小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記 SOMMELIER DIALY

たまごの名シーン【映画・漫画編】 記事一覧

こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

たまごが出る名シーン

今回はアメコミ「ジュピターズ・レガシー」から。100年近く世界を守ってきたヒーローたちとその息子の葛藤を描いた人気アメコミで、現在ネットフィリックスで実写ドラマも放映中です。


皆さん「すんごいお金持ちの暮らし」って言うと、どんな生活をイメージしますか?

えーと、

豪華絢爛の家に住んで、

ドレスやきらびやかな服を着て

毎日ステーキを食べるとか…?

‥‥‥うん、逆に発想が貧しいですよね。

見たことないので僕もこれ以上の想像ができないです。

逆にお金持ちはシンプルな暮らしをしている、なんてご意見もありますが、実際の所どんなものなんでしょうね…!?

さて、そんな疑問をぶっ飛ばすお金持ちの日常が、このジュピターズレガシーに描かれています。

時は1929年、ジョージ・ハッチェンスは豪華な財を持ち、執事や召使に囲まれる生活をしていました。

毎朝の朝食では、

なんと!

ゆで加減のちがう100個のゆでたまごを毎日食卓に出し、その日の気分で一番気に入ったものだけを食べる、そんな朝食シーンが出てきます。

100個のゆでたまご!

多少なりとも「ゆでたまご」として食べられるのは、加熱2分くらいから~13分くらいまででしょうか。

100で割るとだいたい6秒ごとの区切りになります。

うーん、

僕たちも大量のゆでたまごで試験をすることはありますが、

6秒ごとに茹で加減を変えて百個茹でる、なんてことはやった事がないですね~。

試験ならやるけど毎朝は‥‥‥

しかも毎朝!

残りがもったいない、なんて思うのは庶民だからでしょうか。

「こいつは普通じゃない。」と思わせる演出って、色々ありますが、個人的には1,2を争うぶっとんだ発想だと思います。

でも、卵屋としては‥‥‥いっぺんくらい、試してみたいなァなんても思います。

ただ、上記のジャックさんも、世界恐慌ですっからかんになってしまい、屋敷も財産も手放してしまいますので、ぜいたくはほどほどに‥‥‥!ですね。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

(関連:漫画に出る面白たまご(1)「ジョジョの奇妙な冒険」インドの卵屋がスゴイ | たまごのソムリエ面白コラム

こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

「一生に一度は映画館でジブリを」のキャッチコピーで全国上映中のジブリ映画、観てきました!

『千と千尋の神隠し』と『風の谷のナウシカ』を観たのですが、いやぁ、やっぱり感動しますね。

演出のメリハリ、細かな細部の表現など何度も見ているのに今更ながら気づく点も多く、

「大画面で観るために作られた映画は、大画面で観るととても良い」

という至極あたりまえの真理を再確認しました。

さて、『千と千尋の神隠し』に、

ヒヨコっぽい神様が出てくるのをご存知でしょうか?

ちょっと映るくらいなのですが、そのぬぼーっとした雰囲気がとても可愛く、ファンも多いようです。

この神様、オオトリさまという名前でして、

「たまごから親鶏になれなかったヒヨコの神様」なんです。

卵から生まれられなかったり、ヒヨコから育たずに死んでしまったヒナの神様。

監督の宮崎駿さんがかつて「崖の上のポニョ」作成インタビューで

「俺らの世代は、卵は特別な想いがあるんだよ。」

とおっしゃっておられました。

昭和16年生まれの宮崎さんの幼少期には、卵はぜいたく品でごちそう感があったのですね。

その「大事なもの」という感覚が、このステキな神様を登場させたのかもしれません。

そう考えると、ジブリの映画では要所で卵が出てくるシーンがいくつもありますが、

調理方法まで英国式のこだわり!伝統の『ハウルの動く城』のベーコンエッグ

食べる順番まで計算!彩を添える『崖の上のポニョ』のゆでたまごon即席ラーメン

実はパズーの有能さの証!『天空の城ラピュタ』の目玉焼きサンドのタイミング

どれも、たまご料理の表現に敬愛が感じられます。

あと、三鷹の森ジブリ美術館の上映用に作られたミニ映画に、たまごが主役の『パン種とタマゴ姫』(監督:宮崎駿・音楽:久石譲)という作品がありましたね。

これらの表現はオオトリ様と併せ、宮崎監督の卵に対する扱いの丁寧さがとても感じられ、なんだか卵屋としてもうれしくなります。

大スクリーンでのジブリ、予想以上にお勧めですよ!

