大阪万博のフォントに見る、観光地飲食店さんのすべき工夫
こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。
大阪万博あと一週間とちょっとで終了ですね。
行った際に
とにかく圧倒されたのが
建物デザインの素敵さ。
自国の伝統を取り入れたり
アメリカ館や韓国館のように
最新の壁面ディスプレイで魅せたり
日本館のようにリサイクル可能な
形式で表現したり・・・
いろんな意図があって
見ているだけで楽しくなります。
その反面、
面白い違和感だなぁ、と思ったのが
文字フォントのシンプルさ!
これだけ素敵な建物なら、
もっとおしゃれな文字の方が
にあいそうなのに・・!
飲食店さん洋菓子店さんだと、
お店のイメージに合わせた
文字デザインにされますよね。
そんな日常とのちがいを
万博に感じる部分です。
つまり、各国パビリオンで
その国の人が読みやすいと思った文体
かつ、いろんな人が読めるように配慮
しているからなんだなぁ、と気づきがありました。
◆フォントで変わる印象
たとえば僕たちは
究極のたまごかけごはん
専用たまご
という商品をお出ししていますが、
ためしにフォントを変えて
並べるとこんな感じです。
ずいぶん印象変わりますよね~。
書体の工夫って、商品の良さを感じてもらう『こだわり』なんですが、これ場合によってマイナスになることもあるんです。
◆海外の人には読みにくくなる・・!?
万博の“案内文字”は
モリサワの「UD新ゴ」というフォント。
なんと2千もの書体から厳選された
ユニバーサルデザインフォント
「読みやすさ最高峰」の文字なんだそう。
すごい・・!
日本在住の外国人さんから
お聞きしたことがありますが、
かなり長く日本語を学んで
こられた方でも、
ひらがなや漢字って
ちょっと崩した字だと
とたんに『読めない』
ことがよくあるんだそう。
たとえば
下の「たまご」文字は
有名な毛筆フォント
(勘亭流・衡山毛筆)ですが、
慣れない海外の方にとっては
ぜ~んぜん違う文字に見えるんです。
たしかにそうかも・・・。
僕たちだって、下の写真のように
アルファベットならまだ
書体が変わってもなんとか読めそうですが、
アラビア文字とか
ハングル文字とか
タイ文字とかになると、
それを覚えるのにやっとで
もしフォントが違うと
「別の文字かも!?」
なんてなってしまいそうです。
日本語が読める
海外の人からすると
大阪万博でおしゃれ文字を使っていた
パナソニック館「ノモの国」のほうが
他のパビリオンより
読みにくくて不評なのかもしれません。
◆インバウンドでも注意が必要!?
アップル社ワイヤレスイヤホン「AirPods」
今度のバージョンは同時通訳機能が付くそうで
だんだんと言葉の壁が無くなりつつあります。
すると文字の方も、
海外の方が多く訪れる場所のお店では
できるだけ多くの方に、アプリも含め
『読みやすい書体』が必要になってくるかも。
もちろんインバウンド対応の外国語メニューも
ご用意されていらっしゃるでしょうけども、
看板など屋外で目を惹く文字も、一部で良いので
「ユニバーサルに読みやすい」「読み取りやすい」
が観光地のお店では必要になるかもですね。
ここまでお読みくださって
ありがとうございます。
※それにしてもステキな建物の数々と大屋根リング、壊しちゃうのもったいないですね。