小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記SOMMELIER DIALY

伝統料理+あたらしい料理技術で差別化を

本日はご飲食様向けの、メニューのお話を。


こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

今週は中秋の名月でした。

日本では月見うどんなんてものがありますが

中国でも「黄身=月」の

見たて料理があります。

蛋黄月餅(たんふぁんげっぺい)って言いまして、

中秋節・十五夜の月見に食べるお菓子「月餅」に、

更に塩漬けのアヒルのゆで卵黄身を入れたもの。

 

あんこの中に鮮やかな黄色の黄身があって、

なるほど名月、ってカンジがします。

塩味とあんこがまた合うんです!

僕もかなり好きな味なんですよね~。

 

横浜中華街のホテルでは、

なんと直径1メートル

重さ約60キロで

皮の生地だけで12キロ

アヒルの塩卵700個もつかった

大蛋黄月餅が展示されていました。

すごいですね~。

 

ちなみに中秋節を過ぎると

月餅は大量に投げ売りされるそうで、

なんだかクリスマスケーキみたいですね。

 

ちなみに台湾にも『蛋黄酥』なる同様のお菓子があります。

あんこに丸い黄身、なのは同じなのですが、

皮が違います。

こちらは洋菓子の技法が使われてまして、

皮がバター生地でサクサクなんです。

 

上記の広東式とどっちも美味しいんですが

こんな風に

伝統の料理であっても、

別文化の技法を応用できるっていう点が

とっても興味深いです。

 

たとえば、

科学的に分析した最新の調理技法を楽しむ

ガストロノミー料理というジャンル

 

スペインバスク地方の三ツ星「アスルメンディ」の

東京店「エネコ東京」では、

「トリュフたまご」なるメニューがあります。

トリュフと卵は、

フレンチでは定番の超合う伝統の組み合わせ

 

ですが、調理法が型破りでして、

こちらの料理は

温めた新鮮な卵黄から注射器で中身を抜いて

トリュフソースを注入して作るんです。

 

口の中で両方の味が弾ける驚きの料理。

超濃厚な味が楽しめるんです。

 

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料理に注射器を使う

なんて以前であれば非常識でしたが、

煮たまご

目玉焼き

考えてみれば

いろんな可能性が広がりますよね。

 

先日紹介したファリッジの料理は、

『温泉玉子の温度帯』を駆使した

新食感のたまご料理ですし、

(参照『海外の新しいたまご料理は、ヒントいっぱい | たまごのソムリエ面白コラム

ほかにも温泉玉子の技法を利用した

スクランブルエッグ

オムレツ

いろんな面白い可能性があります。

 

ウチでもいろいろ実験していまして、

時間はかかるけど超おもしろいゆでたまごや

食感のすごい変わった玉子焼きなんかができて

めちゃくちゃ楽しんで

ノウハウが溜まってきています。

ご興味ある方はご一報くださいませ~。

 

温故知新

昔からある伝統のたまご料理やお菓子でも

ぜひ新たな技法をつかって

繁盛メニューをぜひ

ご研究くださいませ~。

 

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , 面白たまご話2021年09月25日