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

たまごの映画名シーン、今回は日本人ならご存知、「ハウルの動く城」です。

動く城の主ハウルが戻ってきた際に、朝食を作ります。

めちゃめちゃ分厚いベーコンを焼き、そこに卵を落とす。

共に住む子供マルクルがかぶりつく様子がホント美味しそうで、ものすごい印象に残っています。

食べたくなる人も多いようで「ジブリの食べたい食事アンケート」なんかでは、必ず上位に来ています。

〇なぜベーコンエッグなの?

そもそも「ハウルの動く城」の舞台は『異世界』です。例えば飛行機や衣装は、現実を元にしながら幻想がかった面白いデザインになっています。なぜ朝食のメニューはベーコンエッグなのでしょう?

ひとつには、原作者ダイアナ・ウィン・ジョーンズさんが英国人だという事があるかと思います。

ベーコンエッグはイングリッシュブレックファストとして世界的に有名なイギリス名物料理。アイルランド発祥といわれ、古くから修道院はじめ色々な場で食べられイギリスの文化に根付いています。

また、第二次世界大戦時には空軍の出撃時に食べる特別メニューだったこともあり、作戦に同道したフランス人パイロットも印象的だったとの記録が残っています。まさに戦争がもう一つのテーマでもある「ハウルの動く城」にはふさわしいメニューとも言えそうです。

そして、人里離れた場所にあるハウルの城ですが、魔法の扉で街中とつながっており、カンタンに買い物ができる。山の中の動く城なのに、新鮮な卵が手に入る…そんなギャップを表したかったのかもしれません。

さすが!正確なベーコンエッグ描写

さて、英国式ベーコンエッグとして考えると、このハウルの動く城の調理シーンはとっても正確なのです。

まず、

ベーコンだけをじっくりと焼いて、

そこから充分な油が出たのちに、卵を落として焼く。

フタはしません。

すると、白身の縁がカリカリで黄身トロットロの美味しい目玉焼きになるのです!

うーん、これはメチャうまです!

実際のシーンを見返すと、

ちゃんと油が出るのを待ってハウルが卵を割り入れていますし、

ベーコンがカリカリになるように、ベーコンの上を避けて卵を割り入れています。

もっと言うとイギリスのベーコンは「バックベーコン」と呼ばれる背中ロース肉を使ったベーコンなので、豚バラ肉を使う日本のものと違って味と歯ごたえが非常にしっかりしているんですね。

マルクルが噛みついているシーンからも、その様子が伝わってきます。

以前ご紹介しましたが、

映画「崖の上のポニョ」でも宮崎監督は、ラーメンの上のハムを食べる順番まで指示する徹底ぶりだったそうですので、きっとベーコンの種類まで英国式にこだわった上で描写をされているんじゃないでしょうか。

原作を読むとわかりますが、「ハウルの動く城」の裏主人公は火の悪魔「カルシファー」です(原題も『魔法使いハウルと火の悪魔』ですし)。

絶妙な火加減が求められるベーコンエッグ。

「火」というテーマからも、このメニューは主役の見せどころとして欠かせない絶妙のシーンともいえるんじゃないでしょうか。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

(関連:たまごの名シーン(映画編)「崖の上のポニョ」ゆでたまごとハムの意味

(関連:パズーは目玉焼きパンをいつ用意したのか?【天空の城ラピュタ】たまごのソムリエ面白コラム

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こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

たまごの出る名シーン映画編、今回は「ファニーゲーム」

年のオリジナル版と、後にリメイクされたハリウッド版(2008年)があります。

『史上最も後味の悪い映画』と評される“名作”です。

有名レビューサイト“超映画批評”の前田氏は、

「100点満点にふさわしい大傑作だが、人に勧めるなら1点。」と評しています。

“名作だけど人には全く勧められない映画” …私もコレ全く同意見です^^;

