小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記 SOMMELIER DIALY

たまご・鶏のことわざ 記事一覧

こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

たまご・鶏のことわざ第64弾、今回はイギリスの慣用句。

<闘鶏のニワトリのように暮らす>

(To live like fighting cocks)

『めっちゃ気力体力ともに充実した暮らし』のことです。

闘鶏のニワトリって、

気力と持久力を増すために、たっぷりの栄養と運動で超健康的に養われているんです。

なかなか良いたとえですね~。

闘鶏のように暮らす!そうありたいものです。

コロナ禍で外出が減り、

むしろ『フォアグラ鴨のように暮らしてるよ……』なんて人も多いのでは!?

ちなみに闘鶏向けのニワトリ、

日本でも軍鶏(しゃも)がいますが、

でっかいだけじゃなく、

背筋もスラっと伸びていて目つきも鋭い、ホントカッコいいです。

ちょっと壁にでも写真を貼って、目指す姿にしなくちゃいかんですね~。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

(関連:エッ!?闘鶏で独立を決めた国があるってホント? | たまごのソムリエ面白コラム

(参照:英米文学鳥類考)

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご・鶏のことわざ 2020年10月6日

こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

たまごの故事ことわざ・第63弾、今回は中国から。

<二卵弃干城>(二卵を以て干城の将を捨つ)

「卵2個で将軍を捨てちゃう」→「小さな欠点にこだわって大事なものを逃がす」という意味です。


昔々、中国の春秋戦国時代のお話です。

衛という国に、孔子の孫・子思(しし)さんという方が住んでいました。

ある時、ししサンが王様に「苟変(こうへん)という者がおりまして、大変優秀です。ぜひ干城(将軍)に採り立てるべきです。」と提案したんですね。

ところがそれを聞いた王様、

「ふ~む…!?そのコウヘンとやらは、税の徴収の際に卵2個ずつをちょろまかしていたと聞いたぞ。そんなヤツを重要な職につけるなんてダメじゃろう。」

との返答。過去にセコい着服をしていた人物のようです。うーん、

すると子思さんは、

「何をおっしゃるんですか。立派な大木だって、小さく朽ちてる所は何か所かあります。でも優れた大工ならそんな所があったってちゃんと大木を活かしますよ。たった2個の卵で、大将軍を捨てるおつもりですか?」

と返したそうです。

つまり、欠点に目をつぶって長所をちゃんと見ましょうよ、というお話ですね。


『欠けたドーナツ理論』と申しまして、

まん丸なドーナツの一部が欠けていると、残りのほとんどは欠けてないのに、とにかく欠けた部分ばかりに目が行ってしまうんです。

人間も、ステキで立派な長所がたくさんあるのに、とかく欠点ばかりに目がいきがちなんですね。

皆さんもそんな経験ありませんでしょうか?

つい欠点が気になる、そういう一面がある以上、

意識して「良い面」を見るように訓練していかないといけませんよね。

二卵を以て干城の将を捨つ』は、人間は誰でも長所半分・短所半分である、短所は無くならないんだから長所を見て伸ばしていきましょう。そんなことを教えてくれる故事成語です。

 

〇たまご2個はちっちゃなこと……!?

このお話の時代はだいたい2500年くらい前なのですが、その頃に卵が世に普及していて卵2個が「小さな横領」として出てきているという事に、卵屋としては注目したいです。

中国から鶏が日本に伝わってきたのもだいたい2500年前のその頃で、またローマでも卵を沢山産むように鶏が品種改良され始めたのが同じ時期なんです。世界的に鶏卵が広がりつつあった時期なんですね。

貴重品から「割と身近な食材」へ、そんな過渡期のエピソードとしてのこの故事成語「二卵弃干城」、なかなか興味深いです。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご・鶏のことわざ 2020年08月12日

こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

たまごのことわざ第62弾、今回は中国のことわざ。

<探卵之患(たんらんのうれい)>

お母さん鳥が巣から離れている時に、卵を心配する気持ちのことですね。

転じて、大切な場所を襲われることへの恐れのことを指します。

「探卵之患があるので、当面は一人で店を回そうと思います。」

のような使い方ですね。

――――――――――――

昔々、中国の「北斉」という国のお話です。

王様に対してある客が、

「強い鷲であっても巣を離れてしまったら卵を取られてしまう危険が生じます。王様が王宮を離れても良いのですか?」

と諫めたことがあった……という記録。それがこのことわざになっているのですね。

この王様、孝昭帝さんは減税して経済を立て直し軍事でも成果を発揮したやり手の王様でしたが、身内や政敵を謀殺したり結構物騒な人生を送っています。

そんな生き方に対して、

「王は王宮にいて後継の天子を育て支えて行くべきですよ。」という、心やすらかな生活をしてはどうかというアドバイスですね。

孝昭帝さんはまだ幼い先帝から立場を奪い更に殺して王様(帝)になったのですが、今度は自分が息子達に殺される事を恐れ、別の親族に皇位を譲っています。

上記のことわざのように、巣の卵を愛し心配するくらいの気持ちがあれば、また違った穏やかな人生となったのかもしれません。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

(出典 :『北史』「北斉孝昭紀」)

