小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記 SOMMELIER DIALY

たまご・鶏のことわざ 記事一覧

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こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

たまご・鶏さんのことわざ第25弾、今回は英語圏から。

<黒い雌鶏が白い卵を産む>(A black hen lays a white egg)

これは、『トンビが鷹を産む』の事なんです。つまり“平凡な両親から優秀な子供が生まれる” という事を英語圏でこう表現します。

これはなかなか興味深いですねェ。“白たまご イコール 優秀” ということなんですよ。

◆“白い卵”と“赤い卵”
日本では白い卵の方が沢山普及していることもあって、赤い卵の方が貴重・希少というイメージがあります。

しかし、欧州ではどちらかというと赤たまごの方が主流の国が多く、白卵はレアだったりするんですね。

そもそも鶏さんの始まりは「セキショクヤケイ」と言われる野生種、その名の通り赤い色の系統が原種であり、白い鶏さんはどちらかというと、新しい種という見方もできます。品種改良を経て近年に多く飼育されている種なんですね。上のことわざは、もしかするとこのような“鶏の歴史”を反映しているのかもしれません。

ちなみに、一般的に「たまごの殻の色」は、「鶏さんの羽毛の色」と同じ系統になります。 赤い鶏が赤い卵を、白い鶏が白い卵を産むのがフツウです。


◆白いたまごのメリットたくさん
余談ですが、料理によっては、実は「白いたまご」の方が美味しくできるものがあります。

卵の香り成分に、「魚っぽい香り」があります。これは「トリメチルアミン」という物質なのですが、白たまごを産む親鶏の種は、この香り成分を分解する酵素をたくさん持っています。 なので、例えば洋菓子などでも特に繊細な香りを重視する時は、香りにクセの無い白たまごの方が向いている場合もあるんですね。

また、近年の種では白鶏さんの体つきがやや小さいため、飼料コストが少なくてすむというメリットもあります。

(逆に赤たまごの方が「特徴がしっかりした風味になりやすい」とも言えます)

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

関連:たまごのソムリエコラム・・・たまご・鶏さんのことわざシリーズ一覧

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご・鶏のことわざ 2014年12月25日

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こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。
たまごのことわざ第24弾です!
今回も中国から。

卵の中に骨をさがす
(鶏蛋里挑骨頭

ありもしない欠点をさがすこと」を意味します。

なるほど、イメージしやすくて面白い表現ですねー。

日本は減点法の文化が根付いていて
欠点を指摘されることが多い、
とも言われます。

行きすぎた「卵の骨さがし」も
ケッコウありそうですねー。

感性論哲学を教える芳村思風さんは、

欠点を無くそうとするよりも
長所をドンドン伸ばしていく
ほうが良いですね。

そうすると短所が
“愛嬌”に変わる

とおっしゃっています。

たまごには骨は無いですが
硬い殻はあります、

何か欠点を探し出したら、
どんなものだって見つかります。

それじゃァ、
キリが無いですよねー。

それよりも物事や人物の
良いところを見て、

自分の「良いところ」を伸ばす
努力を重ねる方が、

精神的にもずいぶん良さそうです。

 

◆たまごを支える骨は・・・?
たまごはニワトリのお腹の中
「卵管」というところで
ゆっくり10日ほどかかって
「たまご」になっていきます。

胃腸とは全く違う臓器ですので、
あたりまえですがたとえ鶏サンが
骨を食べたとしても卵に混じることはありません。

骨は体の組織を支えるため
のものですが、

たまごにも
骨のかわりに組織を支えるものが
ちゃんとあるんですね。

それは

カラザ

というスプリング状の物質。

黄身から卵殻内側に繋がっていて、
たまごに衝撃が加わっても
黄身があちこち動いて内部で
ぶつかったりしないように
つなぎとめる役目をしています。

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このカラザにはシアル酸という
成分がたっぷり含まれていまして、

インフルエンザの特効薬になったり
育毛や美肌効果、ガンの特効薬になると
期待されている成分でもあります。

「気になって取っちゃうんですよね。」

なんて方もいらっしゃるのですが、
健康を考えて食べられるなら、
ゼヒそのまま召し上がってください

ここまでお読みくださって
ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご・鶏のことわざ 2014年07月16日

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こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。ひさびさ!たまご・鶏さんの慣用句、第23弾です。

<三更まで灯りをともし、五更に鶏の声を聞く>(三更燈火五更鶏)

漢詩の一節で、現代中国でも用いられる表現です。

夜遅く寝て、朝早くに起きる」

という意味になります。

となります。更(こう)」とはかつて中国で使われていたちょっと珍しい時間の区分で、日が暮れてから夜明けまでの「夜」を五等分したもの。

一更が夜明けすぐ、五更が夜明け直前なので、三更だと大体午前2時-3時くらいでしょうか?夜明けが6時くらいと考えると、この慣用句は「たった3時間しか寝ずに超がんばる!」ってのを少しエレガントにした表現なんですねェ。(^^)

