小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記SOMMELIER DIALY

深い意味がある、たまごの位置

reizouko2.jpgこんにちは。こばやしです。

本日は冷蔵庫の「たまごポケット」について少し。

◆建築に見る“変わりゆく常識”
 「森博嗣の半熟セミナ 博士、質問があります!」(森博嗣・講談社)に、「部屋の窓は北向きが良い。」という話が出てきます。

 根拠として、「北窓からは太陽に照らされている南側風景だけが見えるので景色が美しい。 加えて温暖化のため夏は昔より暑い、南側に窓をつくると明らかにエネルギーが余分にかかってしまう。」とあります。

 なるほど。一理ありますね。 著書にもありますが、空調コストを意識する工場や作品を大切にするアトリエは、確かに窓が北側にあります。(当社の工場も窓は北側)

 もうひとつ。

 「建築とF1は似ている。」

これは、友人の建築会社社長A氏の言葉。

「最新技術の粋を集めたF1マシンは、どれも自然と形状が似通ってるだろ? 建築も同じ。 断熱素材や耐久材、その時々に出てくる最新の素材によって、家のデザインが決まってくるんだ。」

 これも納得です。 「高気密高断熱」の家が主流になってくると、「湿気対策」である縁側や南向き窓は、不要になるかもしれません。

 さて、このような技術革新によるデザイン変化、実はご家庭の冷蔵庫の中でも起こっているんです。

 

◆冷蔵庫のたまごポケット変遷
 それは冷蔵庫の「たまごポケット」。 かつて「たまごポケット」は、冷蔵庫のドアにありました。 

 スペースの都合上、「取り出しやすい位置」がそこしかなかったわけです。

 でも、ドアポケットは開け閉めの影響を一番受けやすい場所なんですね。 たまごは急激な温度変化&結露によって品質が劣化しやすく、また菌のリスクが高まります。 

 ところが、冷蔵庫の技術革新、冷却能力の向上による「大容量化」で、スペースが十分にとれるようになりました。reizouko4.jpg

 取り出しやすく、そして温度変化しにくい場所として、冷蔵庫の「真ん中へん奥あたり」に「たまごポケット」が設定されるのが主流になったわけです。

 技術革新に感謝!

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご全般コラム2011年05月25日