小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記 SOMMELIER DIALY

ちょっとつぶやき 記事一覧

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

 

北京オリンピックのフィギュアスケート

羽生結弦選手の4回転アクセル、

残念ながら失敗でしたね。

現在8位。

インタビューでは

「今考えるとあと1センチずらしておけば、

ということも考えてしまう。」

とのことで、1㎝で天国と地獄

ホント厳しい世界だと感じます。

 

そもそもなぜ僕たちは

「難しいこと」に

あこがれるんでしょうね。

 

料理も「難しさ」と「あこがれ」に

大きな関係があります。

 

少し前に、海外のSNSで

「いとこが彼氏に『鍋で卵を4つ茹でて。』と頼んだら…」

という写真がバズってました。

 

 

ゆ、ゆでたまご・・・!?

うーん、先に割っちゃったら

ちょっと・・ムリですね~。

 

でも、冗談じゃなくって、

たまご料理って

知らない人からすると難易度高くって

 

人によっては茹でたまごだって

未知の難しさなんです。

 

イギリス大手スーパーチェーンの調査では、

『英国に住む10代若者の8割は卵の茹で方を知らない』

というデータがあります。

 

また、

米国では

日本の『家庭科』にあたる授業(FCS)を

受ける学生はたったの4%だそうで、

前述のゆでたまご未遂(?)事件も、

「米国教育省の予算削減の結果だ。」なんて

厳しいコメントも出てるくらいです。

 

話はそれますが、

目玉焼きって英語で

「フライドエッグ」って言うんですよね。

直訳すると『たまご焼き』

以前アメリカに住んでいたとき、

『日本の玉子焼き』を説明するのに

ちょっと苦労したことがありました。

 

知らない人に、

『卵を混ぜて味つけして、

重層的に焼きながら巻いて

ケーキのように固めた料理』

を想像してもらうのって

難しかったんですね。

 

同じように、

たとえゆでたまごでも、

「あまり作ったことのない」料理は、

指示されてもその調理過程を想像できず

「どうやるんだっけ???」と

トンチンカンなことを

やっちゃうんですね~…。


たまご料理って実は

「調理スキルがないとできない」食材です。

 

たまごをおいしく食べるには

なにがしかのちょっとした

調理技術がいります。

オムレツしかり、

玉子焼きも親子丼も…

 

ですので、

たまご料理は、プロの技術

より難しそうにみえるほど

「食べたい!」のニーズが高いんです。

 

ぜひ、定番のたまごメニューを

ちょっと見せ方に工夫をして

『難しそう』で『魅かれる』たまご料理、

イコール繁盛メニューにしてみませんか。

 

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ちょっとつぶやき 2022年02月9日

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

 

「こんなんじゃぁ、業界が衰退しちゃうよなぁ。」

と、香川県のある農場主さんが

こぼされていました。

 

昨年全国52か所で猛威をふるった鳥インフルエンザ

 

四国でも

昨年たくさんの発生があったため、

行政が農場に対して

「厳しい縛り」を設け始めているんです。

 

たとえば香川県で

新たに養鶏を始める際は、

あらかじめ殺処分の際に埋める用地を

確保してからスタートすること。

 

となりまして、

これから農場を持って養鶏を始めたいと思う人は、

鶏を飼う場所とはべつに

広大な敷地を持たなくてはいけないことになります。

 

でもそれって・・・

かなりハードル高いですよね?

というか、もともとの超土地持ち

じゃないかぎりムリです。

 

「新規参入の無い業界は、衰退産業となる。」

これは経営学者のマイケル・ポーターさんも言っています。

 

個人的には、

いろんな業界を体験した方が

たまごの業界に入ってきてくださると

とても面白くなると思っています。

 

海外では、

採卵養鶏農場の新規創業を

みんなでサポートしている

そんな地域があります。

 

カナダのブリティッシュコロンビア州に、

BC EGGという団体があります。

「養鶏家を支援する」ことが目的で、

「養鶏農場の創業支援」を積極的に行っています。

“新規生産者プログラム”

なるものを立ち上げていまして、

 

