小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記 SOMMELIER DIALY

おいしさ雑学 記事一覧

 

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こんにちは。こばやしです。

本日はバレンタインですね。

「女性が男性にチョコを贈る日」というのが日本の習わしで、私も今朝妻からもらってニコニコしています。

が、世界でみると「女性→男性」となっているのは日本と韓国くらいで、

欧米ではキリスト教に由来する成り立ちもあってか、男でも女でも「恋人へ愛の誓いとともに贈り物をする日」となんですね。 「チョコ」という縛りも無く、花やちょっとしたプレゼントにメッセージを添えて贈るのが主流のようです。

反対に、キリスト教が絡んでいることからイスラム圏サウジアラビアでは国を挙げて禁止となっています。 国営放送にて「バレンタインを祝うものには最高で“死刑”もありうる!」なんてコメントも出すくらい・・・!

チョコあげて死刑になるなんて、ビックリですね。

また、“男女どちらからもOK”というのが主流なので、当然ホワイトデーという風習も日本くらいにしか無いわけです。

ちなみに「夏のバレンタイン」ってなんの日か分かります?

中国では「七夕」の日をそう呼ぶそうです。 なるほど、織姫と彦星、言われてみればこれも「男女の愛」がテーマの日ですもんね。

なんにせよ、愛情や感謝を伝え合う日は、多いに越したことはありません。

なかなか普段の日にあらたまって伝えるのって難しいですもんね・・・(^^;)

(参照)うずら卵とバレンタイン – たまごのソムリエ日記

カテゴリー | ソムリエ日記 , おいしさ雑学 2012年02月14日

 

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こんにちは。 こばやしです。 つい先月、こんな発表がありました。

  甘党の人、感じ良く人助けする傾向=米調査 (ロイター)
[ニューヨーク 21日 ロイター] 米国の科学者による調査で、甘い食べ物を好む人は人当たりが良く、人の手助けをする傾向が強いことが分かった。ただ、甘いものを好むからといって、性格がより外向的または神経質などとは言えないとしている。(http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111024-00000644-reu-int)

————————

ということで、「甘党は良い人」という、面白い研究結果が出ています。
この研究結果で興味深いのは、
    ・甘いものを食べた後の幸福感が影響するわけではない
    ・周囲の人も、「甘党の人」を無意識に「気立てが良い」と認識する傾向がある
と判明したこと。 いったいどういうことなのかというと、

ポイント1 ・・・『甘いものを食べた幸福感は影響しない』
  → 今から甘い物をたくさん食べても、性格は優しくならないということ。 あくまでもともと「甘党」だった人が「人当たりが良い」だけです。 これは残念ですね。

ポイント2 ・・・『周囲の人も、甘党の人を無意識に「気立てが良い」と考える』amatou1.jpg
   → 同じ人物写真を見せ、プロフィールに「好きなもの:チョコレート」の一文が有る無しで印象がどう変わるかを見た結果です。 つまり・・・、俺って甘いもの大好きなんだよねー。」と周囲に伝えるだけで「良い人」そうに見える ということになります。 こりゃスゴイ!

 

◆なぜそう感じる・・? こばやしの仮説
本質的に「甘い」とは、脳が“ほしい!”というメッセージを出しているということ。 言い換えると「これは体にとって吸収しやすいエネルギーです。」という信号なんですね。 ごはんのような炭水化物だって分解すると糖になりますが、より分子の小さい砂糖の方が“甘く”感じるのは、脳がより「快」だと認識しているということです。 
対して「苦味」や「酸味」は、元々は「危険信号」の味覚と言われています。 酸味は「腐っている」ことを脳に伝えるため、苦味は「毒」であることを伝えるため・・・。 だからたとえば子供がピーマンや酢の物を苦手なのは当然なんですね。 じゃあなぜ大人が酸味や苦みを好きになるのかというと、これは「食経験」によって「本能」を上書きしてしまうから。 「危険 → これは毒じゃない → こういう味もアリだよな♪」と自分の本能をすこしずつ書き変えていくんですね。

ならば、「甘党の人」とは、より本能に従って体に良いものを求める「感性」を重視する人、苦味酸味を好む人は、より自分の「経験」を重視する「理性」の人・・・なのかもしれません。 そのあたりが「人助け」の差となって現れるのではないでしょうか。 そして周囲の人も、食べ物の好みから、本能的にその人柄を察知する。 ・・・のかもしれません。

なにはともあれ、もうすぐクリスマス。 独身の方、ご予定無い方、まだ間に合います。 少しでも良く自分を見せるなら、「甘党アピール」ですよ!(^^)

Sweet taste preferences and experiences predict prosocial inferences, personalities, and behaviors. – APA PsycNET(8月29日)

カテゴリー | ソムリエ日記 , おいしさ雑学 2011年12月9日

yasai.jpgこんにちは。こばやしです。

これだけ暑くなると、ヒンヤリ冷たいサラダ中心の軽食で済ませたくなりますね。

さてこの「生野菜」。 

日本で食べるようになったのは、なんと明治以降から。

意外に最近なんですね。

文明開化の時代。 諸外国との交流がはじまりました。

幕末から明治にかけて、いろーんな野菜が外国から入ってきたわけです。

が、ことごとく日本人の口に合いませんでした。

そして、日本の食文化から敗退してしまったのです。

そんな中、

唯一定着した生食用の洋野菜」があります。

 

何だと思いますか・・・?

