小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記 SOMMELIER DIALY

ちょっとつぶやき 記事一覧

本日はお店の料理の「伝え方」について
つらつらと書きます。


こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

こばやしが勝手に

「ギリシャ料理問題」

と呼んでいる事象があります。

 

いや、これギリシャでも
ナミビア料理でも
エチオピア料理でも良いのですが、

たとえば、
ギリシャ料理を食べたことがない人がいるとします。

 

で、その人が
初めてギリシャ料理を食べ
すごくうまい!」となったとして、

それが
「ギリシャ料理がどれも美味しい!」のか
「そのお店の味が特にすばらしい!」のか
わからない、ということです。

 

言い換えるならば、
味の感動を人に伝える際に、
「ギリシャ料理って美味・・・」
と伝えるのか、

「あのお店がスゴイ・・・」
と伝えるのかは、
食べた人の判断によるわけですね。

これ、
外食事業のお店さんにとって
重要な問題なのです。


◆新メニューの感想ってむずかしい

もし新しいメニューを
作ったとして、
その料理が「お店の評価」に
きちんとつながる伝え方
しなくてはなりません。

 

たとえばペルー料理に

ウェボス・ア・ラ・ラボナ

という、たまごにパクチーと
玉ねぎを使ったサンドイッチ

ペルーの朝食定番のたまご料理が
ありますが、

仮にフェアで
これをお店のメニューに
入れるとすると、

 

『ウェボス・ア・ラ・ラボナ』
と書くのか、

『ペルー風目玉焼きトースト』
と書くのか・・・

 

これがお店とお客様の関係性
とても重要になります。

ファンが多いお店なら前者
これからのお店なら、後者であるべきでしょうね。

 

以前に松屋で
ジョージア料理の鶏煮込み料理
シュクメルリ』を出して
大ヒットしましたが、

 

「なんだこれ??やめとこう。」

・・・とならなかったのは、
お客様が松屋メニューに対して
信頼性を持っていたから。

だから現地の料理名でアピールできたのだと思うんです。

いずれにせよ、
あなたのお店で新たに、
オリジナル料理とか
珍しい料理を始めるなら、

どこまで分かりやすく伝え、
どこまで非日常感神秘性を出すのか
このさじ加減に面白さがありますね。


ちなみに僕が
ギリシャ料理問題」と呼んでいるのは
わが四国にギリシャ料理店が
たった2件しかないからです。

 

どちらの店も美味しいんですが、
じっさい世の中の…というか
日本のギリシャ料理って総じて
どれくらい好まれているんでしょうね・・・!?

イタリア料理はうまい!

のように総括した意見が
聞いてみたいですね。

ここまでお読みくださって、
ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ちょっとつぶやき 2023年01月23日

こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

台湾の自転車ブランドが
海外輸出する際に、

あまりに破損が多いので
包装に「液晶テレビっぽい絵」をつけたところ
破損が激減したのだそうですね。

 

 

おお~!
なるほど。自転車だと
ぶつけても「大丈夫だろう。」って
考えられてしまうんでしょうね。

この写真、たしかに
『黒い四角』が付いているだけで
なにもウソ書いてあるわけじゃ
無いですもんね~。

興味深いです。

さて、たまご屋にとって

割れずに届くかどうか

ってすごく大事な問題です。
全国の多くのお店さんに毎日
宅配便でお送りをしていますから。

配送会社さんにはホントに
お世話になっていまして、
おかげで日々おいしく
新鮮なたまごをお届けできております。
ありがとうございます。

ただ・・・、
時にぐわん、と箱が
凹んでしまっていたり、
破損というものは
なかなか「ゼロ」には
ならないんですね。

とくに、多くの荷物が
集中する年末や春先、
お盆前なんかは大混乱の中で
僕たちもさらに工夫が必要になってまいります。

以前は、少しでも破損を
減らすために段ボールに

「たまご」と印刷したものを
使っていたのですが、

箱の印刷の注意喚起って
意外とご担当の方は
気にしにくいんだそうです。

そりゃそうですよね。

空き箱の再利用をして、
描いてある文字と中身が
ぜ~んぜん違うことなんて
よくあるわけですから。

おひっこしで
「ガラス容器」なんて
書いてある箱に、
おもちゃや衣服が入って
あることもあるでしょうし、

逆に「野菜」の箱に割れ物が
入っていることもあるでしょうし。

そこで、僕たちがたまごを
お送りする際は、

「生卵」と別の紙で貼る

ようにしています。

これなら「わざわざ貼った」
ということが分かるわけですから、
ご配達いただく物流便の方々にも、
気づいてもらいやすいのかな、
と思っています。

もっとも、
前述の自転車のような例が
広まって、
「いや、中身は別のものに違いない。」
なんてなっちゃったら困りますが・・

ここまでお読みくださって、
ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ちょっとつぶやき 2023年01月11日

あけましておめでとうございます!
たまごのソムリエ・こばやしです。

旧年中は大っ変お世話になりました!

