小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記 SOMMELIER DIALY

ソムリエ日記 記事一覧

こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

インド人もビックリ!なほど
日本人は大のカレー好きです。

ビーフカレー、チキンカレー、
シーフードカレー、キーマカレー…、

色んな定番カレーがありますよね。

ところが、
日本ではほぼ知られてなくて、
でも欧米と本場インドでは
いちジャンルとして確立している
カレーに、

エッグカレー

なるものがあります。

 

これは、

ゆでたまごをスパイスで炒め、
カレーでじっくり煮込んだ料理

 

試しに

「eggcurry」と
検索してみて下さい。

下のような画像が
ズラリと出てきます。

ちなみに日本語で
「エッグカレー」と
検索すると……

 

目玉焼きや
スクランブルエッグや
ゆでたまごが
ちょこっと乗った
カレーの画像がほとんど。

日本人は
卵消費量が世界第2位で、
カレーだって大大大好き国民なのに、

なぜか?不思議に
「エッグカレー」は
日本に定着していないんです。

面白いですね~。

 

エッグカレーは、
それをご飯にかけたり
ナンで食べたり・・・
というよりは

「それだけを食べて」
満足感がある料理です。

 

そのため、
『ご飯好き』な日本人への
定着があまり進まなかった
のかもしれません。

 

ご飯にかけなくても
美味しい、つまり、

「低糖質料理」
として優秀
なのです。

 

カレーを食べたいけど
ダイエットしたい!

という方には最適ですね。

 

“低糖質”の切り口は
健康ニーズに乗って
増えていますので、

エッグカレーは
これから流行ってくる
かもしれません。

味もとっても美味しいですし。

 

エッグカレーのレシピは、
本場だけあって
本格的なスパイスを
使ったものが多いですが、

おばあちゃんやお母さんから
受け継がれた秘密のコツが
各家庭にあって、

卵の味付けが
家ごとに違う
“自慢の料理”
になっています。

 

日本のカレーと同じですね!

日本のお店でも、
たとえば日本風に醤油で
「煮卵」にしてから
エッグカレーにするとか、

ピクルスエッグ風の
さっぱりさを演出するとか、

低糖質ヘルシーで
店独自のエッグカレーとして

メニューに組み入れられても
面白いのではないでしょうか!

 

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

『アフターコロナ』なんて言葉もできまして、コロナ禍終息後のいろんな予測が出てきています。

「外食業界は、元のような活気には戻らないだろう。」

そんな悲観的な声も良く耳にします。

大多数の人の行動原理や

価値観が変わってしまった

なので、コロナ終息してもリスクある外食なんてしないだろう…

…、という予測ですね。

確かに、「コロナが収まったから、また今まで通りワイワイ大宴会をしようぜ!」とはなりにくい、そんなイメージがあります。

ただし今の時点では、です。

そこで本日は、あえて楽観的な未来予測を過去の流れからしてみたいと思います。

僕が楽天的な未来を考える時、

イメージが浮かぶのが「焼肉」と「たまご」です。

 

コロナ前にも業界存亡の危機が!?

焼肉って、本当に何度も「業界ごと無くなるピンチ」がありました。皆様覚えていらっしゃいますでしょうか!?

20年前には狂牛病

10年ほど前には口蹄疫

11年前に豚インフルエンザ、なんてのもありました。

そのたびに、

「もう食べない!」なんて言葉がネット上にもあふれ、来店のお客様は激減、前年同月比の売上90%ダウン!……なんてのがどの店も起こっていたわけですね。

そういえば狂牛病の際には、吉野家さんの輸入した牛肉に背骨が混入していた事で大きなバッシングがありました。あの時は「二度と吉野家では食べない!」なんて言われていましたよね。

ところが、コロナ直前で考えますと、焼き肉店はどこも大賑わい、吉野家にいたっては2月までの営業利益は前年比で39倍という好調ぶりです。

あんなに恐れられていた「背骨」だって、今じゃタウン誌でも「絶品!テールスープ特集♪」みたいな紹介されるくらい、「あれは何だったんだ!?」状態です。

つまり…

誤解をおそれずに書くならば

最期は「美味しい」が勝つ

と言えるのではないでしょうか。

(もちろん、正しい知識の伝達や業界の対策などたくさんの努力があってのことではありますが)

