照大神を天岩戸(あまのいわと)から出す役を担った事から、『神に近い鳥』とされています。

たとえば、神社の鳥居は、神に仕えるニワトリさんの止まり木です。

朝鳴く鳥は、神の鳥

夜鳴く鳥は、凶兆を呼ぶ鳥

うーん、

ちょっとした時間の違いでこの扱いの差・・・・・・

理不尽ですねェ・・・・・・^^;

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , 鶏さん・鳥さんのコト 2016年04月12日

こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

以前も書きましたが、3月3日ひな祭りの日は、平安時代から宮中で続く「闘鶏占いの日」なんですね。

源氏と平家の運命を分けた「闘鶏占い」 – たまごのソムリエ面白コラム

「鶏合(とりあわせ)」と言って、闘鶏によって五穀豊穣をお祈りして今年を占う神事の日であります。

もともと神道とニワトリさんは関係が深く、鳥居はそもそも「神に仕えるニワトリの止まり木」と言われています。

また、和歌山県の「闘鶏神社」、山形県の「荷渡(にわたり)神社」のように、そのものズバリ、ニワトリさんを祀った神社も全国にあるんですね。 神事にたまごを使う埼玉県の鷲宮神社のようなところもあります。

「ひな祭りは運気をリセットしてUPさせる日」だという専門家の方もいらっしゃいまして、そのためにも五行説でいう「金運と相性の良い十二支」である酉と丑、すなわち鶏肉や牛肉を食べると良い日なんだとか!?

今年を占うニワトリさんの日、ということをチョット思い出していただいて、ひな祭りの日には、ぜひ鶏肉料理をめしあがってみてはいかがでしょうか!?

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , 鶏さん・鳥さんのコト 2016年03月1日

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こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

当社がお届けする「たまご」が生まれている農場では、秋になりピカピカの若鶏さんがデビュー中です。

彼女たちはヒヨコとして生まれた後に4か月ほどで大人になって、たまごを産みはじめてくれるんですね。

生まれるのは、育雛場(いくすうじょう)という、プロのヒヨコを孵し屋さんのところ。 育雛場さんでは「ふらん器」と言う専用の機器を用いて卵を温めます。


◆人肌で卵は孵せるか・・・!?◆
さて、漫画「パタリロ」では、主人公パタリロが卵を自分で抱きかかえ、温めてヒナを孵すというシーンがあります。 また、鶏ではありませんが、「ドラえもん」では恐竜の卵をのび太が温めて孵すシーンがあります。(『のび太と恐竜』より)

寒い日が続いております。

布団でぬくぬくと寝つづけるのはとっても気持ちいいのですが、もし! 21日間、“人肌”で卵を温め続けたら、はたしてヒヨコは生まれてくるのでしょうか・・・・・・?

結論から言うと、“体温差”の関係でこれはムリなんです。ニワトリさんの平均体温は42℃前後。 対して人間は約37℃です。 実はニワトリさんの体温は、人間よりもずっと高いんですね。 当然ですが、その高い体温で卵が育つようになっています。

すなわち、37℃前後の“ヒト体温”では、ヒヨコさんは生まれてこないんです。 うーん、残念だ!(なにが?)

ちなみにワニなどの爬虫類は孵化温度が30-32℃前後と人間の体温より低いので、うまく調節すれば、のび太の育てた“恐竜の卵”のように人肌で孵ることは十分ありえるわけです。

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パタリロは間違いで、のび太は正しい考証だった…。と言えるでしょうか^^;

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , 鶏さん・鳥さんのコト 2015年11月13日

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こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

スコットランドのあるお店のトイレ標識です。女♀と男♂なのですが、ニワトリさんで表現とは面白いですねー。

オスとメスのニワトリさんの見分け方は、尾羽やトサカの違いが分かりやすいです。

オスの方がトサカが立派で尾羽も長めです。

体もメスはちょっと小さ目なんですね。

上の写真で言うと、右がオスです。

尾羽が立派ですが、この部分だけは水を弾きませんので、今日のような雨にうたれると、ションボリトホホな尻尾になっちゃうんですね。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , 鶏さん・鳥さんのコト 2015年08月22日

たまごのソムリエ・こばやしです。毎日あついですね!

地獄から来た鶏」と異名を持つ生き物がいます。

いや、正確にはいました。

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それは、昨年発見された新種の恐竜で、

正式名は「アンズー・ワイリエイ(Anzu wyliei)」と言います。

体長3.5メートル、頭に雌鶏のようなトサカがついていて鋭い爪と細い足をもっていたようです。

ダチョウに似た足で、かなり速く走ることができたのでは、と考えられています。 そして肉食

ニワトリみたいで、

メッチャ足が速い肉食恐竜。

うーん、こんなのに襲われたらひとたまりもないですね。足がめっちゃ速いのって、ティラノサウルスとはまた違った恐怖があります。

あさってからいよいよジュラシックパークシリーズの最新作「ジュラシックワールド」が公開となります。 私も楽しみなのですが、もし「地獄から来た鶏」アンズーさんも出ているならば、すっごくワクワクするのですが・・・・・・観に行ったときにチェックしなくては!

ちなみに恐竜のDNAは「鶏」と最も近いとも言われており、「ティラノサウルスの子孫はニワトリだ!」なんてよく言われます。 ニワトリDNAからさかのぼってティラノサウルスを現代に復活させる!なんてハナシもあるくらい。 上記の“鶏”異名もあながちヘンではないのかも!?

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , 鶏さん・鳥さんのコト 2015年08月5日