 

それはキャベツkyabetu3.jpgなるほど、トンカツ屋さんもそうですが、一番日本文化に馴染んでいる生食の洋野菜といえば、確かにそうかもしれません。

キャベツはビタミンCと食物繊維を豊富に含み、ビタミンC以外の栄養素をたっぷり含むたまごとの相性はピッタリです。

そんなキャベツとゆで玉子の美味しいレシピを一つ、ご紹介。↓

キャベツ・ゆで卵・ハムのサラダ [クックパッド]  

ウチでも時々作りますが、キャベツとゆでたまごの相性は抜群です。お試しあれ。(^^)

※今はまた食文化も多様化してきています。 21世紀の“生野菜甲子園”は、はたして何が勝ち残るでしょうか・・!?

(関連)レタスの花言葉 – たまごのソムリエ日記

カテゴリー | ソムリエ日記 , おいしさ雑学 2011年07月29日

katsudon.jpgこんにちは。こばやしです。

梅雨が続くなか暑さが増してきましたが、みなさまいかがお過ごしでしょうか?

「なんか、景気良くパーッとしたいよね。」

これは、いつも買いに来てくださるお客様、Yさんの口ぐせ。

この言葉が、全国定食屋さんにおけるカツ丼の付け合わせ、タクアンの「枚数」を決めているといったら、皆さんどう思われますでしょうか?

 

◆ゲンかつぎだらけ、江戸の料理
老舗のお店で親子丼、カツ丼を頼むと、二切れのタクアンが付いてきます。

かならず、ふた切れ。

なぜでしょう?

天丼を頼んでも、同じです。

実はコレ、江戸の昔から続く縁起かつぎ、集客のおまじないなんです。

一切れ・・・四切れ の枚数のうち、「2」を除く他の数は、

  「一切れ」→人斬り
  「三切れ」→身斬り
  「四切れ」→死

となり、縁起が悪いわけですね。 

江戸時代の人々は、この「語感」による縁起をことのほか大事にしており、

例えばスルメなんかも、「する」という言葉がモノを失うという意味(摩る)につながるため、反対の「当たる」という言葉をあてて「あたりめ」と呼んでいました。

もう一つ、「うなぎ」もそうです。 うなぎは腹からさばく方が調理しやすいそうですが、unagi_kabayaki.jpg
武士の町江戸では「腹割き」は切腹につながります。 「縁起良くない。」ということで、『背中の方から割く』手法で蒲焼きが作られ、現在に至ります。(※商人の町「上方」では腹からです。面白いですね。)

そういえば、タクアンの語源は「たくわえ」だとの説があります。

黄色(黄金色)のタクアン(貯え)を付けるってのも、もしかしたら縁起かつぎなのかもしれませんね。(^^)

(関連)オシャカになった?江戸のダジャレ文化と商売 – たまごのソムリエ 日記

カテゴリー | ソムリエ日記 , おいしさ雑学 2011年06月24日

こんにちは。こばやしです。

本日は、百科事典ができた日なんだそうです。

刊行は1931年。 80年ちかくも前です。

ところで、たまご料理にも百科事典というべきものがあるのをご存知でしょうか。

「卵百珍」(たまごひゃくちん)といいます。

発刊は江戸時代。1785年年ですから、こちらは225年も前・・!

百種のたまご料理が網羅されたレシピ本で、今でも作られている錦糸玉子や玉子豆腐のほか、かなりレアな料理もたくさん掲載されています。

この「卵百珍」じたいは、実はもっとたくさんの料理を網羅した「万宝料理秘密箱」という本の一部です。

他にも、「豆腐百珍」なんて、面白レシピ集も発刊されています。

今なら世界中のレシピを網羅して、「卵百万珍」くらいになるかもしれませんね!?

実際の掲載されていた103の項目など、詳しくは→ たまご博物館-「卵百珍」 

カテゴリー | ソムリエ日記 , おいしさ雑学 2010年11月25日

こんにちは!こばやしです。

本日は勤労感謝の日。

読んで字のごとく、「勤労を尊び生産を祝い、国民たがいに感謝する日」です。

でも、そのルーツは日本古来から続く「収穫に感謝する日」、ということをご存知でしょうか?

なんと始まったのは飛鳥時代!

すごいですねー。

もともとは新嘗祭(にいなめさい)と言い、五穀の収穫を祝う風習でした。

農耕民族にとって、その年々の収穫は、命にかかわる大切な宝物なんですね。

その大地の恵みに感謝する大事な行事として長く続けられてきました。

「勤労」を感謝する日となったのは、戦後すぐ。GHQによって天皇行事から切り離されたのだそうです。

昔々は、この日が新米の解禁日(?)だったのだとか。

ワインのボジョレーヌーボーみたいですね。

本日は、

一生懸命働いてくれるお父さん、そしてお母さんに感謝しつつ、

大地が一生懸命育ててくれたアツアツの新米ごはんを食べながら

自然にも感謝をしてみませんか?

手と手を合わせて、

いただきます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , おいしさ雑学 2010年11月23日