そして、たまごの歴史にも、同じような事がありました。

 

800年のたまご禁食を終わらせたもの

実は日本では、卵は800年ほど食べる習慣が途絶えた歴史があります。

奈良時代に入ってきた新しい考え方「仏教」によって、卵を食べる事を「いけない」とする考えが急速に広まったのですね。そして、実に江戸初期まで800年ものあいだ表立って卵を食べる人がいなくなったわけです。

当時の著名人の発言や、鎌倉時代のベストセラー本「日本霊異記」「沙石集」(落語や狂言の基になったともいわれる説話集)などのメディア的(?)影響からも「食べちゃいけないよ。」というメッセージが一般大衆に浸透しました。

そして、

日本での長い長い禁卵食を終わらせたのは、西洋から入ってきたカステラ・天ぷら等の「思ってもみなかった美味しさ」だとも言われます。

新しい「美味しさ」を体験したことで、

「殺生はダメ」から「良く考えたら、たまごって生き物じゃないし、食べてもいいんじゃね?」へと考えが変わった。圧倒的に新しい「美味しい」が、戒律の解釈を変えてしまったわけです。

その結果たまごは、江戸の初期には玉子料理ベストセラー本「江戸料理集・卵百珍」(1674年)まで出版される人気食材になります。

僕たちは、生きる熱意の根源として、

「美味しいもの」を求める意欲を持っています。

それも、自分で思っている以上に、

ものすごく強く。

経営上のリスクヘッジとして、「できるだけ悲観的な将来」に対して備え行動する事は重要ですが、心のどこかに、『「ああ、そんなこともあったね。そういえば。」くらいのスッカリ元通り活性化した外食業界』が戻ってくる楽天的な未来を、元気の源として持っておくのも良いのではないでしょうか!?

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

(関連:なぜ日本人は江戸時代にたまごを食べ始めたのか?-たまごのソムリエ面白コラム

カテゴリー | ソムリエ日記 , 飲食店さまへ 2020年07月18日

こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

たまごのことわざ第62弾、今回は中国のことわざ。

<探卵之患(たんらんのうれい)>

お母さん鳥が巣から離れている時に、卵を心配する気持ちのことですね。

転じて、大切な場所を襲われることへの恐れのことを指します。

「探卵之患があるので、当面は一人で店を回そうと思います。」

のような使い方ですね。

――――――――――――

昔々、中国の「北斉」という国のお話です。

王様に対してある客が、

「強い鷲であっても巣を離れてしまったら卵を取られてしまう危険が生じます。王様が王宮を離れても良いのですか?」

と諫めたことがあった……という記録。それがこのことわざになっているのですね。

この王様、孝昭帝さんは減税して経済を立て直し軍事でも成果を発揮したやり手の王様でしたが、身内や政敵を謀殺したり結構物騒な人生を送っています。

そんな生き方に対して、

「王は王宮にいて後継の天子を育て支えて行くべきですよ。」という、心やすらかな生活をしてはどうかというアドバイスですね。

孝昭帝さんはまだ幼い先帝から立場を奪い更に殺して王様(帝)になったのですが、今度は自分が息子達に殺される事を恐れ、別の親族に皇位を譲っています。

上記のことわざのように、巣の卵を愛し心配するくらいの気持ちがあれば、また違った穏やかな人生となったのかもしれません。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

(出典 :『北史』「北斉孝昭紀」)

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご・鶏のことわざ 2020年07月16日

こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

「一生に一度は映画館でジブリを」のキャッチコピーで全国上映中のジブリ映画、観てきました!

『千と千尋の神隠し』と『風の谷のナウシカ』を観たのですが、いやぁ、やっぱり感動しますね。

演出のメリハリ、細かな細部の表現など何度も見ているのに今更ながら気づく点も多く、

「大画面で観るために作られた映画は、大画面で観るととても良い」

という至極あたりまえの真理を再確認しました。

さて、『千と千尋の神隠し』に、

ヒヨコっぽい神様が出てくるのをご存知でしょうか?