なんと、

どのあたりでやったらいいか(候補地)と

どれくらい生産するとよいか(生産枠)と

ノウハウ(飼育・品質・販売)を

どんどん提案する内容なんですね。

 

「〇〇という場所で、採卵養鶏をしませんか?規模3000羽。」

みたいな投げかけです。

そして、希望者の適正なんかをチェックして、

全面支援するんです。

 

たとえば、

ノウハウ無かった夫婦が

このプログラムに応募し、

最初は350羽からスタート、

3年後をめどに3000羽を飼育して

たまごを販売する

 

みたいなカンジです。

面白いのが、

飼育状況や鶏卵品質など

各農場の項目ごとに点数化して

一般の人が見られるようになっているんです。

 

すごいですね~。

「ちょっとニワトリ飼ってみようかな…!?」

なんて思う人も出てきますよね。きっと。

 

四国ではどんどん人口が減っています。

 

ただ・・・、

それだけに畜産を始められるエリアは

どんどん増えているとも言えます。

今ですらこの広いエリアに

全人口の3%ちょっとしか住んでいないですし。

 

僕たちも、

カナダの例のように、

新たな人が始めやすい

環境のあとおしを

進めるべきです。

 

また、その前に

どんな業界なのか、

魅力ある部分を知ってもらう

必要がありますね。

 

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ちょっとつぶやき 2022年02月6日

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

 

最近は無くなりましたが、

以前は、スタッフから

 

「料理のプロの方にボク達が

『こっちのたまごの方がイイですよ。』

なんて言って大丈夫なんでしょうか?」

って意見がよく出ました。

 

たしかに・・・と、

僕もそう思っていました。

以前は。

 

だって、相手の方がずっと料理に詳しいんですから。

「えらそうに言うな!」

なんて怒鳴られるのではないか…?

 

そもそも、ただの「たまご屋」が

何を言う事があるだろうか!?

・・・なんて考えていたんです。

 

◆「たまごのプロ」は何をする?

ですが、途中で気づいたんですね。2つ。

➀相手のプラスになることは絶対伝えるべき

②僕たちしか「考えられないこと」が多くある

です。

 

おそるおそる情報発信を、

「相場上がるから、早めのご注文が得ですよ。」

「こう保存した方がメニュー的に美味しいですよ。」

なんてお伝えしてみると、

 

「知っとるわい!」

なんて怒られる事は、ほぼ皆無でした。

 

たとえご存知の事でも

「お、そうだな。」

と喜んでくださいました。

 

結局のところ、僕たちは、

お客様が繁盛したりハッピーになることでしか

一円も売り上げは上がりません。

毎日毎週ずっっと買っていただく、

そんな食材の商売は特にそうだと思っています。

 

そして②の「僕たちしか考えられない事がある」ですが、

僕たちしか「知らないことが」じゃないんです。

「考えること」です。

 

そのモノが豊かにある

そんな状態じゃないと

発想がうかばない、

ということがたくさんあるんですね。

 

たとえば、

ゆでたまごを一時間かけてゆっくりゆでると

どんな風味になるのか?

 

温度を変えてやってみると、

食感はどうなるのか?

 

そんな考えは、

たくさん卵があって、

ずっと卵のことを考えていて

そんな中フト思い立って

百通り試してみることができる

 

「あんまり意味無かったな。」

…と、徒労になっても

そのコストを許容できる(もちろん食べはしますが)

そんな環境が、すごく重要なんです。

 

そういう意味で、

料理のプロが考えないことを

たまごのプロとして考えられて、

実行できる。

 

そこで、お役立ちができるだろう

・・・という考えです。

 

材木がたくさん手元に無いと

木の組み方を100通り試してみよう

なんて思いつかないでしょうし、

 

たとえばそこで、

ログハウス専門建築のプロが

必要だったりするんでしょう。

きっと。

 

精進してまいります。

 

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ちょっとつぶやき 2022年02月5日

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

本日は2022年2月2日ですね!

英語式表記だと(2/2/22)、

2ばっかりです。

なんとなくうれしいカンジがしますね。

 

じつは同じく2ばかりの

2022年2月22日の方が

海外では話題になっていまして、

なぜかと言うと

その日が火曜日だから。

 

火曜日は英語で「トゥースデイ・Tuesday」

これを発音すると

「2の日(2’s day・トゥーズデイ)」

と聞こえることから、

 

2022年2月2日(2の日)

と言っていることになる…!

