小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記 SOMMELIER DIALY

飲食店さまへ 記事一覧

こんにちは!
たまごのソムリエ、こばやしです。

この絵は、
ぼくが住む徳島県の美術館が
6800万円で購入した絵画。

 

のちに調べてみたら昨年に
超精巧な「贋作」だったことがわかり、
全国的な話題になりました。

25年間も知らずに飾っていたんです。

 

先週のニュースで
「売った画商へ6800万円で返品・返金」
とニュースになりまして、あらためて話題になってます。

 

美術館はホッとしたでしょうが、
じつは発覚後のこの1年間、
とても面白いことが起こっていました。

贋作が発覚してからしばらくのお話し。

贋作なんてえらいことだ・・!

とはいえ
買っちゃったものはしょうがない
美術館が「贋作」と表示し再公開したところ・・・

なんと!
来館数がめっちゃ増え
大人気になったのです。

「プロがだまされた話題のニセモノ」を
ぜひ見てみたいと評判も上々だったんですね。

だまされた美術館としては
複雑かもしれませんが、

この
「贋作人気」のメカニズムに、
あなたのお店の繁盛につながる
ある「コツ」があります。

 

◆価値はひとつじゃないから・・・

つまり、

別の価値を提供した

ってことなんです。

それまで25年間飾っていて
絵自体は何も変わってないのに

贋作とわかると反響が出た。

これはちょっと分かります。

ああ、あのニセモノか~。
ちょっと観に行ってみようかな!?

という気持ち。

それってつまり
絵を観る価値が
「真なる美を鑑賞すること」
だけじゃないということですよね。

 

「見た、と人に言いたい。」

という価値かもしれません。

また、

「真贋ってオレにもわかるかな?」

みたいなチャレンジ精神も
あるかもしれません。

価値魅力って
「良い品質」だけじゃないんです。

それって飲食店さんでも
同じことが言えます。

 

◆同業でも『価値』がちがう

たとえば同じコーヒーショップでも、

スターバックスは
家と職場に次ぐ「第三の場所」を理念に
「ゆっくりしていってください!」と
なが~く時間をすごせることを価値にしています。

対してドトールは
ほんの20分くらいの
『短いスキマ時間』をどれだけくつろげるか、
という価値を打ち出しています。

なので、
スターバックスのイスや音楽は
ゆったり長居したくなる品で、

ドトールはサッと注文して
待たずに短時間でくつろげるように
席数を多くして
レジ対応もめちゃめちゃわかりやすい。
オーダーも迷わないですむ表示です。

 

おなじコーヒーショップでも
体験させるものが違うんですね。

あなたのお店は、
ライバル店さんとどんな
価値のちがいを打ち出していらっしゃいますか?

◆たまごメニューで『価値の差』を!

同じように卵メニューも
飲食店さんのお客にとって
ひとつじゃない、

いろんな
価値が出せます。

「おいしい」
だけじゃないんです。

たとえば
「家で食べられない
非日常な料理技術」
という価値。

たとえばオムライスやだし巻きたまごって
手間と技術を売る料理なんですね。

 

であれば、それをさらに高めるとすると

『より技術のいりそうなシズルにする』

という、
見た目の印象にこだわると
価値の方向としてとても合うわけです。

 

また、

「作り方がわからない料理」

が食べられるという価値。

たとえば
ポーチドエッグを作ったことがある人は、
日本ではかなり少数派

目玉焼きとちがって
作り方もよく知らないわけです。

すると、
おいしさと別に
価値が大きいわけですね。

じっさい
エッグベネディクトは
単価高いですよね。

 

たまご料理は
おいしさ以外の『価値』が
出しやすい食材です。

 

ぜひともあなたのお店でも、
多面的な価値から、単価の取れる
たまごメニューをご提供くださいませ。

もちろんホンモノのおいしさで!

 

ここまでお読みくださって
ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , 飲食店さまへ 2025年11月26日

こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

 

大阪万博あと一週間とちょっとで終了ですね。

行った際に
とにかく圧倒されたのが

建物デザインの素敵さ。

自国の伝統を取り入れたり
アメリカ館や韓国館のように
最新の壁面ディスプレイで魅せたり
日本館のようにリサイクル可能な
形式で表現したり・・・

いろんな意図があって
見ているだけで楽しくなります。

 

その反面、
面白い違和感だなぁ、と思ったのが

文字フォントのシンプルさ!

