卵と栗って似ています?【たまご鶏のことわざ その93】
こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。
たまご鶏のことわざ93弾はスペインから。
<卵と栗みたいに似ている>
(Parecerse como un huevo a una castaña)
『ぜんぜん似ていない』の意味です。
日本でいう『月とすっぽん』ですね。
スペインでは共通イメージとして卵と栗
「この2つがまったく違う代表格」
という感覚があるみたい。
たとえば下のポスターは
スペイン2013年「国際偽造防止デー」のもの。
「卵と栗ってどのへんが似てます?」
「騙されないように」
「国際偽造防止デー2023」
とだけ書かれています。
スペインで育った人なら、
「偽物って見た目は近くても
ぜんぜんチガウよな!」
「なるほど、
ニセモノ品のパッと見に
だまされちゃいかん。」
というのがこの写真だけで
すぐ理解できるわけです。
月とすっぽんも、そもそもは
どちらも同じように丸っこいのに
かたや上空で輝き、
かたや泥濘の中、
似ていてもぜんぜん違うよね~
というイメージから
このことわざになっています。
<栗と卵のように似ている>も
ハッキリした由来はないみたいですが
栗とたまごの
手にした時のすべすべ感や
まるっこいイメージの近さ、
なのに中身の違いから
このことわざになったんでしょうね。
もっとも、日本人からすると
「どちらも食材」
「どっちも美味しい」
みたいな感覚が邪魔して、
「両極端のちがうもの」
みたいなイメージって
ちょっと持ちにくい気がしますね。
ちなみに「月とすっぽん」のように
「上下の差」みたいなニュアンスはなく、
対等に違う、という感覚だそう。
◆「栗」の名前の鶏卵がある
余談ですが、
欧州には『栗』の名を冠した鶏と卵があります。
フランス産のマロン種という鶏で、
体は黒っぽい羽で顔が赤い、
食肉と卵の兼用種。
栗そっくりな赤っぽい殻や羽の模様からその名が付いたとか。
『マロン(栗)たまご』の名で
スーパーで売られていたりします。
スペインの方々は、
これを聞いてどんな風に思うんでしょうね!?
ここまでお読みくださって
ありがとうございます。