誰かを助ける卵
たまごのソムリエ・こばやしです。
米国で興味深い卵ブランドが
立ち上がったというニュースが。

その名も
「Two Birds」。
『「Two Birds」、飢餓救済モデルを採用した卵ブランドを立ち上げ』
“Two Birds Launches Egg Brand With Hunger-Relief Model – MyChesCo”
放し飼いのこだわり卵なのですが、
面白いのは「味」以外の部分。
この卵、
買うと売上の一部が、
食事に困っている子どもたちの
支援に使われるというコンセプトです。
米国大手スーパーマーケットチェーン
「ウェグマンズ」が販売し、
提携しているのは
「Blessings in a Backpack」という
全米規模の非営利団体。
特に支援しているのが、
「週末に十分な食事を
とれない子どもたち」
なんですね。

平日は学校給食がある。
でも土日になると、
家で十分に食べられない。
そんな子どもたちへ
週末の食料を届ける活動をしているんですね。
卵パックの真ん中にも、
「HELP FEED KIDS」
(子供たちを飢えから助けよう)
と大きく書かれています。

つまりこの商品、
「おいしい卵ですよ!」だけじゃなく、
「この卵を買うことで
誰かを助けられますよ。」
という価値を売っているんです。
◆「味じゃない価値」を売る
これ、商売としても
面白い考え方だと思います。
卵は比較的身近で、
日常的に買う食品です。

だから、
「どうせ卵を買うなら、
今日はこっちにしよう。」
という小さな選択を通じて、
社会貢献に参加しやすい。
じつは英国でも
「Eggs for Soldiers」という卵が販売され、
売上の一部が負傷した軍人などを
支援する慈善団体へ寄付される
取り組みがありました。

ちなみに英国には
半熟卵に細長いトーストを浸す
「Egg and Soldiers」という食べ方があり、
その言葉にも掛けたダジャレネーミングです。

◆お店でも「誰かを助ける一皿」を
この考え方って
飲食店さんや洋菓子店、
パン屋さんでも応用できそうです。

たとえば、
「このプリン1個につき○円を寄付します。」
「この卵サンドを食べると、
地域の子ども食堂を応援できます。」
なんてメニューがあっても面白いですよね。
しかも地域店だと、
ニッチな応援ができる楽しさもあります。
「このオムライスで町内の防犯支援」
みたいなピンポイント応援だって可能です。

お客様にとって料理の価値は、
「おいしい」「安い」
だけじゃないです。
食べることで、ちょっと良いことができる。
それだって立派な
「選ぶ理由」になります。
あと卵って、
生命が生まれるイメージがあり、
朝食や家庭料理など
「人を元気にする食べ物」という
印象も強い食材です。

だからこそ、
誰かを応援するメニューとも
相性が良いんじゃないでしょうか。

「一石二鳥」という言葉がありますが、
Two Birdsの卵なら、
自分がおいしく食べて、
誰かのお腹も満たす。
まさに卵で「一石二鳥」。
いや卵屋としては、
『一卵二鳥』と呼びたいところです。

僕たちも、
子ども食堂さんを通じて
協力をしていますが、もっといろんな手を考えてみます。
ここまでお読みくださって
ありがとうございます。