これだけ素敵な建物なら、
もっとおしゃれな文字の方が
にあいそうなのに・・!

飲食店さん洋菓子店さんだと、
お店のイメージに合わせた
文字デザインにされますよね。

そんな日常とのちがいを
万博に感じる部分です。

 

つまり、各国パビリオンで

その国の人が読みやすいと思った文体

かつ、いろんな人が読めるように配慮

しているからなんだなぁ、と気づきがありました。

 

◆フォントで変わる印象

たとえば僕たちは

究極のたまごかけごはん
専用たまご

という商品をお出ししていますが、

ためしにフォントを変えて
並べるとこんな感じです。

ずいぶん印象変わりますよね~。

書体の工夫って、商品の良さを感じてもらう『こだわり』なんですが、これ場合によってマイナスになることもあるんです。

 

◆海外の人には読みにくくなる・・!?

万博の“案内文字”
モリサワの「UD新ゴ」というフォント。

なんと2千もの書体から厳選された
ユニバーサルデザインフォント
読みやすさ最高峰」の文字なんだそう。

 

すごい・・!

 

日本在住の外国人さんから
お聞きしたことがありますが、

かなり長く日本語を学んで
こられた方でも、
ひらがな漢字って

ちょっと崩した字だと
とたんに『読めない』

ことがよくあるんだそう。

たとえば
下の「たまご」文字は
有名な毛筆フォント
(勘亭流・衡山毛筆)ですが、
慣れない海外の方にとっては
ぜ~んぜん違う文字に見えるんです。

たしかにそうかも・・・。

 

僕たちだって、下の写真のように
アルファベットならまだ
書体が変わってもなんとか読めそうですが、

アラビア文字とか
ハングル文字とか
タイ文字とかになると、

それを覚えるのにやっとで
もしフォントが違う

「別の文字かも!?」

なんてなってしまいそうです。

日本語が読める
海外の人からすると

大阪万博でおしゃれ文字を使っていた
パナソニック館「ノモの国」のほうが
他のパビリオンより
読みにくくて不評なのかもしれません。

 

◆インバウンドでも注意が必要!?

アップル社ワイヤレスイヤホン「AirPods」
今度のバージョンは同時通訳機能が付くそうで
だんだんと言葉の壁が無くなりつつあります。

 

すると文字の方も、
海外の方が多く訪れる場所のお店では
できるだけ多くの方に、アプリも含め
読みやすい書体』が必要になってくるかも。

もちろんインバウンド対応の外国語メニューも
ご用意されていらっしゃるでしょうけども、

看板など屋外で目を惹く文字も、一部で良いので
「ユニバーサルに読みやすい」「読み取りやすい」
が観光地のお店では必要になるかもですね。

ここまでお読みくださって
ありがとうございます。

 

※それにしてもステキな建物の数々と大屋根リング、壊しちゃうのもったいないですね。

カテゴリー | ソムリエ日記 , 飲食店さまへ 2025年10月4日

こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

先日スーパーで買った
レトルトのパスタソース。

このパッケージ
興味深い訴求がされているんです。

それは・・・

卵の黄身シズル写真といっしょに

「ベーコンと卵入り」

と書いて、赤で強調しています。

 

これ、あなたはどう感じましたか?

「へ~、本格的なんだ。」

「おいしそうだな。」

なんて印象を持ちませんでしょうか。

 

◆どの商品にもある魅力

日本国語大辞典で引いてみると、

カルボナーラ〘 名詞 〙
ベーコン、チーズ、卵で作ったソースのことで、パスタにあわせて用いる。

とあります。

つまり・・・
ベーコンと卵が入ったものこそが
『カルボナーラ』。

入っているのが
『当たり前』なんですね。

それを大きくアピールしている。

 

 

いや~、いいですねェ。
これ、僕の大好きな「当たりまえ構文」ですね。

これって、繁盛する
メニュー魅力アピールのコツなんです。

 

◆当たり前すぎて自分が気づかない魅力

たとえば
あなたがご自分のお店のシフォンケーキを
「もっとPRしたい!」と思ったとします。

いろんな方法があろうかと思いますが、
ただシンプルに

「たまごをたっぷり使った
シフォンケーキ」

と打ち出すだけでも
十分な魅力になるのです。

 

ラーメン店さんであれば、

「三十時間じっくり
漬け込んだ煮玉子」

なんて書くと、
単に「おいしい煮卵です」
よりもずっと、魅力とこだわりを感じますよね。

 

どちらの表現にも共通するのが、お店で

「あたりまえにやっていること」

だったりします。

自分のお店にとっては、
あるいはその料理については
当たり前なんだけど、

実はお客さんの魅力になることって
気づいていないだけでたーくさんあるんです!

