小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記 SOMMELIER DIALY

ソムリエ日記 記事一覧

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

 

数年ぶりに横浜へ参っておりました。

仕事の合間でしたが

少し前から話題になっていた料理など

チェックして回っておりました!

 

取引先の方に聞いて知ったのですが

横浜市の人口って

僕が住む「四国」とおなじなんです。

 

横浜市の人口が373万人で、

四国に住む人が4県で369万人。

 

四国と横浜市がほぼ同じ人口

しかもちょっと負けているという。

うーん。

 

よく考えると

すごいことですよね~。

横浜がすごいですし、

 

なにより

四国の過疎っぷりがスゴイ。

ホント深刻です。

なにせ、この広い土地に

全人口の3%しか

住んでいないわけですから・・。

 

ちなみに全国平均よりも

25年も早く人口減少ピークが来てるそうです。(国土交通省)

いま参議院選挙の真っただ中ですが、

これから30年どーするのか

こういったビジョンも問われているんだと感じます。

 

◆「過疎」が武器になる!

ただし、

人がいない田舎、ということは

畜産にとっては追い風になります。

鶏舎などでも、外気を取り入れる

環境を活かす昔ながらの農場では、

 

居住エリアの近隣が多い

都市近郊の場合だと

広いスペースが取れなかったり

動物の声などが

ネックになることがあります。

 

また、ニワトリに限るなら

鳥インフルエンザの関係で近年

たとえば放し飼いなどは

民家のそばでは難しくなっています。

 

でも・・・

民家の無い場所がどんどん増えるのであれば、

それは一つの強みになる

そう考えます。

いま、世界的には

鶏に負荷の少ない自然を活かす

飼育方式にシフトしつつあります。

 

四国であれば、

世界標準のたまごを出荷することが、

他エリアよりもはるかに容易と言えるんです。

 

 

◆イメージが追い風に!?

また、もう一つのイメージとして

「四国のド田舎感」があります。

 

特に関東以北の方にとって

「四国はナゾの地」で

「ジャングルの中」で

「超ウルトラド田舎」だ

・・・と思っている人が多い。

 

そういわれたことがあります。

たしかに、そう思われても

しょうがないかもですね~。

 

発信が少ないのもありますが、

逆に災害などマイナス情報も

少ないのが四国の特徴です。

 

どちらかというと

水産や畜産では

良いイメージを持って下さる方が

特に関東では多いんです。

 

『四国の自然を活かす開放式農場の手摘み卵を

毎日直送してもらっています』

 

こんなPOP表記で満足度を上げている

そんな取引先さんもあります。

 

ちなみに関西地域では、

田舎的良イメージは強くなくて

やっぱり行き来したことのある人の多さと関係がありそうです。

 

ぜひお店のご表記の参考となりましたら幸いです。

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご全般コラム 2022年07月2日

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

 

「カツカレーはもったいない。

1+1が2にならないですし。」

カリスマ講師の林修先生が

以前こんなことを言ってました。

ちょっと話題になりましたよね。

 

なるほど、

トンカツもおいしい

カレーもおいしい

 

でもカツカレーになっても

とんかつの2倍美味しい

カレーの2倍美味しいとはならないんですね。

 

たしかに世の中には

1+1が10くらいになる

相性の素材もありますから、

 

それにくらべると

カツもカレーも主役級で

そもそもが旨すぎるんでしょうね

 

合体しても

それぞれの美味しさの1.6倍くらい?

のような気はします。

それでも食べたいんですが。

 

ですがこの議論

もう少し別の観点があるように思うんです。

 

先日、ある洋食店さんで

「オムハヤシ」を食べたんです。

オムレツにハヤシライスが

かかっている料理ですね。

合体しているだけあって

そのお店のハヤシライスよりも

オムライスよりも高いんですが

 

頼んでみたところ

ハヤシライスのルーが

全体に対してやや少ないんです。

 

しかもオムハヤシですから

ライス部分は

ケチャップライスじゃなく

ほぼ味なしライスでして

「オムライス」としてもちょっと味が足りない・・。

僕の中では

老舗のハヤシライスと

オムライスが合体したら

そりゃあウマいだろう!

