小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記SOMMELIER DIALY

ゴッホの額縁とたまごのカラ

こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

国立美術館にある
ゴッホの額縁が変わったことが
少し前に話題になってましたね。

 

 

 

ずいぶん印象がかわるものなんですね~。
ちょっとおどろきです。
個人的には前の方が絵のテイストに
合ってる気がしますね。

でもゴッホさん本人
シンプル簡素な装丁を好んだそうで、

つまり新しい額のほうが、より
ご本人の想いを汲んでいるのだそう。

 

しばらくすると慣れる、
こちらのほうが良かった!
となってくるのでしょう。

そういえばアート漫画の金字塔
「ギャラリーフェイク」にも
画家の想いとガチンコで勝負する
「額縁職人のすごさ」がテーマのお話がありましたね。

 

額縁は中の作品とは別存在ですが、
その想いを高め、価値を表現するパートナーでもあるわけです。

そしてたまごでも、
この「額縁」に相当するものがあります。
たまごのカラ、ですね。

 

◆赤たまご=良い卵はまちがい!?

「赤い殻のたまごの方が
いい卵なんですよね!?」

・・・と
よく聞かれますが
これはマチガイ。

 

ニワトリの種類によって
卵殻の色は変わりますが、

赤い色のカラであることが
中の卵の品質をストレートに表すわけではありません。

 

白いカラのたまごだって
絶品おいしい銘柄がたくさんありますし、

青いからのたまごもありまして
これもすごく良い鶏種のたまごだったりします。

ですが、
ここで赤たまごにしぼって考えますと
絵画のように中身とカラが影響しあってている
ことがあります。

 

◆「明るさ」で卵殻が変わる!?

たとえば、鶏の生活環境。

暗いところで住んでいる鶏ほど
赤いカラの色が濃くなり、

反対に、
明るい場所でいる時間が長い
放し飼いのニワトリ卵は
カラの色がすこし明るい、
うすい色になる傾向があります。

上記の写真のように、
暮らす環境で濃かったり薄かったり
カラの色の差も大きくなるんですね。

これ本能的なものでして、
暗いところで卵の殻が白っぽいと
すぐ外敵に見つかっちゃいますし、

反対に明るい日光にあたる場所で
暗い濃い色の卵殻は逆に目立ちます。

お客様に聞くと
「カラの色が濃い方が品質がよさそう」
と思っている人が多くいらっしゃいます。

どちらがより良い
と言いたいわけではありませんが

ご自身が好む飼育方法と
思っている「良い見た目」が違っている
ことがあるかもしれません。

 

◆ニワトリの年齢がわかることも!?

また、赤たまごではとくに
カラの色むらが鶏の日齢(年齢)によって
変わります

若い内はカラの赤色がきめ細かく
ムラが少ない。

年齢を経てくると
色ムラや雀斑という斑点が増える。

ある程度はどういった年齢かも
推測することができます。

人間の肌年齢とちょっと似てますね~。

 

ぼくたちも

「放し飼いの高いたまご買ったのに
カラの色がバラバラじゃないか。」

なんて問い合わせをいただいて、
ご説明したら納得してもらったことがあります。

こういった点
もっと多くの方に知っていただければ
と思いますね。

ここまでお読みくださって
ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご全般コラム2025年05月22日