たまごの適正距離
こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。
都心からちょうど30㎞あたりに
大きな経済圏ができているよ。
そんなエリアの可視化が
話題になっていました。
都心からある程度距離があったからこそ、独立した大規模経済圏を作り出せた都市達 pic.twitter.com/VXH65ZZkNE
— Tokyo City Club – 東京シティクラブ[都市総合研究会] (@TokyoCityClub) August 10, 2022
たしかに!
これより近いと通勤圏内になり
都心までいっちゃうでしょうし、
これより遠いと都心近郊の
メリットが出ないんでしょうね。
なかなか興味深いです。
かつてはたまご業界も
こんなふうな
絶妙の距離感
がありました。
◆つかず離れず山の中
たまご養鶏産業って、
大都市からある一定の距離で
大きな農場ができているんです。
まず、届け先は
できるだけ近くがイイ
という作り手の希望でした。
生鮮が大事な日配食品ですし
短時間で売り場まで持っていく
必要がありました。
また、
とにかく重量がありますから
輸送コストの面からも、
そんなに出荷先まで
離れたくなかったのです。
できるだけ多くの人が住む
近くで採卵できることが
良かったのですね。
ですが、
たくさんニワトリを飼うと
やっぱり問題も起こりやすくて
逆にあまり人が密集している
ところだと飼育がしにくいんです。
実際、大阪近郊で長いこと
養鶏をされていましたが、
周りがどんどん開発されたことで
音などで苦情がでるようになり、
郡部へ移転された卵屋さんを知っています。
ですので、大都市から
程よく離れた
でも離れすぎてない
そんなエリアには
たいてい大きなたまご屋さんの
農場ができる場所だったのです。
◆物流網の発展が変えた!
ただ、それも昔の話でして
今では大阪や京都の量販店特売に
鹿児島のたまごが並ぶ…
なんてことも珍しくなくなりました。
それは、物流がとても発達したから。
一晩で田舎から大都市まで
一気に新鮮なたまごをお届け
できるならば、より田舎の方が
たまごの出荷には向いているのも
事実です。
そのぶん、ニワトリさんに
よりよい環境で育ってもらう
そんなこともできるわけですね。
僕たちがお届けするたまごも、
四国の徳島という田舎でありながら
多くのお客様が関東にいらっしゃいます。
朝集卵の産みたてをその日に
出荷する仕組みになっていますが
夕方から一晩かけて都市部まで
運んでいただけるんですね。
地場のたまご配達は
翌朝からになりますから、
すぐご近所の地元でお届けするのと
クオリティは変わらないわけです。
そして、その分だけ、
僕たちのような小さな卵屋は、
全国にお客様のエリアを広げられ
より尖った、ピンポイントに
喜んでいただけるたまごを
考えることができるように
なっています。
ありがたい時代ですね~。
ここまでお読みくださって
ありがとうございます。