・・・と思ったのですが、

 

「もしかするとどちらかの方が美味しかったかも。」

と、ちょっと悔やみました。

 

いや、そのお店に文句を言いたいんじゃなくて

オムカレーとかオムハヤシって

構造的にそういう風になりやすい気がするんですよ。

 

「オム」になってるんだから

かけるルーの量は少なめでいいだろう

みたいな。

おそらく上の写真のような

スタンダード的オムライスの

美的感覚ソースがけから

逸脱しにくいんじゃないかと思うんです。

 

これって、カツカレーでも

同じことがあるんじゃないでしょうか。

カツあるし、ルーは控えめでもいいだろう

 

…と、見た目のバランスなんかで

つい盛り付け担当する人が

考えてしまうのかもしれません。

 

観光協会の専門誌「旬刊旅行新聞」編集長が

「カツカレー・ルーが少ない問題」を

提起していたことがあります。

 

先日、かつやの期間限定メニュー

「大人様ランチ」の話をしましたが、

美味しいもの×美味しいもの

の新メニュー構成の場合

 

見た目・盛り付けの美的要素もありますが、

客の期待値がめっちゃ高い可能性もあります。

 

新メニューを考えたときに、

バランス感覚で

「ちょっとそれぞれを減じてしまう」要素は注意すべきかなあ、と思います。

 

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

(関連:団塊のおっさんターゲットなたまご料理は面白い。 | たまごのソムリエ面白コラム

カテゴリー | ソムリエ日記 , ちょっとつぶやき 2022年07月1日

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

 

テレビ番組のご依頼をいただき

東京に参っておりました。

 

東京駅の地下に

「東京ラーメンストリート」

というものがありまして、

こだわりのラーメン名店が軒をつらねる

スポットなんです。

通りがかった時は

よく寄ってまして、

東京駅の構内にも

その広告が電子掲示板に出ていました。

さて、この広告

よく見ると面白いことに気づきます。

 

広告にある7店のうち

実に6件の写真に

たまごが使われています。

そして、ぼんやり眺めてみると良く分かるんですが

5件はたまごの「黄身」が目立つ写真

黄色がとても鮮やかに映えています。

 

これ実は、

飲食店さんのたまごメニューにとって

非常に大きなメリットなんですね。

 

人は「丸い物」

そして「暖色で色の明るいもの」に

本能的に惹かれる性質を持っています。

 

丸い物は「目」や「子供」

などと形状が共通していて

(かわい子くん・藤子F不二雄)

また暖色の色は果実など

収穫物の熟れたサインでもあります。

なので、赤ちゃんグッズや

人気のかわいいキャラクターは

「〇」の形状と明るい色で構成されているんですね。

 

そして食べ物について

その2つを満たすのが

たまごの黄身

なんですね~。

たとえばこのローストビーフ丼も、

黄身があるとすごく目を惹きますよね。

 

つまり、

たまご黄身の入った料理メニューは

ぜひとも写真シズルで表記すべき

ということなんです。

なぜなら、ものすごく目に留まりやすいから。

 

集客、注文率がダンチガイです。

 

看板で比べてみると・・・

右はすこしいじって

黄身を消してみたのですが・・・

ずいぶん視線の行き方が変わりますよね。

 

また、文化によって

生卵!が好きな地域と

目玉焼き!なんかが人気な地域があります。

半割りゆでたまごも視認効果高いです。

どちらにせよ、

たまご乗せメニューの利益率を良くしておくこと

写真やシズルで表記することで

 

その注文率がアップすると

お店が儲かって繁盛する

そんな構図が促進できるんです。

 

ウチのお客様のデータでは、

メニューにあえて

卵の黄身写真を載せることで

3割の出数アップになっています。

 

ぜひ、

「卵の黄身」は集客上手

これを覚えていただければと思います。

 

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , 飲食店さまへ 2022年06月30日

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

 

「となり町で起こった、おそろしい話があるのよ。」

アンデルセン童話集に、

こんなめんどりの言葉で始まる

『ほんとにそのとおり!』(まったくそのとおり!)というタイトルのお話があります。


一羽のめんどりが

夜止まり木で休むときに

ちょっと羽をつついたところ

羽が一枚、ハラリと落ちました。

「あら、一枚羽が抜けちゃったわ。

でもいいのよ。あたしは羽をつつけば

つつくほど、キレイになるんだからね。」

と、冗談を言ったのです。

 

それをなんとなくウトウト聞いていた

隣のめんどりが、

「なんだい、キレイになるために

羽をむしるニワトリがいるのかい。

あたしがおんどりだったら

そんなヤツは軽蔑するね~。」

 

と軽口をたたきました。

その真上で、それを聞いた

フクロウ

「え~!?おんどりの気をひこうと

自分の羽をぜんぶむしっちゃった

ニワトリがいるんですって。

子供に聞かせたくない話だわ。」

 

そしてとなりのハト奥さんに

「奥さん!お聞きになった!?