 

◆当たり前を伝えてみるコツ

ポイントは、
パッと見てお客様がわかりづらい
「あたりまえ」であること。

 

玉子焼きやTKGで
「たっぷりたまごを使った」
なんて言っても

「そりゃそうだろう。」

となっちゃいます。

 

ですので、
いろんな方に普段の取り組みや作り方を話してみた方がいいですね。

友人やご家族、あるいはお客さん・・・

「えっ、そうなの!?それってすごいじゃん。」

・・・といわれることがあれば即採用、
POPやメニューで伝えてみるべきですね。

 

ぜひ、あなたのお店の当たり前を
繁盛する魅力に変えましょう!

 

ここまでお読みくださって
ありがとうございます。

 

※もう少し詳しく事例を書いてます↓ オススメ♪

(関連:「あたりまえ構文」な魅力の伝え方 | たまごのソムリエ面白コラム

(関連:あなたのお店の「当たり前構文」「まるで・ような構文」は宝の山 | たまごのソムリエ面白コラム

カテゴリー | ソムリエ日記 , 飲食店さまへ 2025年09月27日

卵と表記するか、玉子と書くか・・・
これだけでメニューの出数が変わります。


こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

少し前にテレビ朝日さんの
情報番組に出させてもらったのですが、

ご担当ディレクターさんが
放送前に

「『たまご』の表記って
ひらがなで大丈夫ですか?」

と聞いてくださいました。

これって
とってもうれしいこと
なんです。

 

文字って
印象にすっごく影響するんですよ。

「卵料理のコツ」

「玉子料理のコツ」

「たまご料理のコツ」

ぜんぶ同じ言葉ですが
↑こんな風に文字表記がちがうと

テレビ画面紙面
パッと目にしたときに
視認性がまったくちがってきます。

すなわち、
あなたのお店でも
メニュー記載を変えることで

たまごメニューの
オーダーのされ方を
変える(増やす)ことが
できます。

 

◆使い分けると面白いたまご表記

まず、「卵」「玉子」文字の使い分けには

新聞・出版物のルール

があります。

『卵』・・・生物学的たまご
魚卵も昆虫卵もぜんぶ含む

『玉子』・・・鶏卵“料理”のたまご
鶏卵のみ(調理ずみだけ)

というルール。

 

つまり新聞にでる料理メニューでは
「卵丼」はバツで(またはイクラ丼かも?)
「玉子丼」が正しいわけです。

「温泉卵」はバツで
「温泉玉子」が〇。

雑誌・漫画もこうなってます。

国語的には
「ニワトリのたまご」なら
「卵」「玉子」どちらもOKなんですが、

出版メディアでは
鶏卵「料理」のみを「玉子」で
統一しています。

たとえば
を買ってきて温泉玉子を作った。』
みたいな表記になるわけです。

ただし、
例外的にレシピ本だけは
ぜんぶ「卵」表記になっている事が
多いんですね。

これは
材料の『』表記が多いから
調理のさい見やすくするため
統一しているようです。

 

 

◆飲食店の映える「たまご」表記

そして、

飲食店さんの場合は
ゼッタイ『ひらがな』
を使うべきです。

『たまご』と書くと

・印象がやわらかくイメージ良い

・視認性がたかい

というメリットがあります。

 

小説や記事では
「卵」「玉子」と出てきても
文脈の流れですぐ理解できますが、

・鶏のから揚げ
・メンチカツ
・マグロの漬け
・・・・・・

みたいなメニューの中で
「麻婆玉子丼」
みたいに漢字があっても
パッと視認しにくいんですね。

ですので、

・卵掛け御飯
・玉子焼
・温泉玉子

もいいですが、
それよりも

・たまごかけご飯
・温泉たまご
・だし巻きたまご

みたいな
ひらがな表記にすると
やわらかい印象をだしつつ
パッと見つけやすいんです。

 

◆たまご注文頻度上がると利益アップに!

