小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記SOMMELIER DIALY

エッ!?たまごで写真が撮れる??セピア色写真の謎


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こんにちは。こばやしです。

デジタルばやりの世の中ですが、昔は「写真」といえばモチロン現像されたものを指しました。 そして!実は昔むかし、写真の現像に卵を使っていたのってご存知でしょうか・・・?

映像を写真にするには光に感光する「印画紙」というものが必要だったのですが、この印画紙にたまごの白身が使われていたんですね。

なんでも卵白に食塩水を混ぜその後和紙に薄く塗り乾かしたもので、使用直前に硝酸銀溶液という薬液に浸して印画紙として使い、「鶏卵紙」と呼ばれていたそうです。

モノクロ印画紙なら“白黒”の写真なのですが、この「鶏卵紙」写真の場合は“セピア色”になります。

bakumatu_shodoshima_bus.jpg    bakumatu_shodoshima_bus_sepia.jpg

            (モノクロ印画紙)              (鶏卵紙 ※イメージです)

ホラ、ふるーい写真ってセピア色してますよね? これが「鶏卵紙」を使った写真なんです。 この技術は19世紀中ごろに発明されており、時期から考えて幕末や明治時代初期あたりの写真はすべて「鶏卵紙」の写真ということになるそうです。 かの坂本竜馬や土方歳三なんかの写真も「たまご」のおかげで写っているってことです!(^^;) たまごは食べるだけじゃなく、ナント人類の歴史を後世に残すための大きな役目を担っていたんですね。 すごいぜ!たまご。

 

◆セピア色に魅せられて・・・手作り写真の魅力

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さて、この鶏卵紙写真ですが、セピア色の独特の風合いにとても味があり、また身近にあるたまごで割と手軽に作れることもあって、 現在でもこの技法を使って写真を撮っている人が沢山いらっしゃいます。

たとえばつい先日のニュース・・・・・・↓

 

 

 【ニュース】鶏卵紙写真:セピアに映える苔玉 名古屋の竹谷さん、初の個展 /愛知 – (毎日新聞) 2012/03/08(http://mainichi.jp/area/aichi/news/20120308ddlk23040183000c.html
名古屋市熱田区の写真家、竹谷出(いずる)さん(43)が、鶏卵紙を使った写真展「感光の深淵(しんえん)に旅して」を11日まで、同市千種区今池南のギャラリー想で開いている。

また、インターネットで「鶏卵紙」と検索すると、撮った写真を紹介しているページや、またスーパーで買ってきたたまごで鶏卵紙をつくり、その作り方を詳しく説明しておられるサイトもあります。

現代にも残っていること、「たまごマニア」としてうれしく感じます(^^)

私もこんどやってみようっと!

ここまでお読みくださって誠にありがとうございます。

参考:改訂増補たまごの知識(幸書房)

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごのビックリ科学2012年03月28日