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご・鶏のことわざ 2020年07月16日

こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

たまご・鶏のことわざ第61弾、今回はオランダの古いことわざ。

<最初の卵を産むには、最初の卵から始めないといけない>

(To lay down the first egg, you have to start with the first egg)

道理や順序を違えてはいけない

そういう意味ですね。

日本で言うと「千里の道も一歩から」でしょうか。

基礎ができていないのに

ついつい

『もっとラクで早い手段があるんじゃなかろうか。』

そう考えてしまうこともありますが、

やっぱり一手、一手順番に、ですよね~。

卵はお母さんニワトリの「卵管」という場所で2週間ほどかかって卵になります。

ほぼ毎日一個ずつ生まれますから、

でき始めの卵から→生まれる寸前の卵まで、

順々に『2週間分のたまご』がお腹に詰まっています。

最初に黄身

その次に白身

最期に卵のカラができます。

今日生まれたたまごは、

黄身ならば「2週間前」に

親鶏さんが健康で良い環境だったかどうかが影響し、

卵のカラが丈夫かどうかは

「昨日」の環境が影響します。

できる順番、このルールには例外は無いのです。

そういう意味では、

上記のことわざは人生訓として良い例えだな~と感じますね。

ちなみに、

このことわざを元にした巨大アートがあります。

オランダ人アーティストのハンク・ホフストラさんという方が、地元の街に作った物。

10年ほど前の短期間だけでしたが、かなりの反響があったとか。

ぜひ直接見てみたかった!

子供達にもことわざメッセージが伝わりやすいかもしれないですね~。

僕たちにとっては、

まず今日のお客様ひとりひとりに満足してもらうこと、

それを忘れてはいけないよ。

そういう基本に、立ち返りなさいよ、というメッセージです。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

(関連:町に巨大目玉焼き出現!【オランダ】世界のたまごアート-たまごのソムリエ面白コラム

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご・鶏のことわざ 2020年06月12日

こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

たまご鶏のことわざ第60弾、今回は中国から。

<月に一鶏を盗み以て来年を待つ>

毎日鶏を盗み続けている男がいました。

知人がそれを見咎め注意したところ、

「わかった。じゃあ毎日じゃなくて『月に一羽だけ』盗むことにして、来年になったらスッパリ辞めるよ。」

と返答されてしまった…。

孟子さんと言う方のお話です。

この事から転じて、

「悪事ってのは、なかなかやめられないものだ」

「少しずつ止めよう、なんてただの詭弁だ」

という表現として用いられます。

まぁそうですよね。

悪事じゃなくっても、

たとえば禁煙やダイエット

「来年から!」なんて言葉が、どれだけ信用性が無いかなんて、みんな知っていますよね(笑)

そういえば今年はピエール瀧さん、沢尻エリカさん、田代まさしさん再逮捕など芸能人の麻薬所持逮捕が相次ぎました。

心理医のゆうきゆうさんはその著書で、

「やめられないこと」から脱却するには、とにかくそこからスッパリと『距離を置くこと』だけが唯一の解決方法だ。と述べています。

回数を減らす、という中途半端な対策は、本人も苦しいだけ、依存から抜け出すことはできないんだそうです。

今月は師走ですが、タバコに、スマホゲーム、お酒中々…やめられないあなた様・・・「来年から」なんて考えずに『今!』の決断をする勇気をもってみてはいかがでしょうか!?

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご・鶏のことわざ 2019年12月12日

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こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

たまごのことわざシリーズ第59弾です。今回はデンマークから。

<賢い鶏でさえ、時々イラクサの中で卵を産んでしまう> Even clever hens sometimes lay their eggs among nettles.

日本で言うならば、「河童の川流れ」「猿も木から落ちる」でしょうか。

イラクサとは、葉や茎にチクチクする毛みたいな棘がいっぱいついている植物。

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なるほど、こんなところで卵を産んじゃったら、後が大変です。

 

◆ニワトリさんは賢いんです。
このことわざのちょっと興味深いのは、

「ニワトリさんが賢い」の代表なこと。

ニワトリさんは、日本でこそ

「三歩あるいたら忘れる」

なんて言われて

バカの代名詞あつかいですが、実は賢いんですね。

数もカラスと同じで「5」まで数えられますし、

何よりこのことわざで言われているように

自分で「判断」して、

かならず「安全なところ」に落ち着いてから卵を産みます。

私達のお届けするたまご、放し飼い農場では、

広い農場でどうやって毎日の卵を集めるのかというと、

「安全な巣箱」を作ってやるんですね。

そうすると、

ニワトリさんが「ここは安全だな。」と判断すると、

毎朝そこで必ず卵を産むのです。

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そして、飼育する人の顔だって、覚えてくれます。

いつもエサやりをしている人を覚えて、寄ってくるんですね。

 

◆賢いお前なのに…という伝え方
もう一つ。

「賢いのに…」という伝え方に、人と接する秘訣があります。

知人のK社長さんがおっしゃっていたのですが、

部下を叱る時には

「お前らしくないな。」

と伝えることが大事なんだそうです。

なるほど、叱る中にも、相手を尊重する気持ちが込められていますね。

認め合う関係だからこそ、厳しい言葉も伝わるわけです。

あなたの息子さん、部下が「イラクサにたまごを産むような」失敗をしたときに、「バカだな」、なんて言っちゃダメですよ!?

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご・鶏のことわざ 2017年12月19日