小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記SOMMELIER DIALY

セカンドベストはすごいこと【たまご鶏のことわざ その57】

 

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こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

たまご鶏のことわざ第57段、今回は韓国から。

<雉の代わりに鶏(きじのかわりににわとり)>

『次善の策』のことを言います。

かの国で最も縁起の良いとされているのが「キジ」なんですね。

そして、次に尊いとされているのがニワトリさん。

なので、キジが手に入らない時は古来より

ニワトリさんを代わりに贈ったり祭ったりしていたんですね。

朝鮮時代の書「東国歳時記」にも

正月のお祝い料理について

「キジ肉が無い時には鶏肉でも大丈夫。」と記されており、

この諺のもとになったとも言われています。

そして、

コレ面白いことに、

日本と韓国で逆になっているんですねー。

 

◆日韓で価値が反対!?
あまり認知が無いですが、

キジは日本の「国鳥」です。

「えー!? トキじゃなかったの?」

「ツルだと思ってた…!」

なんて声も聞こえそうですが(笑)

なのに、興味深いことに日本では、

正月のお祝いには「キジよりも鶏」なんですね。

お雑煮には、

全国で鶏肉を入れる習慣が見られており、

キジ肉を使うのは青森県のホンの一部の地域だけ。

理由としては、

鶏さんは、元旦の朝一番に鳴くことから、

一年の計をはかる大切な存在、とされてきたから。

それで「正月のお祀りにはニワトリ!」なんですね。

食文化の面からも、なかなか興味深いです。

 

◆「次善の策」の人は後悔しない!?
さて、「雉の代わりに鶏」の『ことわざ』

ようするに「セカンドベスト」の考え方ですが、

これ、人生に素晴らしい効果があるんです。

心理学研究によると、

ある選択に際して、

最も後悔しないのは、その結果にかかわらず

決断までの時間が短かった人

なんだそうです。

決めごとだけじゃなくても取り組んでいることで、

「ちょっと時間がかかるなぁ。」

という場合に、

サッと次の手を打てることが、

後悔のない結果につながるんですね。

迷ったときはコインの裏表でも良いので、

とにかく「決めて」次の行動に移る。

これが後悔の少ない幸せな人生の秘訣なんですねー。

してみると、次善の策「ニワトリ」をたくさん持っておくことも、幸せの大きなポイントになるんじゃないでしょうか。

いま日韓関係がちょっとこじれていますが、最高の条件でなくても次善の策・ニワトリさんでお互い「まずは解決に向かって手を打ってみる」ことができれば、また状況もかわってくるのかもしれませんね。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご・鶏のことわざ2017年10月2日