ゴッホの額縁とたまごのカラ
こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。
国立美術館にある
ゴッホの額縁が変わったことが
少し前に話題になってましたね。
最近、西洋美術館のゴッホの絵の額縁が現代風なものに入れ替えられた。俺は「偉くなった学芸員が有名なゴッホに自己顕示欲を擦り付けてしまったのだ」と語り、友人は「学芸員はきっと思慮深い人物で、額装の大切さを鑑賞者に気付かせる為に、あえて妙な額縁にしたのだろう」と語っていた。 pic.twitter.com/TJflieryux
— KEIGO NAKAMURA (@NAKAMURAK5) <ahref=”https://twitter.com/NAKAMURAK5/status/1915595590525948043?ref_src=twsrc%5Etfw”>April 25, 2025
ずいぶん印象がかわるものなんですね~。
ちょっとおどろきです。
個人的には前の方が絵のテイストに
合ってる気がしますね。
でもゴッホさん本人は
シンプル簡素な装丁を好んだそうで、
つまり新しい額のほうが、より
ご本人の想いを汲んでいるのだそう。
しばらくすると慣れる、
こちらのほうが良かった!
となってくるのでしょう。
そういえばアート漫画の金字塔
「ギャラリーフェイク」にも
画家の想いとガチンコで勝負する
「額縁職人のすごさ」がテーマのお話がありましたね。
額縁は中の作品とは別存在ですが、
その想いを高め、価値を表現するパートナーでもあるわけです。
そしてたまごでも、
この「額縁」に相当するものがあります。
たまごのカラ、ですね。
◆赤たまご=良い卵はまちがい!?
「赤い殻のたまごの方が
いい卵なんですよね!?」
・・・と
よく聞かれますが、
これはマチガイ。
ニワトリの種類によって
卵殻の色は変わりますが、
赤い色のカラであることが
中の卵の品質をストレートに表すわけではありません。
白いカラのたまごだって
絶品おいしい銘柄がたくさんありますし、
青いからのたまごもありまして
これもすごく良い鶏種のたまごだったりします。
ですが、
ここで赤たまごにしぼって考えますと
絵画のように中身とカラが影響しあってている
ことがあります。
◆「明るさ」で卵殻が変わる!?
たとえば、鶏の生活環境。
暗いところで住んでいる鶏ほど
赤いカラの色が濃くなり、
反対に、
明るい場所でいる時間が長い
放し飼いのニワトリ卵は
カラの色がすこし明るい、
うすい色になる傾向があります。
上記の写真のように、
暮らす環境で濃かったり薄かったり
カラの色の差も大きくなるんですね。
これ本能的なものでして、
暗いところで卵の殻が白っぽいと
すぐ外敵に見つかっちゃいますし、
反対に明るい日光にあたる場所で
暗い濃い色の卵殻は逆に目立ちます。
お客様に聞くと
「カラの色が濃い方が品質がよさそう」
と思っている人が多くいらっしゃいます。
どちらがより良い
と言いたいわけではありませんが
ご自身が好む飼育方法と
思っている「良い見た目」が違っている
ことがあるかもしれません。
◆ニワトリの年齢がわかることも!?
また、赤たまごではとくに
カラの色むらが鶏の日齢(年齢)によって
変わります。
若い内はカラの赤色がきめ細かく
ムラが少ない。
年齢を経てくると
色ムラや雀斑という斑点が増える。
ある程度はどういった年齢かも
推測することができます。
人間の肌年齢とちょっと似てますね~。
ぼくたちも
「放し飼いの高いたまご買ったのに
カラの色がバラバラじゃないか。」
なんて問い合わせをいただいて、
ご説明したら納得してもらったことがあります。
こういった点
もっと多くの方に知っていただければ
と思いますね。
ここまでお読みくださって
ありがとうございます。