今年は卯(うさぎ)年ですね!

うさぎとたまごって、
西洋では非常に重要な意味を持つ
取り合わせで、イースター等
イベントのたびに
セットで登場するんですよね。

しかも、自分は年男です。

ですのでいろいろな意味で、
感慨深い年になりそうですね~。

せっかくの年なので、
うさぎとたまごの関係について
いろいろ掘り下げてブログでも
ご紹介してみたいですね~。

ちなみに

この「卯(う)」の漢字。
中国で生まれた形意文字ですが、

「同形のものを左右対称においた」

ということを表す絵から
その字ができていまして、

「同じ価値の物を交換する」

の意味があるんだそうです。

つまり今風に言うと
「win-winの商売」ってことです。

そもそも商売ってのは
お客様にモノではなく
価値を売ること。

布団屋さんはマクラを売るんじゃなく
「安眠」を売っているわけですし、

住宅メーカーは家を売るんじゃなく
「家族のだんらん」という価値を
売っているわけです。

そして、その価値と価格が
等価交換になっている
それが商取引というわけです。

というわけで、この卯年は
ある意味『商売の年』
商売の基本に立ち返れよ、
という意味な年なのかも
しれません。

また、win-winであっても
やはり同じ価値、じゃなく
それ以上に、つまりお値段以上に
満足してもらうことが
ながくお客様のお役立ちとなる
重要な事だと思っています。

僕たちのお届けする価値は
たまごを通して
「美味しさ」「健康」「繁盛」という
価値を届けることです。

ぜひとも今年は、
この三つについて、

同等以上の価値を
しっかりお届けしてまいります。

本年もよろしくお願いします。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ちょっとつぶやき 2023年01月1日

こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

本日は仕事納めです。

振り返ってみても、一年前には予想もつかなかった世の中になってますね~。

前半は、ウクライナ‐ロシア戦争
の影響からの飼料価格・資材の
大高騰

後半には
鳥インフルエンザの多発
たまご不足からの相場価格の
記録的高騰、

また僕たちの仕事まわりでも
農場さん、取引先さんでも
変化が多い年でした。

さすが「動」を意味する
寅年の一年なだけは
あったなぁ・・・と思います。

激動だった分、
いろんな方にご縁をいただき
助けていただく
本当にお世話になったなと感じます。

そして、
「元気でポジティブな人のエネルギーってホントすごいなあ。」
とすごく感じる年でした。

あらゆるコスト増など
大変な状況でも、学び
明るく前向きな方と接していて
僕もすごく元気になる。

それで、
新たなことに踏み出せた。

そんな事が何度もありました。

遠くローマ時代から
欧州では雄鶏は『勇気』の象徴でした。

常に前を向き、
自分より強い相手にも
果敢に立ち向かう

そんな雄鶏の様子から
革命の象徴として
雄鶏がフランスの国章にも描かれています。

いろんな逆風も多い時節ですが、
本年に頂いた元気を来年は
大きな勇気に変えて、

雄鶏のようにチャレンジをしてまいります。

あ、あと来年の卯年の意味は
「家内安全」だそうですから、

ぜひとも僕たちやあなたの周りの
皆さまが健康で、

いろんなことが落ち着いて
少しで良いのでおだやかな情勢と
なりますことも祈っております。

一年間本当にありがとうございました。

来年もよろしくお願いします!

