年を取るのは素敵なこと!?【たまご鶏のことわざ94】

こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。
たまご鶏のことわざ第94弾、
今回はコロンビアから。
<年をとった雌鶏から良いスープができる>
(コロンビア)
いろんな経験をしてこそ滋味のある、
味わいぶかい影響を人に与えられる。
そんな意味です。
なるほど、よいことわざですね。
作家の阿刀田高さんがご自身の著書で
「同じ花を見て『きれいだ』と
感じたとしても、子供が感じるのと
いろんな物事を見てきた大人が
感じるのでは、ずいぶんと意味が違ってくる。
より美しいと感じるのは後者ではなかろうか。」
ということをおっしゃっています。

年を経ることで価値がでる、
まったくそのとおりだと思います。
そして、
年を経た鶏のほうが
旨味が多く美味しいスープになるのは本当です。

卵を産み終わった、
ある程度年を経たニワトリは
食肉として食べられるのですが、
食感がちょっと固いんですね。
ですが、
肉のうまみがめっちゃ濃くて
美味しいんですよ。
まさにスープや
シチューにすると最高!なんですね。

日本では「廃鶏」なんて名で
「いらないもの」扱いですが、
食肉文化の深い欧州では
むしろ年を経たニワトリのほうが
「コストがかかっているから」
「より美味しいから」
・・と高価な貴重肉として
取り扱われたりもします。

例えばフランスでは
「プーサン」「プーリー」の名で
若どりの肉よりずっと高く売られています。
食感が硬くても、
煮込み文化ですから
旨味を最大限活かし
柔らかく美味しく食べるレシピが
たくさんあるんですね。

こばやしもこの、
たまごを産み年を経た鶏肉
(四国では親鶏と呼ばれます)を
好きでよく食べます。
筋切りしたあと塩こうじを振って
低温調理でじっくり熱を通すと
お酒のつまみにめっちゃ美味しいんですよ。
価格も手ごろですから、
飲食店さんでもおすすめです。
◆コロンビアはめっちゃ卵好き
ちなみにこのことわざの
コロンビアは、
めちゃめちゃ卵を食べます。
日本人よりも。

昨年の世界鶏卵消費量データでは、
日本を抜いて世界第三位。
ひとり年間324個も食べているんですね。
10年前は年250個でした。
すごい伸びです。
つまり
これは文化というわけじゃなくて
コロンビア政府が国策で
「たまごを食べよう。」
と進めてきたことで
こんなに伸びているんです。
鶏肉の方も力を入れてまして、
日本への輸出もつい3週間ほど前に
解禁になったばかり。(2025年10月より)

南米のコロンビアは
鶏が快適に過ごせる
涼しい高地も多く、
1平方メートルあたりの
生物多様性は世界一、という
生き物天国でもあります。
そのあたりも養鶏に
おおきなメリットなんだと感じます。
今後、コロンビア産の鶏肉などは
日本に広がるかもですね。
コロンビアの卵メニューでいうと
『アレパ』っていう
トウモロコシ粉パンに、
目玉焼きをはさんだものが
朝食の定番なんですが
これおいしいんですよ~。
たまご好きとしてシンパシーを感じます。
日本も負けてられませんね!
年を取ったニワトリのスープのように
長年の卵好き文化で
お店メニュー含め盛り上げていきたいですね。
コロンビアのたまご料理は
日本のカフェ等メニューとしても
なかなか相性が良いので、
ぜひあなたのお店でも
取り入れてみてくださいませ。
ここまでお読みくださって
ありがとうございます。