 

(2/22/22)・2’s day

まさに最強の「2」ぞろいの日なんです。

 

なかなか面白いですね~。

ちなみにこの偶然、英語圏のサイトでは

何年も前から待ちわびている人達もいて、

「本来の2ぞろいで言うなら西暦2年の2月2日だ。」

「いやいや、その日は木曜日だったから、2022年の方がそろっている!」

なんて議論をしていたようです。

 

そして、海外のイメージでは

「2」っていうと、

そのカタチが似ているので、

アヒルとかガチョウ・ニワトリなど

2=トリなんですよね。

 

何か鶏料理やたまごメニュー

たまご販売でイベントが

できるかもしれません。

 

2022のゼロは卵っぽいですし

チキンオムライスとか。

 

ただちょっと日程的に

ギリギリですね~。

直前まで気づかなかったのは悔やまれます。

 

計算で事前に分かっていた人もいるわけですから、

いろんなところに琴線を貼っておかなきゃなぁ、と思いますね。

 

さて、もうひとつ、直近で縁起の良い数字のそろった日というと

3月3日があります。

この日はニワトリに縁のある日でして、

宮中では千年以上前から闘鶏で吉兆を占う日。

 

それと繋がっているわけではありませんが、

3月3日ひな祭りは、風水では

運気を上げる日でして、

特に金運向上には酉(とり)=鶏。

そして『黄色の料理!』が

めちゃくちゃ縁起良いのだとか。

すなわちこの日は

鶏肉+たまごの黄色で

親子丼や唐揚げが

風水で超ラッキーメニューになります!

 

コロナ禍はまだまだな状況ですし

なにかと沈みがちな世相です、

せめてメニューで景気づけを

考えてみても面白いんじゃないでしょうか!

 

ぜひあなたのお店でも、

ご来店のお客様に元気になってもらう、

意味づけをたまご&鶏肉でお試しくださいませ~。

 

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ちょっとつぶやき 2022年02月2日

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

 

ホンダの新型ステップワゴン

アイデア後部ドアの

「わくわくゲート」をやめたんですね~。

 

「めちゃくちゃ便利でユーザーの

満足度はめっちゃ高いけども、

見た目がダサくて新規客が買ってくれない。」

 

…というのが廃止の理由だそうで、

いま使用しているユーザーさんからは

たいへん残念がる声がでているようです。

 

これ、何かって言いますと、

車の後部ドアってあるじゃないですか。

ワゴンであればよく使います。

 

ただ、ガバっと開けると、

冷気や雨が吹き込んできたり、

狭い場所では出し入れしにくい・・・

 

そこで、ドアが折りたたまれて

半分だけ開けることができる。

人の出入りもできる。

 

こんな画期的なドアです。

知人の車で体験しましたが、

ホント便利でした。

ただ・・・・・・

「喜んでくれいるのに売れない」

これって、ホント食べ物の業界では

よく耳にするハナシなんです。

 

「買ったお客様には非常に好評なんですが…。」

とホンダ担当者さんはおっしゃっているようですが

 

これって、

「食べてもらえばわかるんだよね…。」

って言って、その『食べてもらう』までが

めちゃくちゃタイヘンな

食品業界とよく似ている気がします。

 

飲食店・洋菓子店さんも、

車のディーラーも、

こういう場合っていったい

どうしたら良いんでしょうね…?