カテゴリー | ソムリエ日記 , ちょっとつぶやき 2022年12月31日

こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

今年もあと一日ですね!
来年の干支は卯年なんですが
「卵」と似ている分なんだか
ワクワクしています。

ところで、
東京商工リサーチって会社があります。
国内第2位の信用調査会社で
利用している、という企業も
とても多いんじゃないでしょうか。

そこが毎年
「干支」に関連したデータを
一般公開しているんですが
毎年々々ですね、
面白い間違いをしているんです。

“卯年” 設立の法人 20万9,206社 最古の法人は設立120年の盛岡信金など24社 ~ 2023 年“卯年”設立の法人調査 ~ : 東京商工リサーチ

こんなタイトル記事ですが
その中の一文…
というか一行目に

『2023年の干支は“卯(う)”。全国で卯年に設立された法人は20万9,206社で、全国の法人約340万社の6.1%に過ぎず、十二支では最も少ない。』

とあります。

へー、卯年設立の企業数って
いちばん少ないんだなぁ。

・・・と素直に読むと
感じるかと思います。

ですが、
昨年の干支に関するデータ
寅年の記事
“寅年”設立の法人は全国で20万7,099社、最古は1878年設立の四国銀行・百五銀行 : 東京商工リサーチ

を読むと・・・

『2022年の干支は“寅(とら)”。全国で寅年に設立された法人は20万7,099社で、全国の約330万法人のうち、十二支では最も少ない6.1%だった。』

となってまして、
なんと!「今年の干支が一番企業数が少ないんだ。」

と書いてあるんです。

その前の丑(うし)年の記事も、

その前の子年

その前の亥年

我らが酉年

「今年の干支は、十二支で一番企業設立数が少ない

ってなっています。

なんじゃこりゃ!?
ですよね。

要は、
『来年の干支』について
集計したデータを書くわけですから
来年の干支だけ
他の11の干支よりも
一年分集計データが少ないんですよ。

だから必ず『来年の干支が企業数最小です』となる。

日本で2番目に大きいリサーチ会社でも
いかに正しい数字を用いていたとしても
判断が違ってしまうこともある・・・
のです。

ぼくたちも
厳しく不安な世の中だからこそ
ちょっとした有利なデータで
「ほら!うまくいってるでしょ!?」
なんて自分をだましたくなりますし、

お客様に関するデータでも
ついつい自説を補強するため
根拠を曲解してしまうことも
あるかもしれません。

情報のプロでも間違う

ということは自分たちも
そうならないように
自戒をせねば・・・

と、この商工リサーチの
干支記事に触れるたび
毎年心を新たにしております。

今年残りあと一日、
頑張ってまいります。

ここまでお読みくださって、
ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ちょっとつぶやき 2022年12月30日

こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

倉庫の片づけなんかをしていると、
古いゲーム機がでてきまして、
ウチの息子に遊ばせてみたら
結構たのしんでやるんですよね。

僕が子供のころはゲームウォッチで
高校を卒業するころには
PS2だったかな?

とにかくグラフィックから
機材から、とんでもない進化
のただなかに少年時代をすごした
ものだと思いますね~。

「将来はどんなすごいことになるんだろうなぁ。」

とワクワク想像していました。

実際、今のゲーム機は
すごい進化なんですが、

それ以上に、
大人になった今
『面白い現象だなぁ。』
と感じるのが
スマホなんかでできる
非常に単純なゲーム。

まるで、僕たちの少年時代に
あったゲームじゃないですか。

まるで昭和-平成初期のような
シンプルなゲームが
スマホ、という新しいツールを経て
いまだ生き残っているのは、
なんだか興味深いですね。

人間の根源的な享楽ポイントの
不変さも感じますし、

プラットフォームが変われば
いろんなものが復刻する
可能性がある、ということでも
あります。


そういえば僕の手元に、
古い料理本があります。

発行が…
えーと1985年となってますから
ファミコン発売と同じくらい、
おおかた40年近く前の
レシピ本です。

ですが、
最近バズったばかりの
たまご料理に近いものも
すでに載っていたり、

今読むと逆に目新しさを
感じるたまご料理すらあります。

料理も遊びと同じで、
「美味しさ」は時代を超えて
共通するものが多いですよね。

また、いまはすたれている料理でも
スマホゲームのように
復活することだってあります。

たとえば
世界最古のレシピ本には
『オムレツ』の作り方が
載っています。

これ普通のオムレツじゃなくて
はちみつを使った
スイーツ的なオムレツなんですが

これ、現代だと低糖質スイーツ
あたりまして、

その観点で
けっこうおもしろい卵レシピが
いくつも新たに発表されているんですよね。

また、中世のたまご料理には
バターをたっぷりつかった
少し重めのレシピもたくさんあるんですが、

今はウケが悪くても
たんぱく質や脂質摂取について
未来で考え方が変わると
また脚光をあびてくるかもしれません。


冒頭のスマホゲームは
僕たちの子供の頃と
ちがって、
サービスが終わったら
もう遊べない、ということが
悩みだとか。

押し入れからホコリをはらって
懐かしさと共に遊んでみる、
・・・というわけに行かないんですね。

紙のレシピは
紀元前から残っているわけですが、
電子書籍やネット全盛の今、

ステキな多くのレシピは果たして
1000年後も残るのでしょうか…

残したいですよね。

今年もあと3日
ぜひ温故知新の発想で
あなたのお店で試作された
古いレシピを、新しい時代の観点で
見直してみませんか!?

ここまでお読みくださって
ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ちょっとつぶやき 2022年12月28日