三更燈火五更鶏で勉学に励む』、というような使い方をするようです。

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◆夜明けイコール鶏さん
ちなみに鶏さんは必ず夜が明けてからしか卵を産みません。暗闇で割ってしまわないように、という本能からでしょうか?かならず夜明けとともに産卵を始めるんですね。なので、「五更鶏」はまさにその通りであって、ニワトリさんは夜明けの象徴というのは非常にうなづける話です。

関連:たまごのソムリエ日記・・・たまご・鶏さんのことわざシリーズ一覧

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご・鶏のことわざ 2014年06月25日

こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

たまごのことわざ・慣用句第22弾です。

<置いてきぼりは腐った卵>
(Last one in is a rotten egg)

直訳すると、「最後の一個は腐った卵」。

早く来いよ!」「行こうぜ!」とか言った意味でつかわれます。

これ、子供が使う言い回しなんですね。

遊びに誘うとき、それも「やーい!」とちょっと挑発して誘うときに使うフレーズです。

ひとり残ったら味噌っかすだぜー!はやく来いよ!やーい!

みたいな感じでしょうか。 欧米では非常にメジャーな表現です。

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ちなみに「となりのトトロ」英語版(北米版)DVDでも、お父さんがサツキとメイに「家まで競争!」と言って駆け出すシーンの翻訳にこの表現(Last one home is a rotten egg!)が使われています。

ぜひ機会があれば、チェックしてみてください。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

関連:たまごのソムリエ日記・・・たまご・鶏さんのことわざシリーズ一覧

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご・鶏のことわざ 2014年03月31日

こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

久々に、たまごの慣用句です。

good egg”(グッド エッグ)

と書いて、「カンジの良い人」「信頼できる人」という意味があります。

反対に

bad egg”(バッド エッグ)

は「悪人」という意味です。

ちなみに“bad apple”(バッド アップル)という言葉もありまして、これも「悪いやつ」を指すのですが、「周りに悪影響を及ぼすヤツ」という意味が含まれます。

金八先生で言う、「腐ったリンゴ」ってヤツですねェ。 周りまで腐らせちゃう、みたいな。 バッド エッグ「悪いタマゴ」の場合は、アウトロー的な「一匹狼の悪人」のような感じなんでしょうか!?

なぜ「信頼できる人」がなのかというと、やはり「見た目じゃなかなか判別つかない」というイメージが反映されてるんじゃないでしょうか?

卵の傷んでいる・新鮮な、の判別は割ってみないと中々わからないもの。人の善悪も、ある程度深く付き合ってみないことには判らない。それだけに「良い卵」であるという周囲の評判や信頼が大事になってくる・・・そんな意味が込められているのではないでしょうか?

日本の卵は世界的に見ても品質管理がトップクラスです。 買いたてのものは「生で食べられるもの」という無条件に近い“信頼”があります。 非常にありがたいことだと思います。また、その中でも更に我々自身が「グッドエッグだ!」と言ってもらえるように、更に信頼を重ねていただける精進をしなくちゃいけません。(^^)

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

関連:たまごのソムリエ日記・・・たまご・鶏さんのことわざシリーズ一覧

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご・鶏のことわざ 2014年02月1日

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こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。たまご・鶏さんの諺第20弾、今回は中国から。

<牛刀割鶏>(ぎゅうとうかっけい)

牛刀を以て鶏を割く、

つまりちっちゃなニワトリさんをデッカイ牛さん用カタナで切るということで、大人物にしょうもない仕事をさせること」「ささいな事に対応するのに大げさな方法をとること(への戒め)」を意味しています。

「オーバースペック」というニュアンスでしょうか。

エピソードとしては、孔子さんのお話が有名です。

孔子さんが武城という町を治めるお弟子・子游さんに会いに行った際に、「武城みたいな小さな町をキミが治めるなんて、デッカイ牛刀で鶏を割くようなもの。モッタイナイよ。」と言って子游さんを褒めたんですね。

対して子游さんは「ほんらい“国”を治めるのに用いるべき“礼楽”を小っちゃな町の統治につかってるのは、デッカイ牛刀を鶏に使うようなもの。ちょっと大げさすぎるんじゃないかい?」と言われんだと、カンチガイをしちゃいます。

このお話から、上のような2つの意味ができたんですねー。

 

◆牛刀はそんなにデッカくない?
ちなみに“牛刀”はさほど大きくありません。だいたい20センチから36センチくらいまで。

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ホントにでっかいのはマグロを捌く“マグロ刀 ”で、↓

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コレ、装備してモンスターと戦闘だってできそうです。(^^;)

「牛刀割鶏」はむしろ“鮪刀割鶏”なのかもしれません。

私が所属している勉強会・徳島県中小企業化同友会では、年末忘年会でマグロの解体をやりました。 見てるだけじゃなくて事前希望の上参加もできたのですが、マグロ刀、私も使ってみたかった!(^^;)

関連:たまごのソムリエ日記・・・たまご・鶏さんのことわざシリーズ一覧

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご・鶏のことわざ 2013年12月26日