ひとつには、

『一言で伝えるチカラ』

がいるんじゃないでしょうか。

 

「わくわくゲート」って言われても

見たことない人からすると

なんのこっちゃ、ですよね。

 

飲食店さんでも、たとえば

「こだわりだしまき玉子」

なんて書いてあっても

まったくピンときません。

 

「一言」で自分たちのウリを伝える言葉を

『USP(ユニークセリングプロポジション)』

と言いますが、

「ようするに『〇〇』なんだってさ。」

って言えないものは、

この多忙な情報化時代、

人には伝わりません。

 

僕たちたまご屋でいいますと、

ちょっと大きめのたまごがあります。

 

とくに規格外で老鶏が産んだものは

黄身のハリも弱く

大きすぎて使いにくい

そのくせ

重量があるので意外と高い

 

どこの農場さんも

「売れないたまご」です。

 

他社さんでも

「ビッグたまご」とか「大玉たまご」

なんて名前で売ってたりしますが

聞く限り売れてないようです。

 

僕たちもさいしょは

「規格外で売れないたまご」

というイメージを持ってましたが、

 

白身が多くてハリがやわらかいという特徴は

オムレツや玉子焼きをつくるなら

加熱でふわとろになりやすい

って気づいたんです。

 

なので、そのものズバリ

「加熱でとろふわたまご」

として、ある年齢を超えたら

飼料も選別方法も変える

差別化商品にしたのです。

 

結果、つねに欠品に気をつけなくてはいけないくらい

人気のたまご商品になりました。

ステップワゴンの『わくわくゲート』も、

「ぜったい濡れないゲート」とか

「買い物めっちゃラクちんゲート」とか

「サッと出られて遅刻ナシゲート」

みたいな、

ヒキの強い名前の方が良かった

のかもしれませんね~。

 

ちなみにボクの出すネーミング案は、

「なんか小林製薬みたいですね。」

って言われてボツのほうが多いです。

 

一言でいえてセンスもある、を勉強します。

 

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ちょっとつぶやき 2022年01月26日

今日はあまり、たまごと関係ないハナシを。


こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

 

マクドナルドのポテトが品薄で

MサイズとLサイズが販売休止になってますね。

 

コロナ禍の貿易トラブルのためとのことで、

北米の農家さんと一括契約をして

加工場まで米国にあるから

代替が効かないんですね。

 

そして、

国産ポテトを使っている

フレッシュネスバーガーが

このタイミングで

ポテト増量キャンペーンを仕掛け

話題になっています。

 

なるほど。

差別化としては正しいんでしょう。

でも…ボクはあんまり共感はできませんね。

 

相手が困っている事が

チャンスなのはそのとおり。

 

でも、

なにせ要因が世界的なコロナ禍の問題です。

あ~国産が手に入るからよかった。

ですませて良いのかどうか。

 

それと、

輸入が通常になったら

そのお客はまた

マクドナルドへ行くと思うんですが、

それはイイのか…という事もあります。

 

かつて、

アルゼンチンのバーガーキングは

主力商品「ワッパー」の販売を丸一日

百数十店舗・全店で

『休止』したことがあります。

店頭でも来店客に

「マクドナルドへ行ってください。」

そう伝えていたんですね。

それは、

その日マクドナルドで

「ビッグマックの売上を子供たちの為に寄付する」

というキャンペーンをやっていたから。

 

子供たちの為に

ライバル店のキャンペーン参加を促し

競合する自分たちの商品を

ストップしたんですね。

 

とても好意的に受け止められ

結果としてバーガーキングは

ファンを増やしたとか。

 

戦略的に正しいかどうかと、

共感を得るかどうかって

また別だと思うんですよね。

 

僕たちの仕事でも、

あえて非効率なことをやって

お客様に選んでもらうこともありますし、

 

放し飼い農場や開放式農場なんかも、

味そのものへの好みというよりは、

鶏に対する考え方の「共感」の部分が

大きいような気もします。

 

『隙あらば!』の売上も

大事なんですが

米国の農家さんは

ジャガイモ出荷できず

困っているとも聞きますし、

 

もしそうなら、

今の増量キャンペーンと合わせて

輸入再開したとき逆に

「マクドナルドのポテト食べてあげて!」

みたいな打ち出しもすると、

「フレッシュネスバーガーやるじゃん・・・!」ってなるのかもしれませんね。

 

あなたのお店でも、

ライバル店さんがなにか困ってる時に

売り上げじゃなく

「敵に塩を送ってみる」のも

面白いかもしれません。

 

長い目で見ると

「カッコいい!」と

ファンづくりになるかも。

 

そういいつつ

ぼくはナカナカそれができずに

すぐ売上に飛びつく方なんですが…

 

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ちょっとつぶやき 2022年01月15日