そんなものを当コラムで取り上げるのもどーかとは思いますが、

この映画、

物語のはじまりが「たまご」なんですね。

『休暇を別荘ですごす主人公家族

そこにお隣の家から突如訪れた2人の好青年。

「卵を分けてほしいんです。」

と礼儀正しい振る舞いに

主人公は快諾するのですが

彼らがだんだんと…。』

…という、理不尽な暴力に巻き込まれる家族のサスペンスです。

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超一流の役者の演技

緻密に練られた脚本

そして優秀なスタッフ

実力派監督がバッチリ意図したとおり、

身も凍るサスペンスの中、悪い方へ悪い方へと感情が揺さぶられていきます。

グロいシーンなんか一つもありません。

なのに、

映画公開時には映画館で途中退席する人が続出、

英国では「ビデオ化の中止」を訴える騒動まで起きたほど。

ある意味スゴイ映画です。

「ほんのささいな日常の中にも、これだけの悪意が潜んでいるかもしれないですよ・・・。」

というのがテーマ。

その“日常”の象徴が、

どこの冷蔵庫にでもある

「たまご」

に表されているんですね。

その卵=日常が割れちゃったことで、

とんでもないことが起こる。

映画を配給する側も、

そのテーマをちゃんとわかっていますので、

リメイク版「ファニーゲームU.S.A」(2008年)が日本公開された当時は、

来場おまけとして「落としても割れない『ぷにぷに卵』」を配っていました。

ストーリーからすると、

これすごいブラックジョークなんですよ。

決して、

けっして万人におすすめできない映画ですが、

暑い夏です、

身も凍るような恐怖を感じたい方、

勇気のある方は一度ご覧になってみてはいかがでしょうか。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

たまごのソムリエコラム: たまごの名シーン【映画・漫画編】一覧

こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

さて、「映画に出てくる卵の名シーン」については何度も取り上げておりましたが、漫画にもいろんな卵が出てくるシーンがあります。

卵屋の観点から、シリーズでご紹介してまいります^^

今回は『ジョジョの奇妙な冒険』(ジャンプコミックス)

シリーズ連載30年、現在第8部となる漫画が連載中で、

秋には映画が封切られる大人気漫画です。

僕も中学生の頃ハマりまして、

毎週ワクワクしながら読んでいました。

さて、

卵のシーン。

主人公たちがインドに立ち寄った際に町の喧噪に驚く、というシーンがあります。

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↑この中に良く見ると、こんなインドのたまご屋さんが出ておりました。

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うーん、すごい。日本で言う「ソバ屋」さんみたいな(笑)

そして、これ誇張でもなんでもなくって、本当にインドでは普通の光景だったりするんです。

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リアルも負けていませんね!

インドに限らず、交通事情のあまり良くない東南アジアの地域では、安価で通行しやすいバイクや自転車が多用されているんですね。

台湾に行った時もフィリピンに行った時も、すんごいバイクの大集団が道路を闊歩し、「そこまでするか…!(驚)」となるくらいモノや人を積んでいることも良くありました。

そういえば「インド」と「バイク」といえば、インド警察・軍人のバイクパフォーマンスが有名です。

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これまたスゴイですねー。 もしかすると、こういうスゴ技を見ているから日常でも頑張っちゃうのかもしれませんね^^;

 

◆インドと鶏は相性が良い!?
さて、インド人の多くはヒンドゥー教徒です。

戒律から、インド人の40%が菜食主義者で肉を食べない、というデータもあります。

でも、どこまで食べて良いかの範囲は地域や階級でちがっていて、

実は「卵はオッケーだよ。」というベジタリアンも多いんですね。

「殺生はダメ。でも卵や牛乳は殺生じゃないよね。」ってことですね。

そういう意味では、意外と卵の必要性があるわけです。

ちなみにIEC国際鶏卵委員会の調査によると、

世界一たまごの生産コストが安いのは、インドです。 日本の生産コストは高い方から5番目。 生食文化だから衛生管理コストが違うということもありますが、鶏さんの飼料を自国生産できているかどうか、という点も大きいようです。

なんにせよ、世界的にみても卵が大変リーズナブルな価格で入手しやすいのがインドの実情のようです。

また、経済の成長と共に卵を食べる人も増えてきているのだとか。

そう考えると、新鮮なたまごを持って町中を配達して回るバイクや自転車がこれから更にあふれてくるのかもしれませんね。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

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ボンジョルノ!お姫さま!!