ちょっと映るくらいなのですが、そのぬぼーっとした雰囲気がとても可愛く、ファンも多いようです。

この神様、オオトリさまという名前でして、

「たまごから親鶏になれなかったヒヨコの神様」なんです。

卵から生まれられなかったり、ヒヨコから育たずに死んでしまったヒナの神様。

監督の宮崎駿さんがかつて「崖の上のポニョ」作成インタビューで

「俺らの世代は、卵は特別な想いがあるんだよ。」

とおっしゃっておられました。

昭和16年生まれの宮崎さんの幼少期には、卵はぜいたく品でごちそう感があったのですね。

その「大事なもの」という感覚が、このステキな神様を登場させたのかもしれません。

そう考えると、ジブリの映画では要所で卵が出てくるシーンがいくつもありますが、

調理方法まで英国式のこだわり!伝統の『ハウルの動く城』のベーコンエッグ

食べる順番まで計算!彩を添える『崖の上のポニョ』のゆでたまごon即席ラーメン

実はパズーの有能さの証!『天空の城ラピュタ』の目玉焼きサンドのタイミング

どれも、たまご料理の表現に敬愛が感じられます。

あと、三鷹の森ジブリ美術館の上映用に作られたミニ映画に、たまごが主役の『パン種とタマゴ姫』(監督:宮崎駿・音楽:久石譲)という作品がありましたね。

これらの表現はオオトリ様と併せ、宮崎監督の卵に対する扱いの丁寧さがとても感じられ、なんだか卵屋としてもうれしくなります。

大スクリーンでのジブリ、予想以上にお勧めですよ!

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

ノーベル文学賞作家、コロンビアのガルシア=マルケス氏の短編小説を読んでいたら、やけどに卵の白身を塗るシーンが出てきました。

『やけどに白身を塗る』

これ、南米で広まっている民間治療で、米国の知人からも聞いた事があります。

「卵の白身が乾燥して皮膚を守り再生させるんだよ。」というのがその知人Mさんの主張。

実際のところ、どうなのでしょう……!?

結論から言うと、これはウソなんです。

やけどにはとにかく水などで冷やすことが重要

白身を塗る事の効果は薄いようです。

 

やけどはムリでも……

実は、

ホントに効果があるのは、

「切り傷」

『切り傷に白身を塗る』事で、直りが早くなります。

卵の白身にはリゾチームという菌を殺す作用のある物質が含まれており、また乾燥して被膜を作る事で傷をコーティングし、ばんそうこうの役目を果たします。

これはいくつかの実証データがあり、震災の応急処置マニュアル特集で紹介されたこともあります。

また、「卵の薄皮」も切り傷に大きな効果があるんですね。

傷口に卵の薄皮をペタっと貼っておくと、細胞の増殖・治癒速度が高まり、キズの治りが格段に速くなります。

これは江戸時代より特効薬として相撲取りの間で伝わっていた治療法で、また近年は粉末化することで傷薬として製品化もされています。

ぜひ、ケガをして薬が無い時には卵の白身を使ってみて下さいませ!

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

(関連:たまごの薄皮に美肌効果が!-たまごのソムリエ面白コラム

(関連:【たまごの都市伝説】一生脳卒中にならなくなる謎の「たまごドリンク」-たまごのソムリエ面白コラム

(関連:【たまごの都市伝説】1卵+2携帯電話=??- たまごのソムリエ面白コラム

(参照:ガルシア=マルケス全短編 創土社)

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごのビックリ科学 2020年07月10日

こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

メディアでのご紹介もあり、沢山のご注文を賜っております。

本当にありがとうございます。

その日その日の新鮮なもののみを送付しております、楽天などのご予約商品によってはお待ちいただいたり現状ご予約をストップさせて頂いている商品がございます。

ご迷惑おかけしますが、少しお待ちいただけましたら幸いです。

皆さまのステキな一日の一助となります様、頑張って参ります。

よろしくお願い申し上げます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ちょっとつぶやき 2020年07月10日