おんどりを狙って

一羽、いや二羽っていう人もいたわ。

二羽のめんどりが

オスの気をひく格好になるために

ぜ~んぶ羽をむしっちゃったんですって!

そんなのカゼひいちゃうわよね。」

 

聞いたハトは隣の鳥小屋で

「三羽のメンドリが一羽を好きになって

病気で死んだんだって。

みんな羽をむしりとったそうよ。

かわいそうに。」

 

ハトからコウモリへと話は伝わり

「五羽のめんどりがいてね。

一羽に一目ぼれして

より痩せて見せようと

羽をぜんぶ抜いちゃったんだって。

それから、

血みどろになって蹴りあいを

して倒れて死んじゃったんだ。

飼い主も大損害さ。」

 

・・・と噂になり、

まわりまわって

冒頭のメンドリさんに伝わったのです。

一枚の羽が取れただけなので、

まさか自分のコトだと思わず

 

「なんてひどい事件!

国じゅうに広めなきゃ。」

と、新聞に掲載し

本にも載り、

 

小さな一枚の羽根が

5羽の大惨事めんどりとして

永遠に記録されることになったとさ。

 


・・・というお話です。

いきなり出版のお話になるのが

ちょっとシュールです。

 

二百年前に書かれたものですが、

なかなか現代的な炎上話にも

感じますね。

 

・噂がより面白い方向にエスカレートすること

・そして皆が正義感から拡散していること。

・後々までログが残ってしまうこと

 

Twitterや掲示板での

典型的な炎上パターンでしょうか。

デジタルタトゥーなんて言葉もありますが、

ネットの海にずっと本人のログが

残ってしまうダメージも似ています。

 

つい先日、

220万人登録者のユーチューバーが

「生たまご100個落としてみた」動画を

アップして炎上していました。

 

「ちゃんと食べるから。」と釈明していましたが、

卵屋の一人としては、そもそも粗雑に扱われる時点で

無駄じゃないからいいよね、とは思えないですね~。

 

こんな明らかに不謹慎なケースは別として

自分で意図せず炎上を引き起こすことも

十分あり得ます。

 

上のニワトリさんのように

「羽一枚」でも不愉快に思われる

ケースも考えて

襟を正していく必要ありますね~。

 

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごの歴史・文学・文化学 2022年06月29日

「トップガン マーヴェリック」を息子と観てきました。

 

いや~、36年越しの続編として

200%のアンサーですね。

こんなに満足する内容とは。

 

我が青春の映画「トップガン」

僕が中学生のころ

家業のアルバイトでやっと

CDステレオを手に入れ

 

初めて買ったアルバムが

「トップガン」のサントラでした。

以来30年、僕の机の上にあります。

「前作は米軍全面協力で

ホンモノの戦闘機映像だったもんな。

今見ても迫力あるなあ。

新作はCGだろうし、どうなるかなぁ?」

 

なんて考えていたら、

まさか本作もすべて本物の映像

役者全員がホントに戦闘機を飛ばす訓練をして

撮影していたとは…。

Image from Gyazo

 

いやあ、脱帽です。そして、

脚本・ストーリーも最高でした。

 

前作も今作ともに教官が強いのがイイですね。

 

<たまごに鶏を教えることはできない>
(Яйца курицу не учат.)