こんにちは、たまごのソムリエ・こばやしです。

卵の名シーン映画編・第10弾、

今回は私の大っ好きなイタリア映画

「ライフイズビューティフル」をご紹介。

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1997年公開

アカデミー賞3部門受賞の名作です。

「幸せなウソ」

が主題のお話なのですが、

お話の随所に「たまご」が登場していまして、

たまご屋の僕としては、

「本作のテーマと大きく関わっているなァ。」

と感じています。

————————–

ユダヤ系イタリア人のグイドはとっても陽気な性格。

本屋になる夢をかなえるため街へ引っ越して来たところ、

美しい女性ドーラに一目ぼれ、

知恵とユーモアを駆使して猛アタックします。

時は流れ、

グイドは妻ドーラ・小さな息子ジョズエと幸せな毎日を送っていました。

が、ムッソリーニ政権下のユダヤ人迫害により、

3人はドイツ強制収容所に送られてしまいます。

収容所では

「子供は即処刑」。

そこでグイドは息子に隠れさせ、

ウソをつきます。

『これはステキな商品がもらえるゲームなんだよ。 かくれんぼだ。 見つかったら減点、寂しくって泣いたら減点。 1000点たまったら本物の戦車をもらっておうちにかえるんだよ!』

明日をも知れぬ劣悪な環境の中、

一世一代の「ウソ」を武器に息子の命を守るグイドだが・・・・・・

————————–

こう書くと「暗い映画」かと思われるかもしれませんが、

全編通して

笑いっぱなしの面白ストーリーです。

なのに感動の涙が止まらなくなる

こんな不思議体験をしたのは

後にも先にもこの映画だけです。

 

◆たまごに込められている!?メッセージ
さて肝心の「たまごの名シーン」ですが、

この映画

「印象に残るシーン」中に、

繰り返し“卵”が出てきます。

まず、

オープニングのヒロインとの出会いが、「卵」なんですね。

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そして、イヤーなヤツで恋のライバル、

「親同士が決めた婚約者」が出てくるのですが、

彼との出会いにも卵があります。

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そして、

彼は「卵」で何度もひどい目に会うんですね^^;

生卵をアタマでつぶしてしまったり、

ダチョウのたまごが脳天にヒットしたり・・・・・・

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◆たまごに象徴される人間性
英語で“悪いたまご(bad egg)”と書くと、

「悪人」を意味します。

悪いリンゴ(Bad apple)

という表現もあるのですが、

こちらは「(周りに悪影響のある)悪人」という意味。

そう、

悪くなったリンゴと違って、

“悪い卵”は見た目じゃ判らないんですね。

カラの外から見ても

良し悪しがわからない。

つまり、

外見は「ウソ」をつけてしまう

ってことです。

 

物語の前半、

見た目(殻)のハンサムな恋敵(婚約者)は、

割ってみると、魅力のない「イヤな冷たいヤツ」でした。

彼がたまごで何度もひどい目にあう(たいてい主人公のせいですが(笑))のは、

彼が「悪い卵」であることのメタファーだと僕は感じました。

 

そして物語の後半は、

明日をも知れぬ収容所、

「ピンチな状況」が「卵の中身」です。

主人公グイドが虐殺からの脱出を必死で模索しながら、

その恐れと焦りをツユとも出さずに、

『ゲームだから楽しいよ!』

という「殻」をまとい、息子を楽しませる。

「殺されないために隠れろ!」

…じゃなくって楽しませるんです。

これも「死の恐怖」という“悪い中身”を見えなくした「卵」じゃないでしょうか。

たまごに焦点を当ててみても、

すごく象徴的だなァ、そう感じます。

「一生に一度出会ってよかった。」

そう思える名作映画です。

ぜひ一度、ご覧になってくださいませ。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

(関連:あなたは逆境でどう変わる?「3つの食材」の話 – たまごのソムリエ面白コラム