たまごは
原価がさほど高くなく
調理で付加価値がつきやすい

「粗利の取れる食材」です。

また、オムレツのように
プロの技術が評価されていて

利益をだしつつ
お客さんの喜びに
なりやすい食材です。

原価率を抑えつつ
美味なたまごメニューを、

シズルでPRしたり
ひらがな表記にするだけで
ご注文頻度をあげる。

たんに美味しいだけじゃなく
より多くの方にご注文いただき
ご繁盛につながる、

そんな工夫を
ぜひお店のたまご料理で
してみませんか?

ここまでお読みくださって
ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , 飲食店さまへ 2025年07月15日

先日のブログ
パプリカパウダーについて
ご紹介しましたが、

卵を引き立てる赤色について
もうちょっと補足を。

◆黄身+赤い指し色の応用は広い!

この黄身+赤色の
セオリーって、シズル写真では
いろんな応用があります。

たとえば下のあるお店
シズル看板を見てください。

となりに赤い文字があるだけで
たまご黄身の黄色が
引き立ちますよね。

 

逆に赤っぽい色の
料理に、黄身を乗せて
シズル写真でPRすると、

たまごの誘因効果と併せて
来店へとつながりやすいです。

たとえば看板でも・・・

ほら、
ローストビーフだけよりも

よほど目を引くんです。

黄身のちかくに赤文字や赤色背景

赤い料理に
+黄身プラスした
シズル写真

これはメニュー表などでも
使えるテクニックですので、

ぜひ応用してみてくださいませ。

ここまでお読みくださって
ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , 飲食店さまへ 2025年07月10日

こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

たまたま日程が空いたので
大阪万博に行ってきました!

いや~!圧巻でしたね。

個人的にはサウジアラビア館と
中国館がすばらしかったです。

いろいろ話したくなっちゃいますが、
とりあえず
ゼッタイ一度は行くべきです!
得難い体験でした。

 

◆シンプルなキャラ力を実感!

いろいろ気づきがあったのですが、
そのひとつが、

万博ロゴとキャラクター
「ミャクミャク」のすごさ。

会場のあちこちで
キャラクターを目にするんですが、

たとえば木造大リングには
こんなミャクミャクさまが
描かれています。

いろんな形なんですよ。

でも、

「これはミャクミャクさまだ。」

って分かるわけです。

シンプルかつ
めっちゃ汎用性が高いキャラで
どんな形状にも応用できる

 

極端なハナシ、

→白→ の
〇をエクセルで重ねただけ
でも

「ミャクミャク」になる。

 

 

これってすごくないです!?

ほかの候補だったロゴとキャラでは
こうはいかなかったかも!?

いまさらながら
考えたデザイナーさんって
ホントすごいです。

 

◆たまごの〇〇が同じくらいすごい

そして、
このことって
飲食店さんでもすご~いヒントになるんです。

それは、

たまごの黄身のイラスト。

だ円2つ重ねるだけで
おいしそうな黄身に!

たった円2つで描けて
味が想像できて
おいしそうなイメージになる。

これって
食材としてかなりすごいことなんです。

 

◆メニューシズルで黄身の誘因効果がすごい

じつは

黄身って
すごい効果があります。

目をひくんです

本能的におもわず見ちゃう
色合いとカタチをしているんですよ。

たとえば上の料理でも
あざやかな黄身があると
おもわず目に入る率が
大きく上がります。

下の写真だって
黄身に目がいきますよね?

地味になりやすい
海苔系の商品も・・・

黄身があるだけで
めっちゃ目を惹きます。

っていうか、乾物って最近
黄身パッケージが多い!?

 

店頭のシズル写真も、このとおり
黄身があると目立ちます。

ですので、

お店のメニュー

店頭のPOPやカンバン

商品パッケージ

 

〇を2つ重ねてイラストや写真に
重ねてやると、
黄身をイメージでき魅力と誘因力が増します。

 

 

写真に黄身イラスト(黄色の〇)
を貼るだけで

おいしそうに見せた
パッケージもあります。
けっこうおいしそうに見えますよね。

ぜひ、あなたのお店でも、
目を惹く黄身の活用で繁盛に
つなげてくださいませ~

ここまでお読みくださって
ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , 飲食店さまへ 2025年04月23日