グレーゾーンな卵議論が盛り上がる英国
英国のスコッチエッグ。
おもしろい議論があるんです。
こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。
サンドイッチ発祥の国で
日本発のフルーツサンドが
話題&議論になってますね。
食パンに生クリームと
甘い果物をはさむ
フルーツサンドイッチ。
少し前に
イギリスで販売されはじめ、
現地で話題になっています。
「おいしいね。」
というだけじゃなく、
「フルーツサンドは
お菓子か食事か。」
が論争になっているんですね。
英国は日本とちがって
食品は非課税、
菓子など嗜好品は課税されるため、
「フルーツサンドイッチは
どっちなんだ?」
と意見が割れているとか。
おもしろいですね。
個人的には「食事」かなぁ・・。
朝食にジャムパンを食べるのと
同じイメージなんですが、
あなたはどう考えますか・・!?
◆イギリス伝統たまご料理の論争が
そしてイギリスでは、
似た論争があります。
それは
スコッチエッグ。
ゆでたまごをひき肉でつつみ
パン粉をつけて揚げたもの。
これがイギリスっ子のあいだで
スナックか?
食事なのか?が
議論になるんです。
たとえば
コロナ禍の最中のこと。
イギリス大都市では
厳しい移動制限が設けられていました。
外食に関しても、
「食事ならオッケー。」
「でも飲み歩きはダメ!」
と、パブやバーで飲むのが
禁止になったんですね。
つまり
食事を出す店
→店を開いて良い
軽食(おやつ・つまみ)だけ出す
飲み中心の店
→店を開けちゃダメ
となりました。
たとえばこんな乾き物や
スナックだけ出すお店はNG。
そこで議論となったのが
スコッチエッグ。
英国ではお酒のつまみとして
280年の伝統があるんですが、
提供するお店にとってこれが
「食事」か「スナック」かが
大きなちがいになるわけです。
ネットでも大論争になりまして、
最終的にはなんと!
環境大臣が
スコッチエッグについて
公式回答しました。
ジョージ・ユースティス大臣が
メディア出演し
「スコッチエッグは食事です。」
と答弁したんですね。
日本で例えるなら
「たこ焼きは
ごはんかおやつか」
の議論について厚生労働省大臣が
公式回答するようなものですね。
かなりおもしろいです。
◆小学校お弁当でも大論争
また、10年ほど前ですが、
イギリス・バジルトンの小学校で
子供が持ってきたお弁当に
スコッチエッグが入っているのを
先生が見つけ、
「おやつはダメって
いったでしょ!」
と没収したことが大炎上、
大論争になったことも。
この際もネットで
「これはおかずだろう!」
「いや、おやつだよ。」
と議論が分かれたんですね。
こばやしは
「これはフツーに
おかずだよなぁ。」
とは思いますが、
それは由来をしらない日本人だから。
◆はじまりが旅人の携帯食だった
スコッチエッグの初出は300年前
ロンドンの百貨店メニューなんですが、
そもそもは大英帝国領だった
インドから入ってきた
旅人の携帯食料から、と言われています。
いわばスルメとかサラミの仲間。
位置づけ的にも
「ゆっくり食べる食事」って
カンジじゃないんですね~。
ちなみに伝統的な作り方だと、
ひき肉じゃなくてソーセージを
たたいてミンチにしたものを使いますので、
めっちゃビールが欲しくなる
「つまみっぽい味」がします。
意外なおどろきと満足感がありますので、
古典的スコッチエッグはお店メニューとして
おすすめです。
ここまでお読みくださって
ありがとうございます。