というロシアのことわざがありますが、

先達が「まだまだだな。」なんて

実力を示すのは、単純にカッコいいですし、

先の目標と励みにもなります。

 

無人機ドローンの時代が目前で

「パイロットなんてもう時代遅れだ。」

と言われた主人公たちが

旧式機を駈って作戦に臨む

そんな物語を、

このCG全盛の時代に

すべてリアル映像で撮影する

 

いや~、この構図がエモいですね~。

熱くなります。

 

さて、

たまご業界も自動システム全盛です。

そこに、古くからある開放式農場のしくみや

経費の7割が人件費という選別出荷のやり方は

時代遅れなのかもしれません。

 

ですが、細やかなニーズに応えられる

こだわりたまご商品群を

小ロットでお出しできるのは、

昔ながらのやり方のおかげ

大手さんでは絶対不可能な仕組みでもあります。

 

そして、

「トップガン マーヴェリック」は

CGこそ抑えていますが撮影には

最新のIMAXカメラを

機内に設置したおかげで

超迫真の操縦映像が

撮れています。

 

また

僕は4DXの劇場で

本作を観ましたが、

あまりに臨場感がありすぎて

超ビビりました。

 

クライマックスシーンでは

あちこちから悲鳴があがるくらい

すごかったです。

 

変わらぬ本質を活かしつつ

新たなものを取り入れること

 

僕たちの取り組みにも

ご飲食店様にも

ステキな考え方ですね~。

 

余談ですが

先週僕がちょっと出させてもらいました

番組「午前0時の森」では

 

プレゼンター劇団ひとりさんが

「トップガンマーヴェリック」を劇押ししてまして、

マーヴェリックが掛けていた

サングラスをかけつづけて

厳しいツッコミを浴びていました。

 

気持ちわかるな~。

僕も明日からあのカッコいいサングラスをかけて

トップガン気分で仕事に臨みたいですもん。

 

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ちょっとつぶやき 2022年06月28日

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

 

もう梅雨が明けた、みたいな報道がでてますね。

えっ!?いきなり?びっくりです。

 

となるともう夏いり。

暑さに負けず頑張るしかないですね。

 

暑いと水分過多もあって胃が弱り

食欲が無くなってきますが

そんなときはぜひともたまごメニューです。

 

「たまごは完全栄養食」なんて言われるくらい

栄養はすんごくバランスよくあるのですが、

唯一無いのがビタミンC

そこを補うことで、

夏バテを吹っ飛ばす超元気メニュー!

になるんです。

 

◆世界には野菜たまごオムレツがたくさん!

栄養面だけじゃなくって、美味しさでも

ソテーした玉ねぎ、鮮やかな緑のハーブ、

新鮮な野菜と一緒に食べる卵ほど

おいしいものはないんです。

 

これ、世界共通の考え方でして、

いろんな国に

「野菜たっぷりオムレツ」が存在します。

 

たとえば

スペインの野菜オムレツ「トルティーヤ」

(トルティージャとも呼びます)

日本ではスパニッシュオムレツ、

なんて呼び方もありますよね。

 

ジャガイモとタマネギ、

ホウレンソウやアスパラ・ベーコンなど

具だくさんなのが特徴で、

いわゆるフランス風のオムレツと違って

ひっくり返したりのさほど難しい技術が少なく

ご家庭でも作りやすいんです。

 

また、イラン近辺の名物料理

ペルシャ料理の野菜たっぷりオムレツ「クークー(kuku)」

があります。

これは卵とコショウ・ハーブ

ターメリックで味付けし

たっぷりのパセリとほうれん草

コリアンダやレタスなんかの

緑野菜をいっぱ混ぜて焼き上げるんです。

 

見た目にも「エッ!?これたまご料理なの?」

と驚かれるかもしれませんが、

香り良くって美味しいヘルシー卵料理なんです。

 

味もさることながら、

インパクトあると思うんですよね。

 

北アフリカの「スフレ ド パタータ」

フランス語やイタリア語っぽい名前で

ちょっと不思議ですが、

地中海沿岸北アフリカ発祥の野菜オムレツです。

つぶしたジャガイモと玉ねぎ、

パセリ、エンドウ豆や刻みニンジンなんかも入ります。

口当たりが良くってふわっと美味しい野菜オムレツです。

 

以上、世界の野菜たっぷりオムレツを

ご紹介しました。

 

考えてみると、世界的にはお米=野菜のイメージもあるそうですから、

日本「親子丼」もある意味野菜オムレツだと思われているかもしれません。

 

ぜひ、ビタミンとアミノ酸をたっぷりとれる

野菜オムレツで

夏を元気に!乗り切りましょう!

 

ぜひ、あなたのお店の夏限定メニューとして

ご検討くださいませ~。

 

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , 料理別・たまごのこだわり , オムレツ 2022年06月27日