“食指が動く”とはどの指のことか?
こんにちは。こばやしです。
さて、表題の「食指が動く」という慣用句
「おいしそうなものをみて食べたくなること」を指し、転じて「野心をもつこと」を意味するのですが、
これどの指か分かりますか・・・・・・?
答えは「人差し指」。
この言葉の由来は、古く中国に始まります。
中国では人差し指は「食事だけに用いられる指」だったんですね。
では、「食指が動く」ってどんなシチュエーションだったんでしょうか? 実はこれにはちょっと驚きの逸話があるんです・・・・・・
◆オソロシイ!食い物の恨み4000年!
時は約2600年ほど前、中国の春秋時代。
「鄭」という国の君主、霊公さんが宰相である家臣の子公さんを食事に招きました。
王宮へ向かう道中、子公さんの人差し指が突然「ピクピク・・・!」と動きます。 同じく招かれていた同僚の子家さんに、
「ホラ、これ見てくれよ。 こんな風に指が動くときは、ゼッタイ美味いゴチソウにありつけるんだぜ! 今日も期待できそうだ。」
・・・・・・はたして王宮へ着くと、でっっかいスッポンを捌いている真っ最中。 実はコレ隣国の「楚」の王様からの贈り物。 それだけにメッタに食べれない立派なスッポンで、見るからに美味しそう・・・・・・!
「ホラ!な!、言った通りだろ!?フフン。」
と、得意満面の子公さん。 そこへ霊公さん(王さま)登場、「ナニナニ、なんの話じゃ・・・?」
子家(同僚)→ 「いや、カクカクしかじかで、さっき子公さんがズバリ゛御馳走が出る事″を当てたんですよ。^^」
王さま→ 「フーン。( ビックリさせようと思ったのに面白くないな。ちょっとイタズラしてやるか。)」
てなわけで霊公さま、なんと子公さんにだけスッポン料理を出さずに知らんぷりしちゃったんですね。
(これで、”食指の予言”は外れたことになるだろう。フフフ。)
サア、これに怒った子公さん、
いきなりスッポン鍋の中に人差し指を突っ込んでペロッ!と味見したあとサッサと帰ってしまいました。
怒りはごもっとも、でもちょっとマナー悪いですねェ・・・。
これに、今度は王さま(霊公)が怒り心頭、
「無礼な!あんなヤツは殺してしまえ!!!」
・・・・・・・・・
が、しょーもないイタズラで喰いっぱぐれた子公さんだって相当怒っておりまして、
逆にこの恨みをもとに挙兵し、ついに霊公を討ち取ってしまいました。
げに恐ろしきはスッポンの・・・・いや食い物の恨みという訳でしょうか。
それにしても一国を預かる王様と宰相が、
「ホーラぼくの予言当たった!」「あたってないもーん!」「じゃあ、たべさしてあーげない!」「勝手にたーべた!」
・・・・・・って小学生かよ!アンタら。(^^;)
そんであげくに殺し合いって、えらいキレやすいですねェ・・・。 ちょっとカルシウムが足らんかったのとちがうでしょうか?
ちなみにスッポンにはイライラを防ぐ鉄分や亜鉛、カルシウムがたっぷり。 もしチョットでも分け合ってれば殺し合いはなかったかも!!??
皆さんも、食べ物の恨みには気を付けましょう!